毎日モーツァルト!

モーツァルト初心者なので、モーツァルトの曲をたくさん覚えたい♪BS2の番組『毎日モーツァルト』の曲名を毎日?記録します。

【第39回】 アリア“もし私の唇を信じないのなら” K.295より

2006年03月23日 | マンハイム
1778年 モーツァルト22歳の作品。
18世紀最高のテノール歌手と言われたアントン・ラーフのために書いたアリア。
このアリアの歌詞は、イタリア語のオペラ『アルタセルセ』がもとになっている。
ペルシャの王が暗殺され、青年アルバーチェは罪に問われる。
このアルバーチェが敵側にいる恋人に無実を訴える曲。

“ もし私の唇を信じないなら いとしい私の敵よ
   私の胸を開いて そしてよく見て 愛する心がどんなものかを ”

 (テノール)クリストフ・プレガルディエン
 (演奏)ラ・プティット・バンド
 (指揮)シギスヴァルト・クイケン
 【出演】 (俳優)斎藤 晴彦


- ベテラン歌手 ラーフ -

1778年2月。モーツァルトは早くパリに行って仕事を探すよう父レオポルトにせかされていたが、マンハイムには音楽仲間も恋心を抱く女性アロイジアもいる。暖かくなるのを待つという口実で出発をひきのばしていた。

アリア『もし私の唇を信じないなら』はこの頃作られた。
ラーフは、美しい曲だが自分には長すぎるので短くしてほしいと言う。
64歳のラーフは高い音域で歌うことが難しくなっていた。
モーツァルトはその注文を快く受け、この曲を短くして完成させた。
「服を仕立てるように歌手にぴったり合った歌を作りたい」と父への手紙に書いている。
これがきっかけでモーツァルトはラーフと親交を結ぶ。
2年後、ラーフはオペラの主役として再びモーツァルトの作品を歌うことになる。