
純粋に映画的な関心から買ってしまったベルイマンの『魔笛』。わたしはLDを二千円くらいで買ったのですが、これでもわたしのLD買いのなかでは高いほうだったなあ~。(いつもは千円前後ですから!)とりあえず、感想です。
買ったっきり眠っていたこのソフトを見たのが、わたしの"オペラ・ライフ"の始まりを告げるものになりました。
モーツアルトのオペラというと、有名な三作品(「フィガロの結婚」、「ドン・ジョバンニ」、「魔笛」)中、個人的に一番好きなのは「ドン・ジョバンニ」だったりしますが、要するに、暗い結末と女性の二面性を描いているところがわたし好みなんですよね。(基本的に、悲劇のほうが好きだっていうのは、暗い人生観の反映かな?)
で、この『魔笛』ですが、ちょっとした異色作ではありますね。
冒頭、観客のクローズアップを繋いでいくという演出は、寄り画の多いこの作品の演出を予告しているような感じ。(因みに、繰り返し登場するクローズアップの女の子はベルイマンの娘だそうだ。)
要するに、通常の舞台観劇では観客の視点は引き画気味にならざるを得ないから、対照として意識的に寄り画を増やしているんだろうなというのがわたしの推測です。
この編集法が最大限に生かされたのは、有名な夜の女王のくだりで、このあたりのカットのつなぎは、舞台中継では見れない演出ではないですかね?
個人的には、三人の侍女のチャーミングな女性のイメージが、ベルイマンの喜劇映画『夏の夜は三度微笑む』や『愛のレッスン』を連想させてくれて楽しかったし、三人の童子も可愛らしかったですね。
純粋に演出でいったら、後で見たメトロポリタン歌劇場の映像より、断然こっちをわたしは取ります。
ところで、つまらないところにこだわるようだけど、「魔笛」の冒頭に出てくるタミーノを襲う大蛇って、なんで安っぽい着ぐるみをどの映像も使うんですかね?
確かに、ここしか出てこないからお金を使ってもしょうがないって演出家は思うんだろうけど、変な着ぐるみなんか出して興を削ぐくらいだったら、象徴的な演出に変えたらどうかって思うんですけど、どうなんですかね?
最初で、ちょっとずっこける感じがしてしまうのはわたしだけなんでしょうか?
と、余計なことを考えつつ、最近格安で手に入れた、グルベローヴァの出ている『魔笛』のLDを後で見てみることにしようっと。
<過去の関連記事>
・映画監督二人の訃報。ベルイマンとアントニオーニ
買ったっきり眠っていたこのソフトを見たのが、わたしの"オペラ・ライフ"の始まりを告げるものになりました。
モーツアルトのオペラというと、有名な三作品(「フィガロの結婚」、「ドン・ジョバンニ」、「魔笛」)中、個人的に一番好きなのは「ドン・ジョバンニ」だったりしますが、要するに、暗い結末と女性の二面性を描いているところがわたし好みなんですよね。(基本的に、悲劇のほうが好きだっていうのは、暗い人生観の反映かな?)
で、この『魔笛』ですが、ちょっとした異色作ではありますね。
冒頭、観客のクローズアップを繋いでいくという演出は、寄り画の多いこの作品の演出を予告しているような感じ。(因みに、繰り返し登場するクローズアップの女の子はベルイマンの娘だそうだ。)
要するに、通常の舞台観劇では観客の視点は引き画気味にならざるを得ないから、対照として意識的に寄り画を増やしているんだろうなというのがわたしの推測です。
この編集法が最大限に生かされたのは、有名な夜の女王のくだりで、このあたりのカットのつなぎは、舞台中継では見れない演出ではないですかね?
個人的には、三人の侍女のチャーミングな女性のイメージが、ベルイマンの喜劇映画『夏の夜は三度微笑む』や『愛のレッスン』を連想させてくれて楽しかったし、三人の童子も可愛らしかったですね。
純粋に演出でいったら、後で見たメトロポリタン歌劇場の映像より、断然こっちをわたしは取ります。
ところで、つまらないところにこだわるようだけど、「魔笛」の冒頭に出てくるタミーノを襲う大蛇って、なんで安っぽい着ぐるみをどの映像も使うんですかね?
確かに、ここしか出てこないからお金を使ってもしょうがないって演出家は思うんだろうけど、変な着ぐるみなんか出して興を削ぐくらいだったら、象徴的な演出に変えたらどうかって思うんですけど、どうなんですかね?
最初で、ちょっとずっこける感じがしてしまうのはわたしだけなんでしょうか?
と、余計なことを考えつつ、最近格安で手に入れた、グルベローヴァの出ている『魔笛』のLDを後で見てみることにしようっと。
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