在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”モンテファルコ・ロッソ 2006” アルナルド・カプライ

2009-05-13 02:42:39 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
“Montefalco Rosso 2006”Arnaldo Caprai -Umbria(点数8)

カプライと言えば、ルンガロッティと共に、今のウンブリアのワインの歴史を築いたワイナリーと言える。特に、サグランティーノに関しては、カプライの努力なくしては、今のようにはならなかったかも、と言ってもオーバーではないと思う。
さて、早くから知られているモダンでインターナショナルなカプライのワインを久々に飲んだ。

リゼルヴァもあるが、そうでないベースのもの。
モンテファルコ・ロッソはサンジョヴェーゼがベースである。
名前が似ていて紛らわしいかもしれないが、サグランティーノ・ディ・モンテファルコ(またはモンテファルコ・サグランティーノ)がサグランティーノで造ったワインである。
間違えないように。(試験に出しますよー!)

品種は、サンジョヴェーゼ70%、サグランティーノ15%、メルロー15%。
香りは、良く熟したフルーツの香りがきれいで、他、甘いスパイスの香り。他のワインにも共通しているが、昔に比べて、バニラがドーンとでなくなったような気がする。しかし、しばらくするとバニラがほのかに漂ってくる。
まろやかで、フルーツがきれいで、ボディがある、ややアルコールが上がる感じがあり、モダンで、酸味がやや抑えられた感じ、だから、飲みやすいと言える。(長く飲んでいるとやや飽きるが)心地よい、明るいイメージの後味が残る。

カプライはすっかり大御所になったが、全体に良くできていると思う。
モダンだが、丁寧に作ってあるし、ワインにのみ慣れていない人には、お勧めして喜ばれるワインだろう。