在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

昨日の試飲会にて

2014-05-14 11:37:02 | もろもろ、つれづれ
昨日の試飲会での出来事である。

私の隣に、業界風、一応ちゃんとメモ帳を持ってきている人が座った。(何も持ってこない人も多い) この試飲会の席はちょっと狭く、試飲会が始まってしばらくして、さらに隣の席には誰も座らなかったことに気がついた。

ワインは全部で8種。うち、5つが赤ワインで、会場に入ったときにはすでにグラスに注がれていた。つまり、誰もいない席には、その後の白ワインは注がれなかったが、すでに注がれた赤ワインが5つ、そのままになっていた。

試飲は、その後注がれた白から。
途中で気がついたのだが、隣の人は、順番にどんどんグラスを空にしていく。この試飲会は、注がれるワインの量が比較的多いので、これを順番に空にしていくと、最後どころか4つ目くらいには味も香りもわからなくなってしまう。しかし、こういう人は他にもいるので、そう珍しいわけではない。

ところが、いつのまにか、誰も座っていない席のグラスの赤ワインが減っている。あれ?5つあったよね??
その後ちょっと観察。
隣の人が、時々、すっと手を伸ばしてグラスを取り、ぐぐっと飲んで、元に戻していた。それも、明らかに美味しいものからというより、手に届きやすいグラスから。その間、わずか、1-2分。気がつかないわけだぁ。
そして、最後に残ったワインは1つ。あと5分、試飲会の時間が延びていたら、全て空になっていただろう。

うーん。これはちょっと気持ちが悪い。はっきり言って、特に男性諸君、そういう場面に遭遇したらやりたいかも知れないが、やらないほうが良いと思う。
自分のグラスを空にするのは全く構わないが、「順番に」空にするのではなく、できたら、何度か行ったり来たりの試飲をした上での最後にしてほしい。
ワインの味も香りも、5分後、30分後、1時間後で結構変わるので、それを味わってからにしてほしい。
その方が断然スマートであり、女性から見ると、少なくともかっこよく見える。

そして、さすがに、隣のワインを飲むにしても、一揆飲みではなく、美味しかったからもう少し味わいたいという風に飲んでほしかった。。。
この人は、今日の試飲会は200%満足、と帰っていたと想像するが、業界風の人でこうかーと、ちょっと悲しくなった。。。