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切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

5月文楽公演(第一部)に行ってきた。

2015-05-20 23:59:59 | 私の写メ日記(観劇版)
行ってきました、二代目吉田玉男襲名公演第一部!しかし、わたしも文楽ファン歴それなりですが、こんなにチケットとるのに苦労した公演は…。ということで、無理してでも平日に行ってよかったです。で、雑感のみ。

国立劇場あぜくら会のチケット発売日がたまたま歌舞伎座昼の部の観劇日で、電車の中からノート型パソコンでチケット予約を試みたのですが、通信の不安定さに加えて、会員のログイン・ラッシュに阻まれ、11:00の歌舞伎座開演までに文楽第一部のチケットが抑えられず、最初の演目が終わったころにはチケット完売で唖然としました。

しかし、何かおかしいと思い、某チケットガイドを使ったら、平日ながらあっさりチケットが抑えられた!

おそらくですが、文楽では珍しい大型の襲名披露公演ということで、国立劇場分チケットの枚数がいつもより少なめで、その分、大手チケットガイドにチケットが回っていたんだと思います。そして、案の定、チケットガイド分もあぜくら会員の流入でほどなく完売!

今回に限らずですが、東京の文楽公演は「本日満席」が珍しくないので、今回はより一層拍車がかかったってことでしょう。このあたり、大阪の人には想像できないみたいですが、全部事実ですよ。橋●!

で、公演ですが、「野崎村」がお婆さんの出てこない短縮バージョンだったのは、口上と襲名披露狂言「熊谷陣屋」を考えれば仕方がないか。でも、上演資料集では「野崎村」はお婆さんが出てこそのものだという文章が載っていて、ちょっと間が悪かったですね~。でも、三人の太夫三味線ともによかったんですが。特に津駒大夫の熱い語りが。

そして、口上は、文楽にしては豪華。舞台に上っている人数から違う。これは期待の現れなんでしょう。しかし、寛治さんがいちばんしゃべりうまかったのは意外。

それから、お目当て「熊谷」ですが、家で初代玉男さんの舞台映像を見直してから来たんですよね~。初代玉男、蓑助、文吾といった面々の平成9年の舞台。

それを参考に今回の舞台の感想を言わせてもらえば、壮年期の「熊谷陣屋」だと思いました。悪くないんだけど、まだまだ若い感じがする。

うまく言葉にできないんですが、初代たちの舞台の方が、なにか情報量が多いと感じました。やってることは変わらないし、動きなんてむしろ大きくないくらいなのに、最近の文楽の舞台より、はるかにわかりやすく感じるんですよ。これは芸の不思議かな~。わたし自身もこの謎をこれから追っていきたくなりました。

こういうことは、最近の歌舞伎にも言えるんじゃないか。昔の舞台映像の方がテンポが良かったり、メリハリが良かったりして、わかりやすいんですよね~。今の歌舞伎の方が、説明的なのにわかりにくい。

ということで、再び文楽を追っかける大事なスタートの観劇かな~と思いました。そういう意味では、個人史に残る観劇かも。では。
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