uparupapapa 日記

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ママチャリ総理大臣~時給1800円~【改】第22話 ネガティブキャンペーン

2023-12-22 07:51:13 | 日記

 官邸管理人と掃除のおばちゃん日帰り合同慰安バスツアーがあった一月後、マスコミによって批判記事キャンペーンが張られた。

 曰く、【公費を使って管理人や掃除人まで豪華旅行三昧】という見出しで平助内閣を攻撃するもの。

 税金を何だと思っている!

 旅行ぐらい自分の金で行け!

 平助内閣は自分の身近な者にもへつらい、人気取りのばら撒きか!

 官邸・公邸の私物化!

 

 などである。

 

 批判したマスコミのバックに、旧体制の巻き返し派が存在していたのは明らかであった。

 

 重箱の隅をつつく

 

 まさに彼らの揚げ足取りの典型的な手段である。

 

 その記事が登場した途端、真に受けた国民が反応し、内閣支持率がいきなり10ポイント以上下落した。

 

 だが平助はこの件で弁明しようと思わない。

 言いたい奴に言わせておけ。

 どうせ一年限り、短期間の任期だし、自分が弁明する必要のある案件は、政策上重要な説明不足が生じた場合だけだ、との信念からだった。

 国民の誤解など、平助にとって取るに足らない小事でしかない。

 平助が支持率を気にするのは、女性にどう見られているか?その一点にあったから。

 

(そっち?)

 

 だから田之上官房長官たち他の側近にも、〘いちいち対応する必要なし〙とのお達しを出す。

 音無しの構えの政府対応に業を煮やした旧体制巻き返し派は、口車に乗って政府批判する国民を焚き付けるように、執拗な事実を歪曲したゴシップ記事を追加し扇動した。

 

 だが、この趨勢に当の掃除のおばちゃん達が、いつまでも黙っている訳はない。

 

 旅費の捻出先は全額、官邸・公邸に従事する有志たちのカンパであり、官邸公費からは一切出されていない事。

 それら官邸関係者たちは、アメリカとの外交交渉で大きな成果を挙げた時の祝勝会を開催しているが、その際におばちゃん、管理人さんまでを招くことができなかったので、その代替の対応である事。

 しかも先般の祝勝に使った会場は、一般シティホテル内の安い宴会場であり、その会費4000円も総て参加者の自腹である実情を、カエデがバスツアーに参加した掃除のおばちゃんや管理人にリークしたから。

 

 それまで旅費の出どころなど、詳しい事は何も知らないおばちゃん達は『自分たちは悪い事をしたの?』と戸惑い、自分を責めていた。

 けれど詳細な事実を知らされ、あなたたちは悪い事など何もしていない、とカエデに言われ心から安堵した。

 

 そう、私たちは日曜の休日に公費を使わず参加しただけであり、どこからも批判を受ける筋合いなど無い!

 

 段々怒りがこみ上げ、マスコミからの執拗なインタビューの場を利用し、言いたい事をぶつけた。

 

 当初マスコミはそれらおばちゃん達の発言をカットし、世論操作しようとする。

 彼女たちの発言はそれまでの報道を覆す新事実であり、自分たちにとって不都合な内容だったし、ネガティブキャンペーンによる扇動を指示した旧体制側から真実の報道による暴露を許してくれる筈もなかったから。

 だが、いくらマスコミが都合の悪い真実に蓋をしても、必ず何処からか漏れてくるもの。

 真実がネットにより露見し、次々にSNS上等に拡散、炎上した。

 

 日本のマスコミは歴史的観点から1925(大正14)年の治安維持法制定以降、一度も自主独立、公正、自由な立場での報道姿勢を成していない。

 政府の圧力に屈し、忖度と歪曲にまみれた報道をすることに、何のためらいも持たない権力の犬と化し、戦時中はおろか戦後もGHQの占領支配体制、更にその後はマスコミ各社の経営陣がK国系総会屋の脅しに屈し、K国の監視という支配を受け、K国にとって不都合な事件や情報など報道しないなど、常に誰かの飼い犬としてご主人様に尻尾を振り続けてきた 。

情けない事に彼らはそんな体質を受け継ぎ、現在に至っている 。

 だから彼らに報道人としてのプライドは残念ながら無い。

 世論の形勢が自分達に不利になると、てのひらを返し、旧体制を思い切り裏切った。

 今度は官邸関係者擁護の報道を次々と始め、ついには旧体制の過去のスキャンダルに関係した報道キャンペーンを張り出す。

 ネット政変移行前の旧体制政権末期、高度に発達したインターネット情報伝達能力の結果、政府要人の悪事が次々と暴露され、ネット政変の直接的な原因となった時の事例を蒸し返した。

 

 例えば

 当時の首相が財務省に取り込まれ増税を連発、国民の反感を買った結果、その後やる事なす事連日批判される。

・首相の関連団体が公費を使って懐石90万円、中華50万円の支出

・元外相が海外の高級シルクやワイン等、政治資金を使いお土産とする

・首相が医師会から1400万円もの政治献金受領し、賄賂メガネと批判される

・財務相が当時高高騰していたガソリン価格の引き下げ対策として、トリガー条項の初

 動には1.5兆円必要と難を示すが、石油元売り各社に対し補助金6兆円出す矛盾

 

 など、色々とやらかしている。

権力者の驕りに国民が反発し、その結果招いたのがネット政変なのだ。

その事を改めて思い出した国民が、再び旧体制の偽民主主義に自ら戻そうなど、考える訳がない。

 

旧体制とマスコミによるネガティブキャンペーンは完全に失敗し、終息した。

 

 

珍しくカエデが平助に詫びた。

「平助、ゴメン!せっかく平助がかん口令を敷いたのに、私がおばちゃん達に言っちゃった。」

「なんだ、犯人はカエデかよ!

 ナンチャッテね。そんな事は気にしてないサ。

 それよりせっかく企画したバスツアーがこんなくだらない事で台無しにしてしまい、おばちゃん達に申し訳ないよ。

 あれから皆、ションボリしていたしね。よく言ってくれたと思っているよ。

 ありがとう、カエデ。」

「何よ、平助!妙に素直ね。

 何か変なもの拾い食いしなかった?それとも良からぬ事企んでいる?」

「人を犬や猫みたいに言うな!

 誰が拾い食いするんだよ!

 (鯖江など人に)食べ物を安く恵んで貰う事はあっても、この平助、物を拾って喰った事は無いぞ。」と胸を張りながら、

「それに僕は企みや企てなど、悪い事を考えた事は生涯一度も無いし。」

「嘘つけ!平助はいつもこの私に隠れて悪事を働こうとしてんじゃない!

 私が知らないとでも思っているの?バッカじゃない?」

「別にカエデに隠れてなんかいないし、隠れる必要もないし。」

「私は平助のお目付け役なんだからね!その事を忘れちゃダメよ。

 私に隠れて悪い事したら、『百叩き』だからね!覚悟しておきなさい。」

「・・・・・・。」

 

 

 

 どうしてお詫びと感謝から、百叩きの話になるんだろう?

 よく解らない平助であった。

 

 

 

 

 

      つづく


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