西向きのバルコニーから

私立カームラ博物館付属芸能芸術家研究所の日誌

東京だよくだっちゃん

2009年04月03日 10時43分00秒 | Weblog
 先日、大学の後輩で同じアパートに住んでいた「くだっちゃん」が、新天地東京へと旅立っていった。

 彼と出会ったのは、5年前の夏。私が初めて関わった学生映画で、先輩のお手伝いスタッフとして参加していた1回生の一人であった。

「阪神優勝の年、昭和60年生まれです」

 私が大学を卒業した年に生まれたという彼。沖縄出身で「まだ大阪の寒さを知りません」とも言っていた。ちょっぴり汗臭くって、撮影の休憩中には、現場にも拘わらずゲームを始めてしまうという、まだまだ初々しいガキンチョだった。

 再会したのは、それから2年後、mixiで。しかも彼はその時、オーストラリアにいた。大学を休学しての放浪の旅の真っ最中。
 1年後に大阪に帰ってきた時には、「暇だ」と日記に書いていた彼を誘い出し、私の結婚記念撮影の記録カメラマンとしてこき使ってしまったりもした。

 そんな彼も最終学年となった昨年度は、卒業制作映画『フールプルーフ』の撮影監督を務めた。現場では、スタッフ・キャスト皆に頼られる大先輩に成長していた。その完成作品を観た時、思わず涙した私。他のスタッフやキャストには失礼かもしれないが、その涙は、何より誰より彼のここ数年の成長を実感してのものであった。


 既に東京で新しい生活を始めたくだっちゃん。次に会う時には、またどんな成長ぶりを見せてくれるのか、今から誠に楽しみである。