「ヘリオットさん、この犬、変わりましたでしょ」
古本フェアで何気なく手にとった一冊。イギリス・ヨークシャーで獣医師として活躍するヘリオット先
生の日々を描いたもので、本来、ルポやエッセイに分類すべきところだけど・・・あまりにもドラマティ
ックなので、小説にしてしまった。いやあ、買おうか迷ったけど、当たりの本だった。
獣医といっても、少し昔のイギリスの田舎、診るのは牛や馬がほとんど。事件らしい事件が起こるわけ
でもないが、オムニバス的に綴られた日常のエピソード、ひとつひとつが味わい深い。動物家族といいつ
つ、動物と向き合う人々を描いているんですな。どうしようもなくむかつく人間もいるし、幸せを祈らず
におれない真摯な人間もいる。ヘリオット先生はときに情けなくもあるけれど、その視点のやさしさ、器
の大きさは全編から伝わってくる。淡々とした描写がいいんだな。
この本は電車のなかで少しずつ読んだのだが、途中、たまらず涙をこぼしてしまったことが2回。心に
しみいるエピソードがいくつもあった。引用は私自身の関心ごとのひとつ、「保護犬」問題を実に感動的
に描いた一作より。ああ、今思い出すだけで泣きそう。
軽妙な文体も読みやすいと思ったら、元上野動物園の名物園長、故・中川志郎さんの訳だったところも、
一粒で二度おいしい感じ。
古本フェアで何気なく手にとった一冊。イギリス・ヨークシャーで獣医師として活躍するヘリオット先
生の日々を描いたもので、本来、ルポやエッセイに分類すべきところだけど・・・あまりにもドラマティ
ックなので、小説にしてしまった。いやあ、買おうか迷ったけど、当たりの本だった。
獣医といっても、少し昔のイギリスの田舎、診るのは牛や馬がほとんど。事件らしい事件が起こるわけ
でもないが、オムニバス的に綴られた日常のエピソード、ひとつひとつが味わい深い。動物家族といいつ
つ、動物と向き合う人々を描いているんですな。どうしようもなくむかつく人間もいるし、幸せを祈らず
におれない真摯な人間もいる。ヘリオット先生はときに情けなくもあるけれど、その視点のやさしさ、器
の大きさは全編から伝わってくる。淡々とした描写がいいんだな。
この本は電車のなかで少しずつ読んだのだが、途中、たまらず涙をこぼしてしまったことが2回。心に
しみいるエピソードがいくつもあった。引用は私自身の関心ごとのひとつ、「保護犬」問題を実に感動的
に描いた一作より。ああ、今思い出すだけで泣きそう。
軽妙な文体も読みやすいと思ったら、元上野動物園の名物園長、故・中川志郎さんの訳だったところも、
一粒で二度おいしい感じ。
usainuさんの講評で、
ちょっと読んでみたくなりました。
申し訳ございません!!(額地面にこすりつけ)
とってもよい本でしたよ〜
字が小さいのが玉に瑕・・・^^;