endy's teapot

今朝のSKshow!

今朝の産経抄(8/8)「イカロスは飛びたかったのかなぁ」

2004年08月08日 | skshow
原文はこちら

論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニック:「」,専門家,落語枕 一部の人 といえば 反語
インプレッション:産経らしさ ○ 構造の魅力 ○ 読みごたえ ◎

●分析前の一言
今日のはエッセイの日,きちんとパラグラフを追ってまとまっている.鳥類は人類が思っていたよりも早く飛ぶようになったといって意外性を見せておいて,それを反語として実は好きで飛んでいる訳ではないというように逆説的に展開してくので,話が面白い.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]専門家
 [中心人物]始祖鳥
 [分析]話題の紹介.今日は鳥が飛ぶことに対するエッセイ.
→第2パラグラフ
 [概要]報道の紹介の続き,ロングパラグラフ
 [論理構造]専門家
 [中心人物]始祖鳥
 [分析]事実の裏付けの続き.
”一億五千万年前の始祖鳥の化石を調べた結果、この鳥の祖先は飛ぶ能力を十分に持っていたと”という話題を提起する.

→第3パラグラフ
 [概要]別の事例紹介
 [論理構造]反語,枕?,専門家
 [中心人物]鳥
 [分析]枕というのはちょっと抵抗あるが,ここで,今までのパラグラフが早く飛んだということを導いたのに実は好きで飛んだのではないというどんでん返しを用意している.

→第4パラグラフ
 [概要]別の事例紹介,ロングパラグラフ
 [論理構造]専門家
 [中心人物]
 [分析]理由の続き.
→第5パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]ここで,飛ばなくて良いなら飛ばないという結論が出される.
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]反語
 [中心人物]
 [分析]”しかしアッテンボロー氏の結論は、そうした進化が「成功だったとはいえない」だった。”
もう一回,結論をひっくり返す.あれれあれという感じだが,その意外性のテンポが非常に良い.

●今日のあとがき
今日のテーマについては私も,鳩を見て常々思っていた.
”鳩だって,飛ばないで済むんなら走って逃げてるもん”
専門家にお墨付きをもらえた.

今日は,
鳥は考えていたより昔から飛んでいた
→でも,好きで飛んでいた訳ではない.
 →飛ばないで済めば,飛ばなくなる.
  →進化としては,成功とはいえない.
と脈絡なく徒然と続くエッセイではなく,
パラグラフごとに逆転が続き「へえーへえー」というのの
繰り返しになる.
しかも,余計なプチ枕のようなものもなく,構造もすっきり
シリアライズされている.