和翠塾ブログ

目黒都立大にある書道教室「和翠塾」のブログです。

山岡鉄舟

2012-02-02 11:21:20 | 日記
幕末の『三舟』の一人です。

以前から山岡鉄舟の書に魅力を感じていましたが、人そのものの魅力だとはわかっていたものの、調べたりはしてきませんでした。
それがNHKの『歴史ヒストリア』という番組で取り上げられ、その生い立ち、江戸城無血開城からの西郷隆盛との関わりや明治天皇の侍従になってからの話しなどを知り、なるほどなぁと思うことしきりでありました。
山岡鉄舟を題材にした小説も購入したままなのでよまなくちゃ!

『書』が『人』を作るのではなく『人』が『書』を作るということを改めて知ることになりました。

勿論書道を学ぶということは心に平静をもたらし、書技と人間を成長させます。

しかし書道だけで『人』は作ることはできません。
友人、家族、社会で色々な人や事柄と関わり持つ中の喜怒哀楽の中で迷いながら『人』は成長し作られていきます。

時に朱に染まって赤くなりそうになっても、真っ白な紙に真っ黒な墨で向き合った時、筆が道を教えてくれます。

『書道』や『社会』で学び成長した『人』が、紙に正対し自分に向き合った時、その人そのものが表れ、多くの人の琴線に触れる『書』が出来るのです。

故に『書は人也り』といわれるのです。

そんな『書』を書ける『人』になりたいものです。


私はゴッホの作品をみるたび『苦悩する人』を共感し、
一休さんの書には『迷う心を一刀両断』する潔さを感じ、
良寛さんの書には『とらわれない自由な精神』に頭を垂れるのです。

わからなくてもよいのです。
感じる姿勢が大切なのです。
心をおおらかにして、本物を広く受け止めていけるようにしましょう。

展覧会に行く時はそんな気持ちで行くようにしています。


時に迷ったとしても、書道のお稽古をすれば間違えずに歩むことができます。

『書』に『道』がついていると言うことはそういうことなのです。

『習字』と『書道』と『書』を分けて考えると、色々はっきりみえてくることがありますね。
乾燥シーズンど真ん中!
風邪ひかないようにしましょうね。

杉山