在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Francia: 3 bianchi 5 champagne e 2 rossi フランス白、シャンパーニュ、赤

2014-05-30 18:10:58 | vini stranieri イタリア外のワイン


先日行われたワイン購入の会での試飲会。
場所は、最近、日本でもひたすら有名になってしまったRoscioliの、裏手にあるプライベート・スペース、Rimessa Roscioli。外には看板もなく、どこか知らないと全くわからない場所である。20人も入ればいっぱいになってしまう空間で、ワインに囲まれ、主に何かの催しに使われる場所である。
今回の企画は、フランスワインの購入の会で、もちろん、買わなくてはいけない義務はない。
事前に連絡のあった、今回のお勧めワインのリストは、ずらっと、シャンパーニュ、ローダノ、ブルゴーニュと60本程度あり、もちろん全部は飲めないので、適当なものを主催者側選び、今回は9本プラス1本、合計10本試飲した。試飲したワインは買ってもいいし、買わなくてもいいし、また、試飲しなかったワインを買ってもいい。
Roscioliで置いているワインだが、Roscioliの品揃えは信頼できる上、特にシャンパーニュに関してかなりお得な値段になっているので、購入にはよい機会だった。





以下、試飲したワイン。
Roger Lassarat 白3本
Saint-Veran Cuvee Plaisir 2012 ++ かなりすっきり、辛口で、きりっと冷やすと、特に暑い夏にぴったりというワイン。シンプルな香りで、余韻が長いわけではないが、さらっとワインを飲みたいというときにぴったり。
Pouilly-Fuisse Clos du Martelet 2011 +++ 甘いフルーツの香りが華やかで、フランスワインはちょっと・・・という、フルーツぷんぷんのイタリアワインになれたイタリア人に勧めて喜ばれそうなワイン。
Pouilly-Fuisse Racines 2010 +++(+)一瞬香りが弱く、特にMarteletの後では、あれっと思うが、徐々に落ち着いた香りが上がってくる。控えめ、エレガントそして、風貌があり、食事の最後まであきないだろうと思うワイン。





シャンパーニュ5本
Richard Cheurlin ++ 悪くはないが、特に印象に残るというほどではない。
Exhilarante 2004 Brun Servenay ++++ 本当は、一番下のクラスを開けるはずが、そういわず、ひとつ上のクラスを開けようよ、ということになり、しかし、そこで、ボトルを間違え、さらにもうひとつ上のクラスを開けてしまった。日本では決してこういう間違うは起こらないと思う。さすがに、これはかなり良い。華やかさ、落ち着き、繊細な泡、余韻、どれも満足のいくものであった。
Signature Soutiran +++ 悪くないが、特にこれ、という印象には残らなかった。順番が不運だったとも思う。
Zero Brut Nature Tarlant +++(+)すっきり辛口、上品でとても良かった。個人的には2本目のほうが好きだが、これが一番、と挙げていた人も多かったくらい。
AY La Pelle 2009 ++何故か突然、ちょっと田舎っぽい雰囲気。もちろん悪くはないし、こういった雰囲気のシャンパーニュが好きな人もいるが、ややぼてっとした感じで、口に絡みつくような重たさがある。でも、値段は高い。。。




ブルゴーニュ赤2本
Volnay Domaine Delagrange ++ 可もなく不可もなく。
Clos de la Roche Domaine Pierre Amiot ++++(+) おまけで開けることになったグランクリュ。誰か勝ってよねー、と言いながら。今回の目的は買わせる(もちろん、かなりお得な値段で)ことにあるわけで、もちろんみんながたくさん買わなくても良いし、全く買わなくても若干の参加費を払うだけでよいのだが、グランクリュを2本開けるとなると勝ってよねーとなる。。。こういうワインはノーコメント。ひたすらエレガント。


 

Terraviva

2014-05-30 16:33:43 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
Terraviva


先日のTerravivaの試飲会は非常に良い試飲会だった。
試飲会は街中のホテルで行われるものが多いのだが、たまに、郊外にある昔の別荘や田舎屋を改造したところで行われるものもある。
こういった場所は、結婚式の会食や、いろいろな行事に貸し出すための建物であるのが普通で、キッチンがあり、契約をしているケータリング業者がリクエストに応じて会食を用意する。
郊外になると、車がないと行けないので、つまり、ふらっと立ち寄るという感じではなくなるが、良い季節の天気の良い日に、こういった場所での試飲会は雰囲気が出る。

今回の試飲会の場所は、ローマの北、環状道路から郊外に数キロ行ったところだった。
この手の建物は、田舎屋の雰囲気を残した造りの、やや暗めのところも多いのだが、この建物はかなり明るく、清潔でとてもきれいだった。広さが十分あり、かなりの人が入っても十分なゆとりがあり、また、スペースの配置がちょうど良い。
外のスペースも気持ちがよく、試飲の合間の休憩にとても気持ちが良かった。
(ただ、たまたま2階はエアコンが壊れていたらしく、下と比べて結構な温度差があったので、2階に配置されたワイナリーはだいぶ暑かったかもしれない。)

入り口入ってすぐに目に付いたのが、まるでスパイス市場のような紙袋。スパイスの説明書のように、札が付いている。
よく見ると土や石が入っている。なるほど。そして、各ワイナリーの土壌の説明書。さらに、なるほど。
円形のテーブルに、他のどんな飾りよりもおしゃれな趣向だと思った。
多分、拡大すればなんとか読めるかと思う。










参加のワイナリーは自然派、自然派系が多く、うれしいことにTRIPLE“A”が参加していた。TRIPLE”A”が参加する試飲会はそう多くはないので、非常にうれしい。
また、昨今ニセモノの自然派が目立ってきているが、そうではない、本当の自然派の参加が多かった。
(参加ワイナリー一覧は、ポスターを参照してほしい。)
そして、シャンパーニュを含め、フランスワインが比較的多く、また、スロベニアのワインを含む珍しいワインもいくつかあった。
参加ワイナリーの数もちょうどよかったと思う。

以下は、TRIPLE "A"の解説。
興味深いのでTRIPLE"A"を知らない人はぜひ読んで欲しい。(イタリア語だが。。。)




そして、食べ物も、かなりおいしく、チーズやサラミを盛った小さなお皿がついてくるほか、かなり頻繁にいろいろな食べ物を小皿に入れて配布していた。
ここのキッチンで作っている食べ物だが、これがびっくりするほどおいしく、トリッパの嫌いな私が、おいしい、とうなったし、赤ピーマンのクリームソースは、お代わりをしたいくらいだった。
あまり派手な宣伝をしていないようだが、ちょうど運よく日程が重なったら、ぜひ参加してほしいと思う試飲会であった。