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在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”モレッリーノ・ディ・スカンサーノ 2005” ファットリア・レ・プピッレ

2007-11-07 23:50:15 | Toscana トスカーナ
“Morellino di Scansano 2005” Fattoria Le Pupille -Toscana
ワイナリーの名前には、経営者の名前を付けたものが多いが(つまり、日本語だと、ヤマダワイナリーとかスズキワイナリーなどになる)、このワイナリーほどロマンチックな名前はないのではないかと思う。
レ・プピッレは瞳のこと。彼女の瞳の美しさに惚れた、というところから付けたというのだから。
最近はやや下火傾向にあるかと思うが(と言ったら、失礼か。。。)、以前はよく話題になったワイナリー。特に、カベルネ、メルロー、アリカンテの「サッフレディSaffredi」が話題になった。
このワインは、安くて美味しいので有名なワインの1本。それでも随分高くなったとは思うが、今でも8ユーロ程度で買えるから嬉しい。ちょっと久しぶりに飲んだ。
品種はサンジョヴェーセ95%、残りはマルヴァジア・ネーラとアリカンテ。なお、スカンサーノの地域では、サンジョヴェーゼをモレッリーノと呼ぶ。
色は、明るくきれいなルビー色。もっと若いと青紫がかるが、それがちょうど取れたところという感じ。光沢がとても良い。
香りは、スミレ、サクランボがとてもきれい。そして、森の木の実。甘く、とにかく、甘く、スパイスもパイプタバコ、リコリースのアメ、という感じで甘い。それから新革など。
シンプルだが、華やかできれい。国際的にいかにも受けるワイン。
味は、インパクトがはっきりして、フルーツがぱっと広がる。ボディも良く、酸とタンニン、まろやかさのバランスがとても良い。最後のほろ苦さが心地よいくらいで、実に良くできている。ただし、ちょっと優等生的で、面白みはないが。