整列機とは?

部品供給方法、部品供給装置のいろいろ

A社の功罪

2017-07-04 09:04:03 | 効率アップ
コーヒータイム(余談)

スマートフォンの新製品を年1回くらいのペースで
発売する世界的大企業に、A社が有ります。

1機種あたりの生産量が半端ないので、
部品メーカーはA社から注文を取りたくて
うずうずします。

新製品の部品の場合、サンプル品を提出し、
評価してもらいます。

部品そのものがいくら優秀でも、
それだけではダメで、注文になった時には、
その部品の生産量も半端ないですから、
充分な生産能力・生産設備が有るかどうかも、
同時に評価されます。

納期遅れを起こしたら、担当者の首が飛ぶ事も
あります。

よって、部品メーカーは、新製品開発に
力を入れると同時に、量産用の生産設備も準備し、
万全の体制で評価結果を待ちます。

晴れてA社から注文になれば、大量受注になりますので、
大忙しになりますが、ホクホクです。

注文にならなかったら、それらの生産設備は
遊ぶ事になります。

スマートフォンの新製品発売の数ヶ月前から、
この攻防が始まるわけですが、FA関連の企業からは、
「設備を作り過ぎだ」という声が出ています。

要するに、A社から注文が取れないかも知れない
メーカーまでが、量産設備を準備するから、
のようです。

言わば、ボクシングの試合を抽選でやるようなものです。

試合に合わせ、ガンガンに鍛えて体を作り、
スパーリングまでやって準備しておきながら、
抽選に漏れたら出番がない、という話です。

かと言って、抽選に当たったら、全開で試合に臨まなければ
なりませんので、事前のトレーニングそのものは
手が抜けません。

ボクシングの場合は、ボクサー本人やジムの関係者が
大変なだけですが、量産設備の方は、使わなくなった
この設備、どうするんだ?という話になります。

設備屋さんや、設備の機材・装置メーカーは、
その時は注文が多くて助かるかも知れませんが、
そんなに作ったら、設備過剰でしょう?
将来の売り上げが心配、という事になります。
注文が多くても、素直に喜べません。

このように、受注の有る無しで、同じ業界のメーカーでも、
忙しい会社と暇な会社が出て来ますし、
設備メーカーや工作機メーカーまでも、
思わぬとばっちりを喰う場合があります。

こういうシステムは、少し考え直した方が良いのでは?
と思えます。

忙しい会社が死ぬほど忙しくても、
業界全体が景気良いわけではないんですね。


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