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在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Chianti Avignonesi 86, P Nero 98 La Palazzola, Carbone, Monsupello, Giscours e Condrieu

2013-02-25 08:40:16 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
Chianti 1986 Avignonesi ートスカーナ州
Pinot Nero 1998 La Palazzola -ウンブリア州
Aglianico del Vulture 2007 Carbone -バジリカータ州
Les Ravines Condrieu 2011 Niero -コンドリュー
Senso 2004 Monsupello -ロンバルディア州
Chateau Giscours 2005 ーマルゴー








少し前に、友人ルカのグループのFBのコメントに何人かがそれぞれの意見を述べ、それをつなげて、某オンラインのニュースレターに自分の記事として載せた人がいる。
某オンラインは結構有名だし、イタリアのワイン会は広いようで狭いし、当然、すぐに気がついた人がいて、小さな話題になった。
記事になる前に、FBでのやり取りを読んでいたのだが、非常に面白いものだった。だから、記事にして載せたくなる気持ちもわからないではない。
そして、見事につなげてきれいに記事にしていたので、ある意味、大変有意義な記事であった。
(この件に関しては、そういう意見がある、と述べた上で、そしてグループの代表、ルカの了解を得て記事にすれば問題はなかったと思うのであるが・・・)

論争で提起された問題は、ブラインドでのテイスティングに慣れている人はラベルを見てもテイスティングはできるが、ラベルを見てテイスティングをしている人はブラインドでテイスティングができない、それは何故か?というものだった。

ワインは難しい。特にイタリアワインは。そして、テイスティングは難しい。
テイスティングをやらなければいけなかったころ、よくやっていたなぁと思うし、いろいろな失敗もある。
AISでブラインドでの試飲会を始めたころ(基本はブラインドではない)当てようにもあたらなく、落ち込んだこともある。ブラインドの試飲会には参加したくない、という人も気持ちがわかることもあった。しかし、必ずブラインドでの試飲をする某会に通うようになって、慣れてきた。そして、今は基本、ブラインド以外では、本当は試飲はしたくない、と思う。
ラベルに影響されたくないからだ。
バローロと見て、やっぱりね~とか、南のワインと見て、やっぱり南らしいね~とか思いたくない。なぜバローロなのか、なぜ南なのかを理解したいと思う。いったいあと何年(何十年?)かかるかと思いつつ。

友人との夕食の席で、みんなワイン関係だったこともあり、非常に面白いワインが揃っていた。ちょっとしたレストランなので、料理も非常においしく、そこに大変興味深いワインが何本も揃っていて、最高のシチュエーションだった。

ウンブリアのピノ・ネーロ。ブラインドでは絶対にわからないと思う。色がピノ・ネーロにしては、濃い目であることに始まり、比較的華やかな香りで、当然暖かい地域なのでこうなるのだろうが、絶対に当てられないと思う。最も南で造っているピノ・ネーロの1本だろう。そういえば、ウンブリアでも造ってね、と思った。


ヴィオニエは、コンドリューのもので、フランスとわかっていれば理解できるが、イタリアのものだと信じきっていれば、やはりわからない。ゲヴルツのような華やかな香りだが、ライチの香りがあるわけではないので、ちょっと違う、と思う。

センソは、実に面白かった。モンスペッロはスプマンテを時々飲むが、結構好きなワイナリーで、なんと20種類ものワインを造っているらしく(まるでプーリアのワイナリー・・・)そのうちの1本。品種はシャルドネ。2004年だったと思う(写真がうまく撮れなかった・・・)が、これまたシャルドネらしくない。古いシャルドネに慣れていればわかるのかもしれないが、フランスの古いシャルドネとも違う。


アリアニコ。これはヴィンテージが特に古いわけでもなく、理解できた。

アヴィニョネージのキャンティは、92年ごろに生産をやめ、もう造っていないものだが、懐かしい、そういえば、こんなラベルあったよね。86年。ただのキャンティ(クラシコではない)で、なかなか持っている。というか、アヴィニョネージだから持っているとも言える。タンニンは、すっかりまろやかになり、酸が際立つわけでもないが、懐かしい味と香りで、非常に好感が持てた。プーリアの大変素晴らしい魚専門のレストラン、Tuccinoのオーナー、パスクアーレ氏が、まだ何本かあるよ、とFBに書いてくれたが、今度は魚と一緒に飲んでみたい。


そして、ジスクールの2005年。
ちょっとこれはわけありでノーコメント。