不倒翁(ふとうおう)

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空海 行書①聾瞽指帰(ろうこしき)(ろうごしいき)

2013-08-16 15:14:00 | 書道教室
 顔真卿の後継者として柳公権が居ますが、日本では空海の遣唐使の一員として入唐し、本来の目的は真言密教を収める仏教徒としての大きい目的を持っていましたが、書道でも顔真卿の影響を大きく受けた一人です。
 空海が書をよくしたことは嵯峨天皇および橘逸勢をともに三筆に名を連ねていることから人々に知られているところですが、嵯峨天皇も空海から書法を伝授せられたと伝えられています。
 又、日本の書はたえず大陸から書風の注入を受けています。
 大和時代には、王仁など渡来人による百済書道、飛鳥時代には隋唐書道、奈良時代には、晋・唐書道が日本の書道に大きな影響を与えています。
 そして平安時代の初期にも奈良時代の流れで晋・唐風の王羲之を中心とした書の影響がありました。
 天台宗の開祖最澄の久隔帖も清楚な王羲之風でかかれており、入唐前の空海の書といわれる聾瞽指帰(ろうこしき)(ろうごしいき)も王羲之風でかかれております。

聾瞽指帰(ろうこしき)(ろうごしいき)・・・
 料紙は、竪簾目のある白麻紙を用いています。
 序文に「延歴16年」とあることから空海が、24歳の時の著述であることがわかります。
 文は寓話の形式で儒教、仏教、道教三教の優劣を論じ仏教の妙理を説いたものです。
                 
                 墨光書道院 NO423 25年2月号より  

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