昨日のエントリで、チラッとだが
アップル社の製品について、思うところを書いた。
いや、最初はプラモデルの
“リアル・グレード ガンダム”が手に入らないよ~!(泣) って
内容だったんだがw、例によってそこから話がどんどん広がっていき、
最近、やたらと「入手困難」な状態が続いているiPhone4 に言及。
品不足だか何だか知らないが「欲しいと思っているユーザーに
自社の製品がきちんと行き渡らない状態」ってのは、
メーカーの姿勢として、ちょっとばかり「おかしくないかい?」……と、
ま、そのように疑問を呈しておいたのである。
実際のところ、アップルのiPhone4 をめぐる状況は
その後、さらに悪化を続けているようだ。
最新の発表によれば、現在も入手困難な状態の黒モデルに続いて
7月末にも発売される(予定だった)白モデルの出荷が、
ついに「今年後半に発売の見込み」という具合に、
異例の大幅延期となってしまっているらしい。
この件に関しては、こちらのアップル公式発表のページを
ご覧いただきたいのだが、とにかく当該の情報を伝える
メーカー(=アップル)の姿勢がスゴイ。
もうね、ただ単に「発売が遅れます」という事実を告知している“だけ”。
普通は「お待ちいただいているお客様には申し訳ありませんが」とか、
「今回の件ではご迷惑・ご心配をおかけしておりますが」とか、
そういった一言があってしかるべきだと、思うんだけどなぁ……。
だいたい、発売延期の理由が奮っている。
「当初の想定以上に、生産するにあたり困難な状況が続いているため」って、一体……w
そもそも、量産するとどういう問題が出るかを検証せずに
新製品を投入するって、メーカーとして「どーなのよ!?」と、そのように思うわけだ。
(ここらへんは、各自でググってもらえるとわかるが、工業製品の場合、
白色の塗装を施すと、いろいろ難しい問題が表面化するケースが多いらしい。
今回のiPhone4(白モデル)に関しても、どうやら工場での塗装工程で問題が生じているようだ)
ちなみに書くと、iPhone4 を巡っては
すでに発売中の黒モデルに関しても「アンテナの感度に問題が
あるのではないか?」という話が出ており、
ご存知の方も多いと思うが、とにかくゴタゴタが続いている。
こうした状況下における今回のアップルの発表を見るにつけ、
なんだか江戸時代の“高札”を思い出してしまうのは、私だけだろうか?
(ほら、時代劇なんかでお馴染みの、木の札に「告」と書いてある、アレですよ、アレ!)。
なんつ~か、発表する側の基本姿勢が、とにかく“タカビー&居丈高”なのだ。
要するに「お代官様(=ジョブズ様)はこのように申されておる。
お前ら一般庶民は、ありがた~く拝聴するするのだぞ!」「はは~っ!!」ってな感じか?
ぶっちゃけ言わせてもらえば「いったい、何をエラそうに!!」って話である(笑)。
なんだか、アップルって変わっちゃったのかなぁ……。
思い返せば、アップルほど数奇な運命をたどった会社も、ないかもしれない。
かつて「個人ユースのパーソナル・コンピュータ」という
コンセプトをいち早く打ち出し、マニア御用達のPC=マッキントッシュ(Mac)で
“パソコン時代”の先駆けとなったアップル。
しかし、その後は家庭用パソコン市場で“windows”に完膚なきまでに叩かれ、
一時は「マジで倒産するのでは……?」というところまで追い込まれていた。
実際、アップルのPC“マッキントッシュ”といえば、デザイナーやカメラマンといった
一部の人種を除けば、ほとんど「知る人ぞ知る」存在であった
(ま、雑誌編集の現場は今でも「Macなしでは立ち行かない」ような状態だが、
そういうのって、やっぱ“ごく一部の例外”だと思うわけです、ハイ……)。
でも、そんな少数派のMacだからこそ「愛しい!」
……そんなマニアは、多かった(少数派なのに“多い”って……なんか変か?w)。
圧倒的な“windows”勢を前に、ひとり悠然と「わが道を行く」。
そんなアップルの姿勢を見て、思わず「応援したくなる」……
ほら、そういう心理って、あるじゃないですか?
(プロ野球で言えば、ヤクルト・ファンの心理に近いかもしれないw)
要するに、かつての“アップル”といえば
絶対的な少数派であり、言ってみれば“アウトサイダー”だったのだ。
絶大な権勢を誇るマイクロソフトの“windows帝国”に歯向かう、
孤独なレジスタンス……生まれついての“抵抗者”。
それがアップルだった、と言っていいかもしれない。
ところが……。
例の“i-Pod”の大ヒットにより、状況は一変する。
アップルは、それまでの“少数派、弱者”という立場から抜け出し、
一気に“大メジャーな存在”へと変身したのだ。
そして、そんなアップルの王国は、
“iPhone”“iPad”と続く大ヒット商品により、
その基盤を磐石なものとすることに成功する。
いまやアップルといえば、業績絶好調の“超エクセレント・カンパニー”だ。
(ほんと、その堂々たる権勢ぶりは、かつての“マイクロソフト帝国”を思わせるほどだw)。
しかし……。その成功と引き換えに、アップルは
いつの間にか、かつて自分自身が否定してきた
“権威”の側に、その身を置くこととなってしまったのではないだろうか?
だからこそ……アップルには、気をつけて欲しいと思うのだ。
絶対的な少数派、“アウトサイダー”だった頃は、
いろいろ至らないところがあっても
「ま、仕方ないか。アップルだしw」で許されていた。
しかし……。
“いまの”アップルがそれをやってしまうと、
本当に「権勢を傘にきた、単なる横暴」に見えてしまう。
「勢いを利用して、自分たちの都合をユーザーに押し付けている」ように見えてしまうのだ。
そこらへんについて、ユーザーは敏感である。
だから本当に、アップルには気をつけて欲しいと思う。
(要するに「キラリと光る魅力を持った少数派」と
「なんか調子に乗ってる巨大企業」では、
周囲からの見られ方が“ぜんぜん違う”と、そういう話である)。
この感覚は、なんつ~のかな……「もう、子供じゃないんだから」とか、そういう感じか?w
思えば、アップルも遠くへ来たもんである。
個人的には、例の“爆弾マーク”を量産していた頃の
Macが、けっこう懐かしかったりしてるんだけれど……ねぇ(遠い目)。
iPodナノの“初期型”に関しても
一部のモデルで、バッテリー不良に起因する
「発熱・発火の恐れがある」とのことで、
なんか、そっちでも
いろいろとモメてるみたいですね……。
一部のウワサによれば、
今回のトラブルで、iPhone4についても
わりと早い段階で、次期「iPhone5」が
投入されるのでは? って観測が出てる
みたいですけど……。
いったい、いつ買えばいいのやら(笑)。
記事に共感しましたので、コメントさせて頂きました。
ほんと最近のアップルにはがっかりですよね。
電波が悪くなるから持ち方を制限される携帯電話・・・聞いたことないですよねw
機械の中身やアイデアは素晴らしいと思いますが、供給力や生産体制、初期ロットの安定性という面に関しては日本の企業はやはり優れているんだな~と痛感している次第です。