整列機とは?

部品供給方法、部品供給装置のいろいろ

整列機の名脇役・・・回収パレット

2017-06-22 10:13:56 | 効率アップ
ウエステックの整列機の画像・映像をよく見て戴くと、
揺動しながら振動するテーブルの上に、
整列穴が加工されている整列治具を、
前後から挟むように置かれている、
コの字形の壁を持った治具の存在に
お気付きかと思います。

これをウエステックでは回収パレットと
呼んでいます。



ほとんどの場合、回収パレットは整列治具の
手前側と奥側に1つずつセットされています。
前後合わせて1セットとお考え下さい。

主な役割としては、整列させる部品の補充場所であり、
整列されずに残った部品の待避所でもあるわけです。

しかし、それに加え、回収パレットは、
主役たる整列治具に負けず劣らず、
重要な役割を担っています。

整列率を上げるための細かいノウハウが結集されており、
特許も取得しています。

回収パレットが適さないために、整列できない、
できても整列率が悪い、といった事態が普通に
起こり得ます。

単に部品の補充場所・待避場所という役割だけなら、
平坦な板で良いはずですが、実際の回収パレットには、
様々な形状の溝が加工されています。







写真は溝の例ですが、実際には流す部品に合わせ、
様々の溝形状があります。この溝が、整列させる部品に
いろいろな作用をもたらすわけです。

・部品の流れの調整

・部品のかき混ぜ

・ゴミの分離

・部品の姿勢制御

・部品の絡み対策

・部品の偏り防止

ザッと挙げただけでも、これだけ有ります。

部品が回収パレットから出て来た時点で、
整列穴の向きと同じになっていれば、
あとは整列穴の上を通るだけで並びますので、
それだけ整列時間が短くなります。

あと、表裏の区別が有る平たい部品は、
しばらく整列を繰り返していると、
正しい向きの部品だけが並んで行き、
表裏逆の部品は並ばずにいつまでも
残ってしまいます。

そんな時、回収パレットの溝形状を工夫して、
部品が引っ繰り返るようにする事ができます。

また、部品がどうしても整列治具の右側もしくは
左側に偏って流れてしまう事もありますが、
偏りを最小限に抑える方法もあります。

小さな板金の曲げ部品とかだと、部品どうしが
絡んだり重なったりしている場合がありますが、
回収パレットの溝形状と整列機の振動で、
絡みを取る事が出来る場合もあります。

ですので、整列させる部品の種類に合わせて、
整列治具だけでなく、回収パレットも
専用に用意した方が理想と言えるのですが、
部品によって共用できる場合も多いため、
事前の整列実験によって、
回収パレットの種類も特定します。


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