endy's teapot

今朝のSKshow!

勝手にSKshow「語り継がれる悲しみ,歴史への刻み」

2005年03月22日 | skshow
この前北原亞以子作「東京駅物語」という本を読みました.
駅を行き交う人のエピソードがつづられる短編集なんですが,登場人物が
絶妙に複数回出てきて,ちょっとした叙事詩のようになっています.
登場人物がその人生において東京駅を通った瞬間を切り出しているので,
あれっ話の続きはっていう位途中で終わる話しもあるんですが,心に残る作品です.

去る10日はその東京駅周辺が炎上した東京大空襲の日です.
我々の親の世代の記憶なので,次の世代にこういう話が伝わるのか,
そもそも,ちょっと乱暴な言い方をすると広島と長崎と南京とアウシュビッツだけで
大量の被害があったことが記憶され,各都市でおきた空襲の被害は忘れられそうです.

9日夜帰宅してNHKで空襲のドキュメンタリをやってたのをみて思ったんです.
東京の惨禍のことは今東京にいる人は知らない人が多い,でも東京の端っこに生まれた
私だって実はよくしらないし,東京以外の空襲の歴史なんて全然知らないといってもいい.

でも,東京大空襲の話題を聞くと夕方前に都心から家に帰っていていて被害に会わ なかっと
いうの親父の話や,ガラスのうさぎの機銃掃射のエピソードの前日くらいに伊豆に疎 開したと
いうお袋の話を思い出します.おかげさまで,まだ2人とも健在ですが,もうそういう話を
家ではすっかりしなくなりました.親父が集めていた軍艦記事の切り抜きも今はどこにあるの
だろう.

悲しみを憎悪として数千年の世代を超えて伝えようとしている国がある一方で,となりのうち の不幸でさえほんとうに共有するのは難しい.隣のご主人がなくなった事をいったい何日涙出来るだろうか.

実体験が伝聞になり,やがて歴史と呼ばれるように なるときに何が伝わっていくのか.
少年時代からの疑問はいまだ解けません.

今朝の産経抄(3/18)「こんな構造のコラムかいてるからほりえもんにつっこまれるのか.」

2005年03月18日 | skshow
●ひとこと
あえて分析したいコラムがすっかり少なくなって,仕事もちょっとだけ忙しくて
あまりメンテしていないので来たかたには申し訳ないです.

そうは,いっても,ほりえもんやら6カ国協議やら竹島問題やら産経の大好きなテーマにはことかかないこのごろ.是非,大胆かつ強引な「らしい」構造のコラムを期待したい.
今日は久々に書くが,構造的には駄目ですね.最初に「いたいこともあるから」と
だらだらと書き続けていていて,途中にて申し訳のように「専門家」としての市場の人をだしている.
専門からなら,第一パラグラフで提起した「インターネットがテレビや新聞を殺す」をきちんと受け止めて文章を展開すればいいのに,パラグラフ間の関連がうすい.
プロの書く文章は違うんだということがいいたいなら,そういう構造をみせてほしい.

今日の文章は,精根込めて,汗をかきかき書いているというがまるでしない.
こんなくらいの簡単な文章を書いているから本当に殺されちゃうのかなって心配しますよ.





原文はこちら
論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニック:専門家
インプレッション:産経らしさ ○ 構造の魅力 × 読みごたえ ×


1:事例の紹介:「優位性」が鍵.このキーワードを次ぎでちゃんと受けてほしい
2:考察:「個人が自分で情報を受発信できる時代がきて」と考察を述べたのだから
3:考察,:「価値のある情報を得るのは難しかった」なんて書くと,アンテナ低いだけとなってしまう.どのパラグラフもことば足らず.このしたの市場の例なんかいらないから,もっと「一所懸命」文書を作ってほしい.
4:反語:物流における利便性を持ってきても全然意味がないです.ものを買うのではなく,情報をえる手段としての「価値がない」といっているのだから,こういう分野の情報ではインターネットでも優位性はあるんだというなら,反対の立場への理解へつながる.こんな頓珍漢な例をだしてきてどうするのでしょうか.インターネットが万能だなんて,この文章のどこにも出てないし.
5:事例:インターネットもテレビもない人を出す必然がない.新聞記者も共倒れするような事例がどのように優位性のエッジを立たせるのか導けない.
6:主張:自らWebサイトの運営に関わっていたなら,その体験をもっと軸に据えれば筋の通った構造になったものを.
「それを読みやすい形に編集し提供するプロ集団が必要だと。」
これに,日常の直感で異論を唱えるはいないだろう.でも,「この文章の中で,この結論を導くだけの証拠と論理展開がなされているか」

答えは,否である. 巻頭を飾るコラムで「プロの仕事」をみせ続ければ,心配しなくたって新聞は滅びません.
でも,こんなちらかしっぱなしの文章書いているようじゃね.