endy's teapot

今朝のSKshow!

今朝の産経抄(8/30)「蛍」

2004年08月30日 | skshow
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論理構造タイプ: 落語枕型
出現テクニック:「」,専門家,さげ 落語枕
インプレッション:産経らしさ ◎ 構造の魅力 △ 読みごたえ ○

●分析前の一言
戦争に捧げた気持ちとオリンピックに捧げた気持ちをシンクロさせたコラム
思いがはやっているのか,ここのところ文章の質が悪い.言いたいことにまっしぐらかはたまた,
いいたいことのために平気で前座の枕使い切るとか,論旨の合間にサクサクっと自説を挟み込んでゆくから産経抄は分析しがいがあったのに,このところは,すっきりとしない構成が見受けられる.夏バテというより,力が入りすぎか.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]紙面の紹介.
 [論理構造]「」
 [中心人物]
 [分析]俳句を「」で持ってくる.韻が良いので,まずは読む.喉がすっと鳴って読みやすい.エッセイの基本
→第2パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ,筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]別の詩の構造を引用,推移律を用いて,"特攻"の詩だと推察している.これは布石
→第3パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]といえば
 [中心人物]
 [分析]特攻といえば,靖国神社.枕にされた方も産経に投稿された方なら思いは同じかもしれないので,問題ないかもしれない.俳句の背景が特攻だという推論の上に成り立っているので,危うい構造
"靖国神社が「戦没者追悼の中心的施設」"
正確な検証は,調査をした方がいいが,戦死者→戦没者(範囲拡大),祭られる場所→追悼の中心的施設" 少しいつもより範囲を広げ,トーンが落ちているような言葉の使い方.蛍の墓に出てくる子供は当然戦死ではないので,推論の危うさ筆者自身が感じて,兵隊意外に拡大しているのかなと少し深読みしてしまう.

→第4パラグラフ
 [概要]事例の紹介
 [論理構造]専門家
 [中心人物]坂口安吾
 [分析]彼の著述の転載.解釈の力点を
・戦争は呪ふべし、憎むべし。再び犯すべからず。
・特攻隊はともかく可憐な花であったと私は思ふ.
のどちらにおくかは読者に任されている.が,次のパラグラフで筆者は後者に力点をおいているのがわかる.

→第5パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]"坂口安吾は『特攻隊に捧ぐ』と題した四ページほどのエッセーで、特攻隊の烈々たる「愛国殉国の情熱」に最大の賛美と敬愛をおくったのだった。"は読書感想文としてはOK
でも後半は筆者自身が書いているように唐突なんです.
オリンピックと国を無理矢理結びつけようとするからこうなるの.

→第6パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]といえば
 [中心人物]
 [分析]オリンピック選手が「みなさまに感謝します」といった
みなさまといえば,死んだ人も含まれているはずだ.
死んだ人といえば,特攻の人も含まれている.

この論理は一見正しそうだが,全集合は常に真というのと同じ.何をいっているかというと
○○が「みなさまに感謝します」といった
みなさまといえば,死んだ人も含まれているはずだ.
死んだ人といえば,特攻の人も含まれている.

という文章は常に成り立つので,日々の生活であろうが,服役囚で悔い改めている人からなんでも真になるんですよ.後半がトートロジーといってもいい文章に自説を載せるは安直な構造ではないか.

●今日のあとがき
この前のように主張がねじれていないだけましだが,パラグラフのつなぎが甘い.

今朝の産経抄(8/29)「戦いとスポーツマン精神」

2004年08月29日 | skshow
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論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニック:「」,専門家,反語
インプレッション:産経らしさ × 構造の魅力 × 読みごたえ ×

●分析前の一言
(書いているあいだに内容が飛んだらしい)
主張したいことが,当のイラクやアメリカの人々の世論と同期していないので,軸が定まらず,昨日のような,強引さが発揮できない.とても歯切れの悪いコラム

医療/軍事/スポーツ は突出した人がいればできる分野なので,国全体が平和で安定して,国の底力があるかどうかはあんまり関係ないと思うのだが.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]スポーツマンをたたえるエピソードを紹介
→第2パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]”試合はイラクがローマ大会の重量挙げ以来四十四年ぶりというメダルを逃した”
「~は」「~が」が並ぶ文章は,主語が構造から特定できない.良く読まないと,なんで,重量挙げの選手がサッカーの試合でメダルを取らなければいけないのかと思ってしまう.
→第3パラグラフ
 [概要]事例の紹介
 [論理構造]
 [中心人物]ウダイ
 [分析]オウンゴールをいれた選手を処刑した話を持ってきているのだろうが,別に全員を処刑していたわけではないだろう.それならみんな亡命するだろう.
→第4パラグラフ
 [概要]事例の追加
 [論理構造]
 [中心人物]アフガニスタン
 [分析]アフガニスタンでの同様な事例を追加して,信憑性を高めている.
→第5パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]ブッシュの政治利用を紹介.単純な論理に沸き返っているわけでもないことを一応してき.
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の感想
 [論理構造]反語
 [中心人物]
 [分析]”「たとえ私たちの国が破壊されても米国人に対し何も抱いてはいない」”という引用は"試合がなければ反米活動”という別になされている報道とは趣を異にする.
その上”「イラク戦後の混乱は誤算だった」と初めて認め、復興への混迷は続く。”
を引いて,混迷していることを認める.この反語は主張のエッジを立てることもできずに
次の結論がいよいよはっきりしなくなる.
”しかし、スポーツマン精神だけは一足早く、復興と国際社会への復帰を果たした。”は意味不明

●今日のあとがき
苦しいコラム.

今朝の産経抄(8/28)「教育(者)の自由」

2004年08月29日 | skshow
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論理構造タイプ: 単純反復型
出現テクニック:「」,専門家, 一部の人 といえば 反語 さげ
インプレッション:産経らしさ ◎ 構造の魅力 ○ 読みごたえ ○

●分析前の一言
教科書問題は得意中の得意分野なので,大得意に論を張っている.
このコラムでは内容にあまり踏み込まないことにしているが,この問題はいろいろ言いたくなるなぁ.ちょっとだけ.
・社会科を教科書でしか学ばない人は教科書のことも覚えていないので,どのみち一緒.
・君が代は強制しないって立法したんだから,それは守った方がいい.先生の自由と生徒の自由は別の話
・スポーツ選手がこの国のあり方を決めるわけではないので,そのシーンだけもってこられても引いてしまう.

さてさて,教科書問題を契機にいいたいことをみんな言おうとしているから,盛り沢山で構造的なまとまりがない. 
トピックの中心人物が,
・教科書,都教委礼賛,匿名投書,ジェンダーフリー,職員処分,朝日論陣,スポーツ選手
これだけいる.コラムの字数と位置づけを考えたらもっとテーマを絞るべき.なんて,若い研究者の論文につける上司の注釈みたい.


●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]報道の紹介,筆者の感想
 [論理構造]「」,専門家
 [中心人物]東京の教科書
 [分析]朝日の論陣に対して,逆の感想を述べている.文頭でスタンスを明確にしている.
→第2パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]都教委
 [分析]理由付け.”都教委だから”というのは,いくら字数が短いとはいえ,読者には論理不明.”反対意見の文言の99%は同一”こういうことは出典を示した方が説得力がます.本当にこんなことを都が公表するようであれば,安心して抗議なんかできないよね.
→第3パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]プチ枕
 [中心人物]投書,ジェンダーフリー
 [分析]文面同一から読んでいないのではという推論を導いている.
”都教委の良識といえば、「ジェンダーフリー」というあやしげな用語の不使用通達もその一つだった。”これを良識の根拠とするなら,通常の日本語であれば,”都教委は「ジェンダーフリー」というあやしげな用語の不使用通達をおこなったことをはじめとして,その良識は信頼できる.”というような文章が2パラグラフの先頭にないとおかしい.この文は主張を裏付けているというより,ここでぶつぶつ言っているに過ぎず,構造上何の役にもたっていない.

→第4パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]プチ枕
 [中心人物]職員
 [分析]この際みんな言ってしまおうということで,教職員の身分と処分について触れている.すでに教科書とは別の話になっている.といえばのように話の話題を写している訳ではなく,単なる寄り道なので,プチ枕
→第5パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]一部の,専門家
 [中心人物]朝日
 [分析]先生が公人であるということと,先生が業務として歌うことと,生徒が歌うことを留保することは別なんだが,この文章からもその違いは導けない.日常の中で,教育しようとした項目を生徒が達成しなかったら先生が処罰されるのでは先生はたまったものではない.
朝日と産経の論理は対立しているのではなく,すれ違っている.両者とも違いを埋めて論理をぶつけようと気はまるでないようだ.4月から何も論陣に進展がない.
→第6パラグラフ
 [概要]別の事例
 [論理構造]
 [中心人物]スポーツ選手
 [分析]”アテネ五輪は日本選手の健闘で日の丸・君が代のラッシュになったが、スタンドの日本人はみな国際的礼節を守り、他国の国旗・国歌にもきちんと敬意を払っていた。つまり都教委のめざすような教育がほどこされれば、まずまず“安心”していいのである。”
どうして,この結論が導けるのかがまるで不明.
スタンドにいる人たちは都教委の教育に沿っていたわけでも何でもない.

●今日のあとがき
今日のテーマはなかなか冷静になれませんね.

私の出身高校では,君が代はメロディーのみの演奏だった.普段生徒に何でも任せるけど,卒業式だけは先生が仕切るとおっしゃった.君が代は歌わないがメロディーを全員で聞いた.
全部を学生自治に倒さない,全部を先生の強権にゆだねない.
こういう体験が,わが校のOBに絶妙なバランス感覚を身につけさせてくれたと感謝している.


スポーツ選手は君が代/日の丸/ニッポンでなくてはいけないこともないのでしょ.
私もニッポンと発音することもあるけど,ニホンという音の方が好きです.清音の組み合わせの方がきれいな音だから.ニッポンの方が歯切れがいいのもわかるので駄目とは言わないですが.

今朝の産経抄(8/27)「正義はいずこに? そんな単純な論理はないよね」

2004年08月27日 | skshow
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論理構造タイプ: 単純反復型
出現テクニック: 反語 事例紹介
インプレッション:産経らしさ ○ 構造の魅力 △ 読みごたえ △

●分析前の一言
 一方的な立場にたてないもどかしさが伝わってきてある意味面白い,反語的(わざと反対の立場の意見を書いてみるという意味での造語)な表現もでてきて,歯切れの悪さが面白い.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]”そしてやがて丸三年になる「9・11」を想起させずにはおかない。”と書いてあるが,このセンテンスはまったくつかわれない.プチ枕にもなっていない.
→第2パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]”チェチェン独立派は穏健から最強硬まで濃淡さまざまな派に分かれており”
中心人物の構成を紹介している.もどかしさその1
→第3パラグラフ
 [概要]筆者の考察2
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]状況にもとづく推論の展開.
→第4パラグラフ
 [概要]歴史の紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]歴史的な位置づけの紹介.中間のパラグラフで背景に触れるのは順当な構成.ひとつ遅いかもしれない.
→第5パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]背景の続き.
”それでいて商才があり、金もうけがうまい。ロシアの大きなホテルの経営者の多くはチェチェン人だとか。”
金儲けがうまくて,差別を受けてきたといえば,ユダヤ人.ただ,ユダヤ人自身はいまやテロの加害者なのか被害者なのかよくわからず,「といえば」で簡単に引用できない.もどかしさその2

→第6パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]仮定にもとづく主張を巻頭コラムでして良いかどうかについて,いまさら言っても...
むしろ,
”無差別テロはいかに世界の耳目を引きつけようと共感や同情は得られない。孤立や反発を深めるだけ。一方、民族自立の要求はいかに弾圧しようと封殺しきれるものではない。プーチン政権は彼らの叫びにも耳を傾けよ。”
と両論併記のような結語は,本当はプチ枕で攻撃したいロシアがテロに関しては被害者なんで,両者にそれぞれ筆者の主張をなげかける.
もどかしさその3

●今日のあとがき
世の中は単純な対立軸ではないということが,国語の世界においても単純な論理で一気かけないもどかしさに現れている.その意味で興味深いコラム

今朝の産経抄(8/26)「親の因果は子に報いてはいけないんだよ.」

2004年08月26日 | skshow
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論理構造タイプ: 単純反復型
出現テクニック:「」,専門家,さげ 落語枕 一部の人 といえば 擬態 反語 ロングパラグラフ プチ枕 中心人物 事例紹介
インプレッション:産経らしさ ◎ 構造の魅力 ○ 読みごたえ △

●分析前の一言
「親の因果が子に報い」ってことがないのが,近代国家のもっとも基本だったはずが,平気で無視される.昨日の親子密着と正反対の論を展開しているようにみえるが,筆者には矛盾を感じていないのだろう.
構造的には単純反復,「」とシンプルで産経らしい構造

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]話題の提供
 [論理構造]「」
 [中心人物]
 [分析]あれっ,攻守が逆では?と思わせる書き出し.
→第2パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第3パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]"辛前党首は「父が日本軍にいたことを深くおわびする」などと古い過去を謝罪した。"
ここがいいたいところ.

→第4パラグラフ
 [概要]別の事例
 [論理構造]
 [中心人物]高句麗
 [分析]相手変わると,騒動は日韓だけではないという事例を出すと,話の幅が広がる.こういう事例の紹介は前後関係が明確でわかりやすい.

→第5パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第6パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]"見てきたように相手は“初めに日本絶対悪ありき”。共通の歴史認識を持つことなど、ナンセンスそのものというほかないのである。"
筆者の結論は,問題を得意の歴史観に持ち込んで,悲観的な結論を導いている.単純化しているようで,もったいない.


●今日のあとがき
コラムの主張はともかく,
ほんと,これはないよね.たとえば刑事罰を受けた本人だって,刑期を追えれば普通の人なのに.これでは生まれながらにしてつけない仕事があるってことだよね.ほんとうにいけないこと.
逆に,自分が経験したわけではない痛みを自分に勝手に置き換えてしまうのも困りもの.祖先の痛みを5000年ひきずっている民族もあるけど,

戦争の悲しさ悲惨さを受け継いでいくということと
人の歴史を自分のもののようにして,必要以上に喜んだり悲しんだりしないこと
のバランスが大切なんだと思うんです.

自分自身が痛い思いをしていない,しそうもないのにTVの向こうで誰かが倒れたことを自分のことのようにヒステリックに悲しむのってとって危険.
逆に親の体験なんかや,思い出してつらそうにする場面を観て疑似体験するのはとても大切.

一見相いれないようにみえるけど,疑似体験は所詮疑似であり,最後は自分の皮膚感覚でちゃんと立っていないといけないってことですよ.
プチナショな人々を観ているととっても心配.

今朝の産経抄(8/25)「なんでおよめさんなの」

2004年08月26日 | skshow
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論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニック:「」,専門家,さげ 落語枕
インプレッション:産経らしさ ○ 構造の魅力 × 読みごたえ △

●分析前の一言
8/16につづいて親子ネタ.またも,最後の一文で台無しになっている.
内容も問題ありだが,構造的に導けないのが痛い.

オリンピックで,親や兄弟の露出を非常に目にすることが多いが,
親子の絆とか応援ってもっとプライベートなものなんではないのかな.
親子でなくてもあり得る関係に親子の関係を持ち込むことがいいとは思えないのだが,
単に取材ネタに困っているだけではないのかな.
世の中に対しては,個人が凛として向かう世の中だったはずなのに.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]話題の提供,筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]まるで,実体験のような書き出し.妙に説得力のある文章は
"本来"~"まして"~"いうにいわれぬ"~大方"~"かなりの"~"または"
量に関して,非常に言い回しが多い,このあたりが,結果としてとっても奥歯にものが挟まったものの言い方,客観的になれないもどかしさが伝わってくる.
国語としては悪文の典型のようだが,いわば"もじもじ"しているのが伝わってくるので,ほほえましくもある.

→第2パラグラフ
 [概要]報道の紹介,事例紹介
 [論理構造]「」
 [中心人物]浜口親子
 [分析]
→第3パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ,筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第4パラグラフ
 [概要]別の事例紹介
 [論理構造]
 [中心人物]幸田露伴,文
 [分析]歴史的な親子に例を求める.
→第5パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]例としてはわかるが,前後まったく脈絡がなく,役割の行間が読めない.
→第6パラグラフ
 [概要]
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]"アニマル浜口こと平吾さんがレスリングを通して娘に刻印した教育も立派である。そのパフォーマンスにはいろんな意見もあろうが、それを素直に、しかもがっちり受けとめた娘もみごとではないか。"
までは良い,前半の繰替しだが,一応の結語になっている.
"北京はともかく、彼女はすばらしいお嫁さんになるだろうし、なってもらいたい。"
これは,まったく脈絡もない.父と娘の絆からお嫁さんは導けない.
谷亮子のときもそうだったが,失礼ですよね.

●今日のあとがき
私はジェンダーフリー支持とかではないが,この結語は本当に唐突.
好きな人に"私作る人"って即席ラーメン作るのは全然かまわない(私もやる).
でも,お嫁さんになりなさいとかお婿さんになりなさいとか,お嫁さんを娶りなさいなんて
人にいわれたくないよね.

今朝の産経抄(8/24)「マラソンは人生そのもの」

2004年08月26日 | skshow
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論理構造タイプ: 単純反復型
出現テクニック:「」,専門家,さげ 落語枕 一部の人 といえば 擬態 反語 ロングパラグラフ プチ枕 中心人物 事例紹介
インプレッション:産経らしさ △ 構造の魅力 × 読みごたえ △

●分析前の一言
自分のことを棚にあげつつ,無条件に褒めるのは産経らしいが,構造的にはみるものなし.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]話題の紹介,筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]野口みずき
 [分析]臨場感の再現とでもいうべきか.
→第2パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]専門家
 [中心人物]
 [分析]マラソンの位置づけについて専門家の見解を引用
→第3パラグラフ
 [概要]筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第4パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第5パラグラフ
 [概要]筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]3,4をうけて,マラソンの過激さを人生になぞらえている.
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]"小欄は「何としても高橋尚子を選んでほしかった」と選手選考にあえて異論を書いた。三人はQちゃんのぶんまで快走し、その異論を粉砕した。"これが書きたかっただろうね.

●今日のあとがき
今日も読むものとしては良いが構造的には何ら得るものはないコラム.

今朝の産経抄(8/23)「夏の終わりに」

2004年08月26日 | skshow
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論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニックといえば
インプレッション:産経らしさ △ 構造の魅力 △ 読みごたえ ○

●分析前の一言
産経らしからぬコラム.普通のコラムとすると読みやすく面白い.
「といえば」のつなぎが,暑さから花から北海道から野球と多段になっているので,面白いので参考になる.


●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]話題の提供
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]夏の「暑さ」への感想を述べている.
→第2パラグラフ
 [概要]
 [論理構造]といえば
 [中心人物]
 [分析]「暑い」といえば,「植物の成長が早いこと」
→第3パラグラフ
 [概要]
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]「成長が早かった」といえば,「ニセアカシア」
→第4パラグラフ
 [概要]
 [論理構造]といえば,擬態
 [中心人物]
 [分析]「ニセアカシア」といえば「札幌」といえば「北海道」といえば「甲子園優勝」
植物にひっかけて「狂い咲き」ということばでまとめている.
→第5パラグラフ
 [概要]別の事例
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]ここへ来て,ちょっと「字余り」のようで,5,6パラグラフは話題のつながりも乏しく.構造的にはつらいものになっている.
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]「やるべきことはやった」というつながりにしたいようだが,ちょっとつながりのうすい結び

●今日のあとがき
夏が暑ければ暑いほど日差しが強ければ強いほど,命の終わりやもの悲しさを感じる人がいるらしい.私もその一人.ひまわりをもの悲しい花だというと家人は「映画の見すぎ」と揶揄するが,影の部分にいろんなことを思ってしまう.

今朝の産経抄(8/22)「JBハリス」

2004年08月25日 | skshow
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論理構造タイプ: 追悼型
出現テクニック:「」,専門家,落語枕 一部の人 といえば 反語
インプレッション:産経らしさ × 構造の魅力 × 読みごたえ ○

●分析前の一言
100万人の英会話でおなじみのJ.B.ハリスさんの追悼コラム.産経にしては珍しく,戦前の兵隊の行動に批判的.
●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]話題の提供
 [論理構造]
 [中心人物]平桝秀夫
 [分析]素性がわからない書き方(日本名)で書き出している
→第2パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]JBハリス
 [分析]ここで初めて正体が明かされる.iモード等でスクロールして読んでいる人には非常に効果がある.
→第3パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]
 [中心人物]JBハリス
 [分析]功績を紹介するには,筆者と本人の関わりを書くか,功績を伝聞で紹介するか,本人の著作などを紹介する.ここでは著作の引用を紹介している.
→第4パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]第3,4パラグラフを反語的に,親日なハリスさんのエピソードを紹介
→第5パラグラフ
 [概要]エピソードの紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第6パラグラフ
 [概要]エピソードの紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]

●今日のあとがき

今朝の産経抄(8/21)「『勝者には何もやるな』」

2004年08月24日 | skshow
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論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニック:「」,専門家
インプレッション:産経らしさ △ 構造の魅力 △ 読みごたえ ○

●分析前の一言
産経らしからぬ,普通のコラムとしての完成度は高い.昨日と打って変わって読みやすいし,結論もしっかり押さえている.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]枕
 [中心人物]負けること
 [分析]次のパラグラフが本題なので,このパラグラフは本題が出てくるまでの枕.
→第2パラグラフ
 [概要]筆者の問題提起
 [論理構造]といえば,専門家
 [中心人物]
 [分析]負けるといえばである.
"井上康生はなぜ敗れたのか。日本選手団の主将であり、柔道ニッポンの顔であり、不動の“無敗神話”を持つ男が、金はおろか何色のメダルにも手が届かなかった。"
リズムがあって読みやすい文章.

→第3パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第4パラグラフ
 [概要]報道の紹介,著者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第5パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]プチ枕
 [中心人物]
 [分析]エッジをたたせるために,近隣の事例を紹介.愛ちゃんは中心人物ではなく,ここでは井上氏の枕に使われている.
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]

●今日のあとがき
負けたものに対する経緯とエール.
最後の文章は「花束」をつかって,ソフトに終了させている.

今朝の産経抄(8/20)「褒められるジャーナリスト 糾弾されるジャーナリスト」

2004年08月24日 | skshow
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論理構造タイプ: 単純反復型
出現テクニック:専門家,事例紹介
インプレッション:産経らしさ ○ 構造の魅力 △ 読みごたえ △

●分析前の一言
ぱっと,読みにくい文章である.その原因は,新聞コラムはロングパラグラフでない限り,一つ一つのパラグラフにまとめがあるのが普通なのだが,どうもパラグラフごとのまとまりが悪いことにある.構造の問題というよりは,内容があっちこっちに行っている感じがする.


●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]報道の紹介,事例の紹介,プチ枕
 [論理構造]
 [中心人物]橋田信介、小川功太郎
 [分析]話題の中心となる,人と文献の提示.話題の説き起こし
→第2パラグラフ
 [概要]次の事例
 [論理構造]
 [中心人物]勝谷誠彦(まさひこ)
 [分析]"(金子貴一氏)が文藝春秋九月号"と出展付きの引用がなされているので,この金子さんが中心人物として展開するのかと思うとさにあらず,橋田信介、小川功太郎といえばで,また別の著作者が出てくる.引用明記といえば聞こえはいいが,金子さんの付加価値はその後解釈されることもなく,使い捨てになっている.引用というより転載に近い.
今日の主役は勝谷誠彦氏なので,勝谷氏を登場させるまでにでてきた3人はまさに前座として消費されてしまっている.

→第3パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]反語
 [中心人物]
 [分析]"小欄とはやや主義主張や見解を異にするが、しかし『イラク生残記』は出色の作品なのだった。" 筆者との違いに読者は関心はない,わざわざ書いているのは筆者の自己満足.しかも,見解の詳細については述べられないので,ここも構造的に不備である.

→第4パラグラフ
 [概要]筆者の考察,事例紹介
 [論理構造]専門家
 [中心人物]
 [分析]専門家の発言を肯定的に転載して,筆者の代わりに主張させている.
"。「私は国家の『行くな』という意思に背いて、イラクへ出かけるのである。ならば何かが私の上に起きた時には、それなりの責任を自ら負うつもりであることを明記しておくのが、日本国民としての礼儀であろう」と書く。" 肯定的に取り上げている人の主張を書くと本人がいうより説得力があったりする.

→第5パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]"そしてあらかじめホームページで、万一の際はすべて自分の責任であり、日本政府に多大の労力と血税を使わせたことをわびる。"
労力と血税を使うのは日本政府だけではいし,
これは政府の仕事でしょ.労力に感謝はあっても謝ることではない.こういう細かい表現構造の違いが,少しづつの世論の流れをミスリードしていくのではと危惧する.


→第6パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]"現場至上のジャーナリスト根性に脱帽するのである。"
ジャーナリストならいいのか,認められた人ならOKでそうでないNGOならNGなのか,身内意識が垣間見得るさげ.


●今日のあとがき
何が読みにくいか,わかった.
前半は主人公をだすまでの前振りが大物過ぎて,実際の中心人物がでてきたときに霞んでいる.
つまり,イラクの話題の2人,文藝春秋という大物メディアとそれに投稿した人,その2つのあとに真打ち登場というのは,頭が重すぎる.

後半は中心人物の文献引用に頼りすぎて,読者に行間を読むことを強いている.読者は自分の想像があたっているのかどうか正解を知ることもなくコラムを読み終える.

個人的には,責任とか礼儀とか貢献とか最近よく使われるけど,
具体的に何を指しているのかがわからない.
特に責任をもつ/とるってどういう意味でつかっているのか.
物書きでない人が,自分の仕事をやり遂げるできなければ,関係者に極力迷惑がかからないようにして,自分がその舞台から降りるというのがひとつの理解だが,責任をとるというのがもし放置されるのを甘んじて受けるという意味ならとんでもないです.
また,物書きの人が他人の責任を問うときって何をしろという
意味でつかうんでしょうね.

今朝の産経抄(8/19)「ナベツネさん 教えて」

2004年08月23日 | skshow
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論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニック:専門
インプレッション:産経らしさ △ 構造の魅力 △ 読みごたえ △

●分析前の一言
手紙風に呼びかけのスタイルで書かれた文.エッセイでは時々みかけるスタイル.書き手が文から少し距離をおいた感じになる.新聞では,リレーエッセイなどでみかける位でしょうか.

今日はちょっと構造の分析というわけにはいかないので,触れてる話題をあげていく

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]話題の提供
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]挨拶
→第2パラグラフ
 [概要]
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]「不可解」というメッセージ.右翼との関係
→第3パラグラフ
 [概要]
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]実名発表について
→第4パラグラフ
 [概要]
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]ドラフトFA
→第5パラグラフ
 [概要]
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]ほめ殺し
→第6パラグラフ
 [概要]
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]手紙調をしめるためのさげ.内容はなし

●今日のあとがき
こんな書き方もあるってこと.

今朝の産経抄(8/18)「保守でリベラル」

2004年08月23日 | skshow
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論理構造タイプ:追悼型
出現テクニック:「」,専門家,落語枕 一部の人 といえば 反語
インプレッション:産経らしさ ○ 構造の魅力 △ 読みごたえ ○

●分析前の一言
久々の追悼型.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]話題の紹介
 [論理構造]専門家
 [中心人物]林健太郎
 [分析]追悼型の場合,中心人物自身が専門家なんですね.
→第2パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]専門家,反語
 [中心人物]
 [分析]雑誌からの事例紹介.産経抄の「保守」とは違う面の紹介をして,人物像のエッジを立たせている.
→第3パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]別の事例紹介(学生運動)
→第4パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第5パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]さげ,反語
 [中心人物]
 [分析]”林さんも「若き日は『改造』という雑誌のソ連五カ年計画特集を読んでマルクス主義に本気でかぶれたんです。人間解放という新しい宗教の独自の理論にやられて…」と”

最後に,”実は”というのは,人物紹介でよく使われる.やはり,人間味を出す効果がある.
また,ここでは
”若者がそういう思想の洗礼を受けた時代は、いまや確実に過ぎ去った。”
と過去を懐かしむかのような表現で締めている.

●今日のあとがき
勝手な推論だが,このように締めると
産経抄の面々も学生時代は染まっていたのでは?
と想像してしまう.
私の学校はその反動の中から生まれたので,皮膚感覚として
共有できないのが、うらやましいやら残念やら.

今朝の産経抄(8/17)「地元のよろこび」

2004年08月23日 | skshow
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論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニック:「」,専門家
インプレッション:産経らしさ △ 構造の魅力 △ 読みごたえ ○

●分析前の一言
政治ネタでないと産経らしさはでないのかなぁとふと感じてしまった.
人の努力と成果を自分のことのように喜ぶは,悪いことではなく,むしろ良いことなんでしょうが,今年は特に地元や親族の露出が多いのが気になっています.取材の切り口が少ないのかなということとか,他人の成果を喜ぶのは自分にきちんとしたアイディンティティがあってこそではとか.ある種の身内ともいえるこれらの人の喜びはあくまでも内部に向かっていくもので,メディアで伝えるようなものではないと思うのですが.おっと小欄としては踏み込みすぎかな.


●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]話題の提供,筆者の感想
 [論理構造]専門家、「」,といえば
 [中心人物]
 [分析]集中力といえば,オリンピックという構造なんだが,実際にこの文章を作るにあたってはオリンピックの話題をするために集中力を枕に持ってきたのだろう.
→第2パラグラフ
 [概要]話題の紹介
 [論理構造]専門家
 [中心人物]
 [分析]ここで,一端集中力の話題に戻る.
→第3パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第4パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第5パラグラフ
 [概要]事例の紹介,筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]集中力とオリンピックの二つの話題が結びつく
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]”アテネ五輪・男子百メートル平泳ぎの金メダルは、熱い下町の人情がとらせたという気がする”
下町の人情 という非常にステロタイプな表現を利用,安易かなって気がします.

●今日のあとがき

今朝の産経抄(8/16)「超人的って非人間ということ?」

2004年08月23日 | skshow
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論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニック:「」,専門家,落語枕 一部の人 といえば 反語
インプレッション:産経らしさ △ 構造の魅力 × 読みごたえ △

●分析前の一言
時節をとらえた話題.
褒めているつもりが
”人間的な料理のオムレツでも研究して下さい”で台無しになっている.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]報道の紹介,筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]”やがて神々の降臨のように日本に二つの金メダルがもたらされた。”
一瞬きれいな表現のようだが,意味不明.この時の神って誰?

→第2パラグラフ
 [概要]歴史の紹介
 [論理構造]専門家
 [中心人物]
 [分析]歴史的背景の違い
→第3パラグラフ
 [概要]筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]谷亮子野村忠宏
[分析]
”神が選手の上に降りたような活躍に見えたのはギリシャという場所柄のせいかもしれない。”
歴史的背景に重ねるのは良いが,普段の民族主義はどこへ行ったのだろう.

→第4パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]専門家
 [中心人物]
 [分析]出典付きの引用と言いたいところだが,これなくても話は通じるので,引用にはあたらないし,効果も不明
→第5パラグラフ
 [概要]筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]野村選手
 [分析]ここで,”超人的な働きをし”という表現が出てくるが,もちろん哲学で出てくる超人ではない.でも,これが次のパラグラフで呼応する.
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]「柔道着を脱げば主婦を百パーセント務めたい。アテネが終われば、料理の勉強もしたい」
主婦を100%務めるというのを,”人間的”が受けるのであれば,そうでない状況は”非人間的”であり,選手を労うどころか失礼な構造になっている.また,”料理のオムレツでも研究して下さい”はとてもプロの結語とは思えない雑な構造.”でも”というのは他に適した適応ができずに後ろ向きに選択する時に使う表現.”してください”も見下したような表現.
主婦はご主人のために何かをするという固定的な構造も気になる.

●今日のあとがき
繰り返すけど,最後の一文はいただけない.