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在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”バルベーラ・ダルバ・サント・スフテファノ 2005” カステッロ・ディ・ニエーヴェ

2007-11-23 19:20:49 | Piemonte ピエモンテ
"Barbera d'Alba Santo Stefano 2005" Castello di Neive –Piemonte
その昔、バルベーラは、すっぱくて嫌いだった。でも、これもかなり昔、ローマの食・ワインで本も書いているバートン・アンダーソン氏の試飲会で、いくつかバルベーラを飲んだ時、開眼したという感じだった。以来、バルベーラは大好きな品種の一つである。
バルベーラは酸味が強い品種なので、すっぱいワインは嫌い、という人には向かないが、料理と一緒に飲む時、酸味が欠けるとしだいに味がボケてくる。酸味があると(あり過ぎは別の話)、料理の最後までおいしく飲める。だから、すっぱいのは嫌い、と言わず、ぜひ料理と一緒にバルベーラを試してほしい。
さて、おいしくて安くて堅実な造り方をしているワインに出会うととても嬉しくなる。
このワイナリーは、とても良いバルバレスコも造っているが、同じサント・ステファノの畑からである。
色は、きれいなルビー色で、なかなか良い凝縮感が出ている。つやがとても良い。
香りは、最初、ちょっと臭みを帯びたアニマル臭がある。すぐに飛んで、革、腐葉土、タバコなどの香りに変わる。そして、ゆっくりフルーツ臭が出てくるが、ブラックチェリー、桑のみmoraなど。程よいインパクトで、主張過ぎず、しかし、個性をちゃんと持っている。
味は、フルーツがきれい。酸味がちゃんとあるが、フルーツの甘さに隠れる感じで、すっぱく感じない。味の強さも良く、持続性もあり、最後にほろ苦さがほんのり、心地良い。
こういうワインを、仕事抜きで、おいしいエノテカ(ワイン・バー)で、おいしい料理、親しい友人と友に飲むというのは、まさに至福の時である。