未来を信じ、未来に生きる。

今に流されず、正論を認識し、社会貢献していく人生を切り拓くブログ道。

憲法9条改定と日米軍事同盟を必要とし、イラク戦争、アフガン戦争は違法ではないとする人物の妄言

2008-01-22 10:30:31 | HN:wakuwaku_44=わくわく44
軍の完全否定はできない。現場を知っているから、平和維持軍がなければ交渉出来なかったという話・・リアルでしたね。で、その中で9条を掲げた和平交渉の重要性、日本の担うべき真の立場を述べてるんですが・・そこ、あまり詳しく放送されてなかったですねえ。
ほんと、「今こそ9条が旬」なんだけど・・・ああ、ベタ・・セクシーじゃない・・(爆)

[2008/01/16 12:52] URL | お玉おばさん [ 編集 ] TOP

残念ながら、現在の国際情勢は「9条が今こそ旬」というには程遠い状況です。

もし、これを実現したいのであれば、逆に「一時的に9条を改憲する」ということは避けられません。

というのは、まず、「日本がイニシアティブを握る」ことが重要になってくるからです。
そのためには、「停戦合意から停戦の確保までを、日本が主導権を握って実施する」という『実績』を積み重ねることにより、国際社会から信頼されなければならないのです。
そして、その実績を積み重ねるためには、現状の国際情勢においては、武装した軍事組織を用いないことには、『停戦の確保のための監視』と『停戦を破る側に対する強制力の行使』ができないのも事実です。

このためには、憲法第9条の改定は不可避となります。

矛盾しているようですが、最も肝心なことは『紛争が起こらない』こともさることながら、『紛争を一刻も早く終わらせること』と『紛争を再発させないためのあらゆる手段を尽くす』ことであって、これを実現するには、憲法第9条はむしろ弊害ともなりかねない、ということです。

もし、「自衛隊の派遣は絶対にダメ!」ということを貫くのであれば、日本は、紛争地域の民生支援や停戦実現への関与を辞退し、紛争が終結して治安が回復した後のみの援助に徹するという以外に政府派遣の要員の安全を保証することはできません。しかし、これは、当然のことながら「9条は今が旬」を実現するための主導権を握る可能性を小さくすることにもなります。

「9条を世界に広める」というのが、政治的思惑を排除して考えても、理論的にいかに困難極まりないことか、これらの矛盾を克服するという冷徹な課題がどれだけのものなのか、ということを、特に自衛隊派遣に反対の方は、肝に銘じないといけません。
そして、このような言動を正直に述べる人のことを、軍国主義者だとか対米従属だとか思ったりしないで、むしろ、自分に突きつけられた課題であると素直に受け入れなければなりません。これを素直に受け入れないで述べる発言は、残念ながら、国際社会では一切通用しません。(通用するとすれば、それは「レアケース」であり「例外」です)
厳しい言い方ですが、国際情勢を正しく認識している人は、むしろ、それを「当然のこと」として理解し、その上で発言しています。

[2008/01/16 19:13] URL | wakuwaku_44 [ 編集 ] TOP ▲

戦争は難しいですよ

日本が満州事変を「起こすことができた」理由を列挙します。

1.軍事偏重予算を何十年も継続し、軍備を充実してきた。
2.朝鮮半島を日本領とし、関東州と南満州を実効支配していた。
3.中国が内戦状態で、日本軍と対抗できる軍事組織がなかった。
4.メディアが未発達で、情報が民衆レベルでは、正確性が低かった。
5.徴兵が可能な法制度であり、社会状況であった。
6.日本と真正面から対抗できる軍事力を持つ国があまりなかった。
7.国民の軍に対する支持が、積極的消極的は別にして、とにかく「あった」。
8.大本営も政府も、関東軍を十分にコントロールできる政治力がなかった。

これだけの条件が『すべて』整っていて、『やっと起こせ』たのです。この中のどれか1つでも欠如していれば、満州事変は「できなかった」わけです。

ちなみに、海軍軍縮条約での「統帥権干犯問題」は、教科書では「軍が政治に介入した」としていますが、これは真っ赤な嘘です。
この事件は、実は、帝国議会内の政友会と憲政党との対立が発端です。要するに「政局の大義名分に使った」ということですし、もっと言えば、海軍内部でも賛否が分かれていたのが事実です。

さらに、これも教科書には書かれていませんし、書いてあっても「軍を正当化したくない」という「反戦平和」の教員の方々の逆鱗に触れるだけでしょうから、おそらく教えることはないでしょうけど、歴史的事実を言っておきます。
統帥干犯として条約に反対し、政府を非難し、倒閣運動を起こしたのが、後に「話せばわかる」と言って軍に殺された犬養毅です。
軍拡を嫌って条約締結を推進し、ロンドンで事務レベル交渉をしていたのが、後に真珠湾攻撃の総司令官となる山本五十六です。山本は海軍次官として「統帥権を干犯したと非難された政府の一員として」条約に関与しています。


では、現在はどうでしょうか。

1.国債発行残高が、地方債や財投を含めて1000兆円に近づいている。
2.日本の現在の軍事力で「地上戦が可能な国」がない。
3.外国を攻撃するとき、日本は海軍と空軍が最初に行動することになるが、兵器や装備が高度化したため、パイロットやクルーを養成するのに時間がかかる。
4.3の理由により、徴兵制の「意味がない」ことに加え、1の理由により、財政的にも徴兵が不可能。
5.日本と対抗できる軍事力を保有する国が多い。(米中露はもちろん、韓国も日本と伍する軍事力を有する。)
6.日本が外国を攻撃することについて、国民の支持を得にくい。
7.メディアの発達と法体制により、戦前よりは正確な情報が民衆レベルでも入手可能。
8.戦争に勝っても、国際情勢が領土獲得も賠償金も「不可能」である。第一、国連による制裁の可能性が極めて高く、国際政治において不利に陥る危険性が高すぎる。

つまり、日本は戦争を「やりたくてもできない」だけでなく、「今後、ますますできなくなる」のです。
上の8つの条件を『全部』クリアしないと、戦争などできません。言い換えれば、国民世論が好戦的で、かつ、領土拡大を求めていたとしても、「できない」というわけです。

9条改憲が徴兵制の道という人もいますが、徴兵制の否定は18条が最有力説ですし、第一、財政的にも経済的にも、社会状況からみても、徴兵は「不可能」ですし、「やるだけの意味がない」のです。

もっと言えば、もう、これは笑い話になってしまいますが、仮に改憲で徴兵を規定しても、別の意味で憲法違反(つまり、徴兵しない、ということ)になるという皮肉な結果になるのが『確実』というわけです。

[2008/01/22 06:40] URL | wakuwaku_44 [ 編集 ] TOP ▲

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 人間、軍事、平和ー人類は共... | トップ | 勤務医は全国的に激務ー医師... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (imacoco)
2008-01-22 22:51:29
9条の制約が外されたら、自衛隊は海外で人殺しを合法的にするようになります。しかも、殺すと云う事は殺されると云う事でもあります。

海外に行くと戦死者多数、なんて云う状況で、誰が自衛隊に自ら進んで入りますか?

必ず、徴兵が始まります。間違いなく、徴兵制が始まります!
返信する
因みに (imacoco)
2008-01-22 22:54:17
成人の年齢を18才に引き下げようと云う話が出て来てますが、これも間違いなく、徴兵制に向けた段取りです。
返信する

コメントを投稿

HN:wakuwaku_44=わくわく44」カテゴリの最新記事