切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

『ガラスの仮面』 第42巻 を読んだ!   

2004-12-18 07:07:44 | 超読書日記
嗚呼、「ガラカメ」!

毎週金曜日はついつい本屋に入り浸ってしまう私ですが、出てたんですね、「ガラカメ」最新刊。

日頃散々芝居についてえらそうな事を言って置きながら、「ガラカメ」かい?と言われそうですが、私も御多分にもれず「BSマンガ夜話」の『ガラスの仮面』の回の呉智英の大絶賛と荻野目慶子の大暴走ぶりに触発されてこのマンガと出合い、読み始めたが最後、怒涛の「ガラカメ」な日々を送った経験をもつ者です。

41巻までのストーリーでは、幻想的な「梅の谷」を舞台にした話のあと、ヒロイン北島マヤが東京に戻り、速見真澄に愛を告白しようとして、彼の婚約披露パーティーを訪ねたところで終わっていましたが、さて、どうなったことか…。

読んでない方の為にネタバレは避けますが、携帯電話が小道具として盛んに使われるなど、「ガラカメ」の世界も隔世の感があるなあという感じを持ちました。(何しろ汐留周辺の再開発を連想させる部分もある。)梅の谷での展開と北島マヤが速水真澄への愛をはっきり自覚した段階で、いよいよ大団円へ向かうのかなと思っていたのですが、最新刊では舞台が東京に戻ったせいか、もう一度従来のストーリーの軌道に戻ったという印象。再開いきなりで重い大団円に向かわず、もう一周してから結末へということなんでしょうか?いずれにしても、美内先生には短いインターバルで続巻をお願いしたいところですね。

しかし、改めて「ガラカメ」の魅力って何なんだろう?と考えてしまいます。この突っ込み所満載のマンガのどこが人を惹きつけているのか?

私自身にもまだ答えは見つからないのですが、ただ今回「嗚呼、ガラカメ節だ!」と思った箇所は、稽古場にバケツの水をぶちまけた演出家が、「ここを梅の谷だと思って歩いてみろ、紅天女として。」というくだり。いつものことですが、一見平凡なヒロイン北島マヤが、好きなこと(芝居)に打ち込むあまり、忘我と陶酔の境地に至るという、毎回のカタルシス。(勿論、そのときマヤの瞳に黒目はありません!)この瞬間に毎回惹かれて読んでるのかなあという気が、今してきました。

役者が自分を忘れてしまうような芝居の瞬間、それは観客も観たいし、また観客自身も演じたい人生の瞬間なのではと…。

このマンガが最後にどんな恍惚の境地に読者を誘ってくれるのか、それを2005年以降の人生の楽しみとして取って置く事にしましょう!
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6 コメント

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『BSマンガ夜話』は観ていました。 (PIЯON)
2004-12-21 00:17:36
私のブログにも書きましたが、北島マヤに強く共感を示している女優には荻野目慶子の他に大竹しのぶや裕木奈江らがおり、北島マヤには“魔性の女”になれる要素が十二分にある、というのが私の仮説です。

つまり真澄さまも桜小路君も、皆マヤの天然魔性にヤラレちゃっている訳なのです。
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ナルホド。 (切られお富)
2004-12-21 15:11:38
コメントありがとうございます。



そういえば確か、松たか子も「ガラカメ」好きらしいですね。“魔性の女”の系譜は続くな…。



私はマヤの貧乏臭いファッションが好きなんですよね。
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ガラスの仮面がすきだよ (ピチ)
2008-06-22 18:54:25
私はベトナム人です。8年前ははじめてガラスの仮面をよんだ。とても大好きだ。長い時間がたって,vol43が出版されない。ずっと待っているよ
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コメントありがとうございます。 (切られお富 )
2008-06-23 22:57:00
ピチさん、はじめまして。

わたしも『ガラスの仮面』を愛して止まない読者の一人です。

この作品が国境を越えて愛されているのを知り、とても嬉しく思いました。

わたしも早く続きが読みたいです!
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ガラカメの一ファンに過ぎませんが・・・。 (sturydan(GEXY) 繁河 融)
2010-09-15 17:17:48
一時期はよく読んでました。

あっ、申し遅れました。

私シンガーソングライターとして活動している「繁河 融」と申します。

ガラカメの一ファンに過ぎませんが今後よろしくお願いします。
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コメントありがとうございます。 (切られお富)
2010-09-27 23:20:18
>繁河 融さま

コメントありがとうございます。

ご返事が大幅に遅れました。すいません。

ガラカメのここ何巻かは買ったっきり読んでいませんが、一時は夢中になって読みましたね~。どこか、情熱を呼び覚まされるところがありますから。

わたしがこれほど夢中になって読んだマンガは、ガラカメと『日出処の天子』くらいです。(そういえば、『テレプシコーラ』第2部は全然読んでないなあ~。)

というわけで、またお立ち寄りください。

切られお富より
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