切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

2022年!年賀状

2022-01-02 21:57:06 | プロフィール
毎年恒例、わたしの年賀状絵柄解説ですが、2022年は背筋を伸ばして、正攻法で攻めて行くぞという気持ちを込めて、この人にしました。正解は・・・。

成瀬巳喜男監督の映画『鶴八鶴次郎』の山田五十鈴でした。

この映画の時の山田五十鈴はなんと21歳!

もっとも、18歳の時に嵯峨三智子を産んでるわけだし、女優になる前は清元の師匠として生計を立ててた人だから、ピンと背筋の通った三味線を引く姿なんか、当然の事ながら、ちょっと今の女優では出せない貫禄ですよね。

だいたい、山田五十鈴というと、年配の方ですら、「必殺仕事人」くらいのイメージしか持っていないようだけど、山田五十鈴はなんといっても戦前!

『蛇姫様』の眩いような姿やこの映画、加えて溝口健二の『祇園の姉妹』、『浪花悲歌』etc.

もちろん、戦後の黒澤明作品『どん底』や『蜘蛛巣城』も凄いし、小津安二郎の『東京暮色』、成瀬巳喜男の『流れる』も良いんだけど、戦後作品の凄演は川島雄三&成瀬巳喜男共同監督の『夜の流れ』にとどめを刺すことでしょう。

でもでも、戦前ですよ!観てない人は是非観てください。実は、高峰秀子の『浮雲』を抑えて、わたしの一番好きな恋愛映画でもあります。

映画マニア的には、『ボレロ』という映画の翻案として語られたりもするけど、これは正確じゃなくて、川口松太郎の原作のヒントが『ボレロ』という映画だったということなんで、正直言って、映画的にも『ボレロ』とは比較にならない深みに達しているし、ストーリー的にも巧さは原作や脚本の勝ちです。これは観たらすぐわかります。まあ、あえていうなら、ウィリアム・ワイラーの『黄昏』がニュアンス的に近いかなあ。『黄昏』の方が後の作品だけど。

ということで、2022年はこの映画の山田五十鈴のように、凛として過ごしたいところです!

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