なぜかグインの新刊がひどく読者をもにょらせたらしく、web拍手で「どう思いますか?」みたいなコメントがあったが、グインをどうこう思う前に、返事欲しいならコメント欄に書いてねといった矢先からweb拍手で質問してくること自体をどうかと思った。
別にweb拍手で質問してくること自体はいいんですけどね、返事した方がいいのかしない方がいいのか悩むっつう話ですよ。別に匿名でも捨てHNでもいいから、返事した方がいいときはならべくコメントにだな……
などと読者に難癖をつけるからみんなが遠巻きに見るのですね?わかります。
で、グインの新刊でいったいなにがあったのかなー、と思って調べてみる。
なるほど、グインの嫁さんであるシルヴィアが、グインが記憶喪失になってあちこちふらふらしている間に色情狂になって夜な夜な浮浪者みたいな格好で街へくりだして色んな男とハメまくっていたらなぜかお腹が膨らんできて、グインが帰ってきたのはまさに出産をしようとしている、その最中だったよ。ちなみに世界一の大国であるケイロニアの人間は、シルヴィアつきの侍女たち以外だれもそのことに気づかなかったよ、という話らしい。
そんなに荒れたり嘆くほどの話か? というのが素直な感想ですが。
文章がひどいらしいが、そんなのはいつものことだし、慣れるか諦めるか読むのやめるかしろ、と私は云いたい。だから文章がひどいことについては「なにをいまさら……」ってだけで、別になんとも思わん。
世界一の大国であるケイロニアの家臣団が、現皇帝の娘であり次代皇帝の母となる予定のシルヴィアについてここまで無関心っつうか、さすがにボテ腹には気づけよ、つうか元々心身ともに衰弱してたんだから医者くらいつけとけよ、つうか毎夜抜け出していたって、黒耀宮の警備ザル過ぎだなとか、そもそも黒耀宮ってけっこう小さいんだね、とかそういうツッコミどころは多々あるっちゃあるが、別に「どう?」って聞かれても「薫は相変わらずなんだね」としか云いようがない。
で、みんななにが不満なんだろうって思ったら、シルヴィアがフルボッコ過ぎ、温帯はシルヴィアを嫌いすぎ、冷遇しすぎ、とかそういう意見がけっこうあるっぽいが……
ん? これシルヴィア優遇展開でしょ?
まさかと思うのだが、みんな120冊以上も栗本薫に付き合ってきて「高貴な身の上の人間がチンコだけが自慢の下衆野郎にハメられまくる」というのが薫にとってかなり高ランクの萌えポイント、うっとりポイントであることに気づいてないとか?
「読者からみると完全に被害者なのに、ストーリー上ではみんなに非難されまくる」というのは、薫の手癖だと気づいていないとか?
あのね、これはね、本当にもう何度も、何度も何度もなんっっっっっども栗本作品で描かれ語られてきた性癖であってね、これはもうエロゲーに王女様や女王様が出てきたら100%陥落されるのと同じでね、仕方ないことなんだよ。
三島由紀夫ちゃんのセルフイメージが「野卑な男に犯されまくるインテリお嬢様」であるのと同じ性癖でね、これは萌えポイントなんだから仕方ないの。
つうかね、実際の外見や薫自身の発言は置いといてだな、シルヴィアの「いいとこのお嬢さまで小柄だがさして美人ではなく、家柄のわりに才気に欠けるのがコンプレックスとなっている」というキャラ設定はまんま山田純代さん本人だし、すべての敵から守ってくれるグインは薫のパパだし、なにかと辛く当たる実母マライアは薫のママでしょ?
縁あって今岡くんと結婚したせいで、勘違いした薫は今岡くんみたいなキャラもたくさん出してきましたが、実際に彼女が激しく理屈のないパッションをぶつけているのは、口下手でバカで野卑な男だったでしょ? 仕方ないんだよ、これは。
まあ、たしかに考えてみれば、グインのメインキャラには不思議とそういう人物がいなかったので、グイン読者がうっかり気づかなかったのも仕方ないのかもしれないが。
ともかく「凡庸でバカなお嬢様が女衒に処女を奪われさらわれ調教され色情狂にされて戻ってきてみんなに嫌がられる」っていうこの展開、彼女の被害者意識まるだしの手癖展開であって、なにもいまさら驚いたり嘆いたりする必要ないでしょ? おわラブなんてほとんどこれと同じ設定・展開じゃないのさ。なにをいまさらウブいこと云ってんのよ。
「そんな薫の性癖、聞いてねーよ!」というのだったら、それはあなた、百冊以上読んでて作者の思想がわからずつきあってきたあなたの盲いた思考回路がいけない。今回気づけたことを期に、薫のような趣味の合わない作家は切り捨てなさい。
つうかね、みんな買うという行為に無意識すぎんだよ。物を買うってのはあなた、選挙で云えば一票投じるってことですぜ?
「別にどうでもいいんだけど人づきあいで」という感じで入れた票でも一票は一票なように、どれだけ文句たれようともどれだけ作者を嫌おうとも、買った時点でグインサーガの存続に一票入れてんだよ。何期も連続で一票入れつづけているのに「こんなやつが政治家なんておかしい」とか云ってる奴がいたら、むしろそいつの頭がおかしいだろ?
金は有限なリソースだ。そのリソースを嫌いなものにわり当てるな。その金で別の売れない作家の本を買ったら、その作家の評価があなたの一票分あがるんだから、そうしなさいな。
買ってないのに文句云ってる奴は、それはもうお前の気持ちの問題だから、どこかで吹っ切れとしかいえない。昔どんなに好きだった相手でも、いま好きじゃないんだからしょうがないだろ。作家も読者も人間で、お互い変わっていくものなんだ。
形の上ではもう別れてるんだから、早く気持ちに整理をつけなさいな。ずるずると思い出の品を眺めていると、なかなか忘れられないぞ?
という感じで、うなグインを書き終えた時点で、グインは完結したと思い込むことに成功したぼくとしては「薫は相変わらずなんだなー」としか思えませんでした。
しかしまあ、ほんとに薫は反感くらいまくりそうなストーリーを、脅威の文章力でごまかしまくっていたんだなあ、と感じ入る昨今であった。
web拍手を送る
別にweb拍手で質問してくること自体はいいんですけどね、返事した方がいいのかしない方がいいのか悩むっつう話ですよ。別に匿名でも捨てHNでもいいから、返事した方がいいときはならべくコメントにだな……
などと読者に難癖をつけるからみんなが遠巻きに見るのですね?わかります。
で、グインの新刊でいったいなにがあったのかなー、と思って調べてみる。
なるほど、グインの嫁さんであるシルヴィアが、グインが記憶喪失になってあちこちふらふらしている間に色情狂になって夜な夜な浮浪者みたいな格好で街へくりだして色んな男とハメまくっていたらなぜかお腹が膨らんできて、グインが帰ってきたのはまさに出産をしようとしている、その最中だったよ。ちなみに世界一の大国であるケイロニアの人間は、シルヴィアつきの侍女たち以外だれもそのことに気づかなかったよ、という話らしい。
そんなに荒れたり嘆くほどの話か? というのが素直な感想ですが。
文章がひどいらしいが、そんなのはいつものことだし、慣れるか諦めるか読むのやめるかしろ、と私は云いたい。だから文章がひどいことについては「なにをいまさら……」ってだけで、別になんとも思わん。
世界一の大国であるケイロニアの家臣団が、現皇帝の娘であり次代皇帝の母となる予定のシルヴィアについてここまで無関心っつうか、さすがにボテ腹には気づけよ、つうか元々心身ともに衰弱してたんだから医者くらいつけとけよ、つうか毎夜抜け出していたって、黒耀宮の警備ザル過ぎだなとか、そもそも黒耀宮ってけっこう小さいんだね、とかそういうツッコミどころは多々あるっちゃあるが、別に「どう?」って聞かれても「薫は相変わらずなんだね」としか云いようがない。
で、みんななにが不満なんだろうって思ったら、シルヴィアがフルボッコ過ぎ、温帯はシルヴィアを嫌いすぎ、冷遇しすぎ、とかそういう意見がけっこうあるっぽいが……
ん? これシルヴィア優遇展開でしょ?
まさかと思うのだが、みんな120冊以上も栗本薫に付き合ってきて「高貴な身の上の人間がチンコだけが自慢の下衆野郎にハメられまくる」というのが薫にとってかなり高ランクの萌えポイント、うっとりポイントであることに気づいてないとか?
「読者からみると完全に被害者なのに、ストーリー上ではみんなに非難されまくる」というのは、薫の手癖だと気づいていないとか?
あのね、これはね、本当にもう何度も、何度も何度もなんっっっっっども栗本作品で描かれ語られてきた性癖であってね、これはもうエロゲーに王女様や女王様が出てきたら100%陥落されるのと同じでね、仕方ないことなんだよ。
三島由紀夫ちゃんのセルフイメージが「野卑な男に犯されまくるインテリお嬢様」であるのと同じ性癖でね、これは萌えポイントなんだから仕方ないの。
つうかね、実際の外見や薫自身の発言は置いといてだな、シルヴィアの「いいとこのお嬢さまで小柄だがさして美人ではなく、家柄のわりに才気に欠けるのがコンプレックスとなっている」というキャラ設定はまんま山田純代さん本人だし、すべての敵から守ってくれるグインは薫のパパだし、なにかと辛く当たる実母マライアは薫のママでしょ?
縁あって今岡くんと結婚したせいで、勘違いした薫は今岡くんみたいなキャラもたくさん出してきましたが、実際に彼女が激しく理屈のないパッションをぶつけているのは、口下手でバカで野卑な男だったでしょ? 仕方ないんだよ、これは。
まあ、たしかに考えてみれば、グインのメインキャラには不思議とそういう人物がいなかったので、グイン読者がうっかり気づかなかったのも仕方ないのかもしれないが。
ともかく「凡庸でバカなお嬢様が女衒に処女を奪われさらわれ調教され色情狂にされて戻ってきてみんなに嫌がられる」っていうこの展開、彼女の被害者意識まるだしの手癖展開であって、なにもいまさら驚いたり嘆いたりする必要ないでしょ? おわラブなんてほとんどこれと同じ設定・展開じゃないのさ。なにをいまさらウブいこと云ってんのよ。
「そんな薫の性癖、聞いてねーよ!」というのだったら、それはあなた、百冊以上読んでて作者の思想がわからずつきあってきたあなたの盲いた思考回路がいけない。今回気づけたことを期に、薫のような趣味の合わない作家は切り捨てなさい。
つうかね、みんな買うという行為に無意識すぎんだよ。物を買うってのはあなた、選挙で云えば一票投じるってことですぜ?
「別にどうでもいいんだけど人づきあいで」という感じで入れた票でも一票は一票なように、どれだけ文句たれようともどれだけ作者を嫌おうとも、買った時点でグインサーガの存続に一票入れてんだよ。何期も連続で一票入れつづけているのに「こんなやつが政治家なんておかしい」とか云ってる奴がいたら、むしろそいつの頭がおかしいだろ?
金は有限なリソースだ。そのリソースを嫌いなものにわり当てるな。その金で別の売れない作家の本を買ったら、その作家の評価があなたの一票分あがるんだから、そうしなさいな。
買ってないのに文句云ってる奴は、それはもうお前の気持ちの問題だから、どこかで吹っ切れとしかいえない。昔どんなに好きだった相手でも、いま好きじゃないんだからしょうがないだろ。作家も読者も人間で、お互い変わっていくものなんだ。
形の上ではもう別れてるんだから、早く気持ちに整理をつけなさいな。ずるずると思い出の品を眺めていると、なかなか忘れられないぞ?
という感じで、うなグインを書き終えた時点で、グインは完結したと思い込むことに成功したぼくとしては「薫は相変わらずなんだなー」としか思えませんでした。
しかしまあ、ほんとに薫は反感くらいまくりそうなストーリーを、脅威の文章力でごまかしまくっていたんだなあ、と感じ入る昨今であった。
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書いてる本人は気づかないのかなー。
基本的に栗本小説には、読んでいて「作者はこのキャラ嫌いなんだろうな」って感じさせる人物ってあまりいない気がするんですが……。
しかし、自分の脳内でどこからか本家をうなグインにすり替えてしまっているような気もするので、もうよくわからない。
うなぎな薫シリーズ、これからもいろいろ読みたいです。ってまた嫌がられそうなリクエストをしてみます。
ただあとがきでは「似てない」「好きじゃない」「どこがいいのかわからない」などとぬかしたりもするので、純朴な人はそんな発言に翻弄されるのかもしらんなー。
つうか薫の読者、基本的に素直すぎるんだよ。