陸前高田市の薪の続報です。京都五山送り火がミソつけたので、ここはうちが…と薪を燃やすことに名乗りを上げた成田山新勝寺に、またまた抗議が100件とのこと。新勝寺では薪の放射性物質の測定検査を行うようです。
「放射性物質が心配」
「核廃棄物を持ち込むな」など
苦情は千葉県や成田市にもそれぞれ20件ほど来ているらしい。ちなみに大半が匿名。珍の予想ではこれらのクレーマーは重複しているのではないかと思いますけどね。
こんなことをニュースにすること自体がナンセンスですな。無知蒙昧で済まされない低レベル。自分さえよかったらいい、とりあえず文句を言いたい…モンスター市民と同列でしょう。
普段食べている食物にも自然界の放射性物質はあるわけですし、いや、そもそもこんな微量の放射性物質より、発がん性を指摘されている添加物を日常的にも多く摂取しているはず。こんな幼稚でヒステリックなヤカラほど不健康な日常を送っていたりするのでは?
なお、京都市が購入した薪から放射性セシウムが検出されたというものの、実は加工前の皮付き薪であり、皮さえ剥ぎ取れば問題はなかったはず(もともと大文字で燃やすはずだった薪は護摩木にした状態で検査したので検出されなかったわけです)。脇が甘いというか、珍が指摘したとおり拙速なアリバイづくりの証左でもあると思います。一方で成田山新勝寺は皮を剥いだ薪を護摩木にすると言っています。
こうした一連の騒動に対し、国が何ら基準を示そうともしないのも非常に不愉快です。国が示さないのなら自治体が示せばいいと思いますが、それもしない。結局「安全とは言い切れないから」を理由に不作為に陥っている典型的な「事なかれ主義」ですね。一部のクレームに対し、異常なほど神経質になっている遠因でもあるでしょう。そもそも安全性が証明されないことは、将来提訴されても因果関係は証明されないことでもあります。一体民主主義って何なんですかね。言ったモン勝ちの少数意見を聴くのが民主主義でしょうか。首都圏人口何千万人のうちの140件ですよ。こんなの誤差の範囲内でしょう。でも、こうした行政の不作為が無知・誤解にもとづく風評被害を助長しているのです。取組みの本質はどこにあるのか考えているのでしょうか。結局、一連の騒動でかえって陸前高田に迷惑がかかると福井県のNPOは薪の販売を中止したようです。
ちなみに、昨夜岩手県平泉町では毎年恒例の平泉大文字送り火が行われました。今年は岩手県や宮城県の沿岸14市町村から集められたがれきを燃やしたそうです。地元平泉では、こうした取組みに対し、一切抗議もなければ(平泉と陸前高田では変わりがないからとの意見)放射性物質の測定検査も行っていないようです。当たり前の感覚ですよね。新勝寺でも屋外で盛大に陸前高田の護摩木を炊いてもらいたいですな。
昭和の少年少女のみなさんに思い出していただきたいのですが、太平洋で米国が盛んに水爆実験を行っていた昭和40年代、学校や親からこう言われたものです。
「今日の雨は放射能を含んでいるので直接かからないように。でないとハゲるぞ」
当然珍少年は学校帰り、雨の中友だちと突き飛ばしあいをしたわけです(笑)
遠いところとはいえ、桁違いの放射能の量である水爆実験でこんな状態だったわけです。かなり放射性物質を浴びていると思いますけどね。その後40年ほど経過していますけど、これを原因とする昭和の少年少女のがん発生率やハゲ率(笑)が特に高いと証明されているのでしょうか?
世の中ってそんなものではないでしょうか。おおらかで寛容で、恥を考えるこの国はどこでこうなったのでしょうね。今こそ昭和の少年少女がアンチクレーマーとして声を上げるべきです。いっそ昭和の少年少女が集まって東京都内なら上野公園あたりで、大阪なら大阪城公園あたりで盛大に陸前高田の薪を燃やしたらいいのです。クレーマーや気になるヤツらは家に引きこもれっちゅーの。
まあ、こうした一連の騒動の直接の引き鉄はやはり京都五山送り火(及び京都市)の被災地・被災者の気持ちを慮らない判断でしょう。抗議があっても鎮魂の送り火は当然とばかりに昨夜燃やしておけば、以降のクレーマーは封じ込めることができたんですけどね。まったくもって残念です。ニュースで見ていても昨夜の大文字は色あせて見えました。