整列機とは?

部品供給方法、部品供給装置のいろいろ

流れないケース、もう一つ

2017-06-07 10:05:21 | 効率アップ
整列ピッチ(整列間隔)の影響

ウエステックの整列機で部品を効率良く並べるには、
整列ピッチ(整列間隔)も重要です。

部品の形状にもよりますが、並びやすい整列ピッチというものが
存在します。

例えば、角張ってゴツゴツした部品を、
非常に狭いピッチで並べようとします。

整列穴の中に部品が収まってくれれば良いのですが、
そういうゴツゴツした部品は、大抵の場合、違う向きで
穴に入りかけます。

すると、一時的ですが、穴の上から出っ張った状態になります。
その状態で、整列ピッチが狭いと、引っ掛かっている
部品と部品の隙間が狭過ぎて、あとから流れて来た部品が
通ろうとしても、通り抜けられません。

また、ツバ付きピンのような部品で、正しく並んだ状態で、
整列穴の表面から、部品の一部が飛び出している場合でも、
整列ピッチが狭いと、その間を未整列のピンが通り抜けられません。



そこで部品がせき止められ、流れが悪い状態になってしまいます。

以前のブログにも書きましたが、整列機は部品が流れてくれないと
話になりません(実は回避方法もありますが、それは後日に)。

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では、逆に、整列ピッチが広ければ広いほど良いのか、
と言えば、必ずしもそうではありません。

整列ピッチが無駄に広いという事は、整列治具上に、
平坦で整列穴が無い部分が多いという事です。

それは、整列穴が無い部分を、部品が無駄に通過するという事に
他なりません。

又、平坦な部分というのは、流れをさえぎる物が無いわけですから、
部品が必要以上のスピードで流れて行く事にもつながります。

流れが速過ぎると、整列穴が部品を捕らえきれません。

そのため、わざわざ平坦な部分にダミー穴を数カ所加工する
場合もあります。ダミー穴とは、部品が並ぶ事はありませんが、
窪みを持った構造のため、流れて来る部品のスピードを遅くする
効果があります。

ところで、平坦な部分にわざわざダミー穴を作るくらいなら、
いっその事、整列穴を加工してしまえ、という方法もあります。

例えば、縦40mm、横40mmの整列ピッチでは広過ぎる場合、
縦20mm、横20mmの整列ピッチで整列穴をあけてしまいます。

すると、4倍の数量が並びます。

これを、整列治具から部品を取り出す時に、1列飛びに取り出せば、
整列ピッチが元の40mmの状態で、4回取り出す事が可能です。



つまり、
緑の穴(縦の奇数列と横の奇数列)が1回目、
赤の穴(縦の奇数列と横の偶数列)が2回目、
紫の穴(縦の偶数列と横の奇数列)が3回目、
黄の穴(縦の偶数列と横の偶数列)が4回目
の取り出しとなるわけです。

しかも、整列は1回で、4倍の数量を取り出せますので、
効率的にもメリットが大きいです。

整列ピッチが広過ぎるとお感じの場合は、是非お試しあれ。


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