endy's teapot

今朝のSKshow!

勝手にSKshow ショーティー「お掃除」

2004年11月29日 | skshow
▲街はクリスマスイルミネーションが灯り,公社化した郵便局員の年賀状売りも例年になく気合が入っているように見え,春一番のような木枯らしが吹く11月ももうすぐ終わり,なんとなく師走の慌ただしさ漂ってくる.師走といえば,なんといっても大掃除が待っている.
▲この週末は,昨日はが趣味のサークルの練習.今日はフリーなので,大掃除に少しはましな掃除らしい掃除ができるように,部屋の掃除をしようかと思っていた.ところが,今まさに休みも終わらんとするとき,掃除もしないでPCに向かっている私.できたのはカラーボックス一列だけだった.
▲どうも,掃除というのは,「何も知的生産のない後ろ向きな消費」か「古い資料を読みふけってしまうノスタルジーな消費」になってしまうのではと思いなかなか手がつかない.掃除なんかするよりは,少しでも新しい情報を取り込みたい,新しい知識を身につけたい.太鼓の練習をしたいって,思うのだがこれって言い訳なんだろうか.
▲折しも,会社も「花いちもんめ」って席替え実施.週末は掃除をしている人も多かったのだが,私は席替えの対象外.後輩からも「ゴミだしのチャンスです」なんて言われたんだが,夕方からの出張にかこつけてできなかった,いやいやなーんもしなかった.

▲いったい机のきれいな人はあの膨大な打ち合わせ資料をどうしているのだろうか.自分は捨てて誰かのをあてにしていたらお気楽なことこのうえないが,どうも私は資料を求められる側に回ってしまう,資料がないときのことがトラウマになって捨てられない.でも,掃除をしない私のこと,資料があるのと取り出せるのとは訳が違う.
▲業務時間の1割は掃除だ!って割り切れればもっと快適な生活できるのかな.と思いつつ,古い資料に囲まれて「思い出がいっぱい」の師走突入である.



勝手にSKshow(11/24) 「お寒い日本語力」!

2004年11月25日 | skshow
「日本語力」低下 4年制私大、国立さえ… 「留学生以下」お寒い大学生 (産経新聞) - goo ニュース


しばらくブリの書き込みでございます.毎週金曜も守れなかったんですいません.

閑話休題
よく,「言葉は生き物」なんていいますが,それ以前の問題なのがこの記事です.

言葉は生きていて変化するというのも,正しい使い方を理解している前提で,
語感がもたらす感じや使われる状況が特化していくうちに変わっていくのはわかるのですが,
誤用を正当化する言い訳にしてはいけませんね.

11/25の産経抄でお題に取り上げられているので,あとで分析しまーす.

今朝の産経抄(11/12)「逃げる逃げる逃げる」

2004年11月12日 | skshow
原文はこちら

論理構造タイプ: 単純反復型
出現テクニック:「」,専門家,さげ 事例紹介
インプレッション:産経らしさ ○ 構造の魅力 ◎ 読みごたえ ○

●分析前の一言
あつく,主張が展開するのではなく,過去の事例を通じて,最後にさげを配置する.
今日の文章は,参考になる作りではないでしょうか.最初に脂ぎった主張をしているのですが,
後半が,故事を引用することにより烏龍茶を飲むようにすっきりして,
最後に三十六計でひっかけてさげる.
"前半は石井御大らしい,おことばもありますが
逃げる"をテーマにして話を展開し続けているのも,構造としてとてもよいと思います.
昨日が書きなぐり,開き直りなのに対して,今日のは参考になりますね.

最後のパラグラフはさげとして,潜水艦にとどまらない中国の批判をしているのですが,
三十六計にうまく2つ絡まっている
「火事に乗じて攻める」中国各地から反乱や暴動
「東を撃つとみせて西を撃つ」国民の目を外へ向けさせる
しかし,
「遠交近攻」 これ,さーと読むとそうそうとなるけど.ちょっとまってください.
論理構造からすると誰が遠くで誰が近くかここでは触れていないし,導けない.
しかし,石井御大は仮想敵国を想定しているのでしょう.

私の想像でいくと
遠交 日本 近攻 台湾
または
遠交 アメリカ 近攻 日本
となるのですが,ここは本当に文章からみちびけないので,想像の世界.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]それをどうだ? 
 [中心人物]日本政府と中国潜水艦
 [分析]"それをどうだ? " こういう感情の動きのある言葉を第1パラグラフにいれるのはとても
リスキーだ,ヒステリックな文章になりかねない.あっなってるか.
→第2パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ,筆者の感想
 [論理構造]たちまちドカンと爆雷などを食らった?
 [中心人物]日本政府と中国潜水艦
 [分析]これまた,講談の枕を読むするような,よくいえばテンポがあるが,しろうとはまねしない方がいいですね.
→第3パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]といえば
 [中心人物]
 [分析]今日の良さはここから."潜水艦はすたこらさっさと逃げ"から逃げるがキーワードとして鮮明に登場する.
→第4パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]過去に上手に逃げた人の話
→第5パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]三十六計のバリエーションを紹介.一見ただの蘊蓄の陳列棚なんですが,最後のパラグラフで実際の三十六計の事例をあげているので,故事と現実のアナロジになっている.

→第6パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]「火事に乗じて攻める」中国各地から反乱や暴動
「東を撃つとみせて西を撃つ」国民の目を外へ向けさせる
「遠交近攻」 これ?

●今日のあとがき

今どきの産経抄(11/11)「賛成することはなおたやすい」

2004年11月12日 | skshow
原文はこちら

論理構造タイプ: 単純反復型
出現テクニック:「」,専門家,一部の
インプレッション:産経らしさ ◎ 構造の魅力 △ 読みごたえ ○

●分析前の一言
構造的には?だが,11日12日と産経らしいコラム.ある種コラムのセオリーを無視した書きなぐりのような文章.読んでたのしいが,分析してどうか.
反対の意見があることを念頭において書いているのはよく伝わってくる.そこが単純な反復型と子なっている.テロリストの特殊性も事実を書いた上での主張なのでOK
しかし,最終パラグラフの開き直りはいただけない.反対するなら対案を出せというのを
理解するとしても,賛成するなら,反論を張らないですむ分,注文や苦言,建設的提案をする
余地はないのか.賛成すれば,おしまいというのであれば,プロにかいてもらう必要はない.
●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]反語
 [中心人物]
 [分析]"苦渋とともに" これがどこで生きてくるのか,苦い思いをしているのは全然伝わってこない.
→第2パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]
→第3パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]
 [中心人物]ザルカウィ一派、ヨルダン人
[分析]ここで,状況にたいする筆者の考察がでている.「テロリストはイラクの一般の民ではない」
→第4パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]反語
 [中心人物]米軍
 [分析]反語というべきか,米軍の犠牲が最小限になるように願っている一節
→第5パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]事例紹介,専門家,一部の
 [中心人物]国連アナン事務総長も日本の野党や一部マスコミとイラク暫定政府のアラウィ首相
 [分析]専門家による賛否の洗い出し.別に斬新な視点はないよね.暫定政府の首相がアメリカを支持するのはあたりまえで,ここは,対立軸を出すということに意義があるレベル
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]開き直り
 [中心人物]
 [分析]「開き直り」というパターンを命名した.論理的帰結を求めるのでなく,答えを他に求めるのは論陣としては安直."対案はあるか"と同じパタン.対案がないなら,やってもよいという構造が導かれるのなら,この文からは先に言ったもの勝ちとなり,大人の議論ではなくなってしまう.

●今日のあとがき

今朝の産経抄(11/9)「世論とは一体何なのだろう」

2004年11月10日 | skshow
原文はこちら

論理構造タイプ: 単純反復型
出現テクニック:「」,専門家,一部の人 といえば事例紹介
インプレッション:産経らしさ ◎ 構造の魅力 △ 読みごたえ △

●分析前の一言
先日にひきつづき,僕はえらかったでしょう というコラムなんです.
しかし,テーマは結果に対して後付けですぐ肯定することに対する批判,その
単純反復になっていて,そこは一貫していて評価できるのではないか.

こういうときは変な枕などは使わず,事実を列挙した方が迫力があって,
今日のコラムはそのせいか事例が多い構造になっている.

したり顔の後講釈はしないというのが筆者の根底にあるが,果たしてそうだろうか,
そこは分析を続けてゆくことである.


●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]紙面の紹介,筆者の考察
 [論理構造]「」
 [中心人物]疑問文から始まる書出しは,エッセイやコラムとしては「動きのある」書き出しとして基本的なテクニックといえよう.
 [分析]
→第2パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]毎日,産経
 [分析]事例の紹介出典を明記している.非産経でも同じ傾向であることをのベている
→第3パラグラフ
 [概要]紙面の紹介,事例紹介
 [論理構造]
 [中心人物]朝日
 [分析]ここで朝日がでてくることから、毎日に前座をさせていることがわかる.
毎日産経朝日の順序というのは意外と重要なのか読み取れます

→第4パラグラフ
 [概要]筆者の感想
 [論理構造]
 [中心人物]筆者
 [分析]自分の論陣に対するビハインドを回想している.筆者自身の感想だから,まあ、ビハインドそも思える主張が当たったのだからうれしいのはわかる

→第5パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]事例紹介
 [中心人物]
 [分析]後付けのこうしゃくに対する批判.事例を挙げてからの感想を述べる.

→第6パラグラフ
 [概要]筆者の考察
[論理構造]
 [中心人物]メディア
 [分析]主題を反復して,主題を強調.自分だけ,一貫して正しいなんて書き方をしていると,なんとなく天つばっぽいが、今日くらいは主張する権利があるかも


●今日のあとがき

今朝の産経抄(11/8)「皇室こそ"国のライフライン"」

2004年11月08日 | skshow
原文はこちら

論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニック:「」,専門家,
インプレッション:産経らしさ ◎ 構造の魅力 △ 読みごたえ ○

●分析前の一言
構造的には,美智子皇后を通じて,皇室への感想をつらつらと述べていて,エッセイといえよう.
"皇室こそ“国のライフライン”のように思えてくるのである。"がすべてである.
文章は,パラグラフごとにトピックが紹介されていて,特に伏線もなく構造としてはプレーン

で,今日これをとりあげたのは,「単語」 副題に「国のライフライン」と「漢語」とどっちに
しようかなとおもったくらいです.
国母,御髪(おぐし),山河慟哭(どうこく),焼土,地方巡幸,おおせられて,感泣,嗚咽(おえつ)
筆者の語彙の豊富さはさすがとおもうこともあるのです.で,今日は天皇が終戦後の話題で出てくるとこういうちょっと古い単語が並ぶのが興味深いですね.みなさま,それぞれの単語の
正確な意味と使い方,平易な言い方は何でどう使い分けるかわかりますか.
特に,慟哭,感泣,嗚咽はすべて"泣く"です.


●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]「」専門家
 [中心人物]皇后陛下
 [分析]ジャーナリストが"TVでみて"っていうのってありかな.現地でみてきたことを書くのが
基本でしょうに.わざわざ言及したのは同席したように思えわれると誤解されることを心配したのか.市井の人と同じ目線で観たと言いたかったのか.後者かなという気がしています.

→第2パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]

→第3パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]「“国母”であることをとっさに承知したのだろう」
なわけないでしょ.皇后様にやさしいオーラがあったのは本当だとおもうが,
小さい子はそういうのには敏感で近所の小母さんでもいっしょ.

→第4パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]専門家,プチ枕
 [中心人物]福島泰樹氏平野萬里氏
 [分析]話を戦後にもっていくための枕
→第5パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]
 [中心人物]天皇
 [分析]次のパラグラフへの前振り
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]「」
 [中心人物]天皇
 [分析]古い単語を重ねて用いて,伝統をレトリックで支えることになっている.


●今日のあとがき
「皇室の伝統」なんて書くと「何それ!」って言いたくなりますね.
でも,祈るのが本業なら本当に伝統なのかもしれません.

人々が「伝統」とか「伝来」なんて書くのは自分の生きていた祖先にとって
生まれたときから決まっていたことで,曾祖父くらいからはじめたことでも伝統になって
しまうのでは,和食の多くや,冠婚葬祭のしきたりも明治以降に決まったことが多く,
明治生まれがまだ沢山いたわたしにとっては伝統も明治以降と思うと,なんだと思うんですが,
平成生まれのこどもたちだと明治に確立したことは十分伝統なのかもしれませんね.

それでもなお,天皇皇后陛下の癒しのオーラは全く否定しません.
行事などでみたことは何度もあるのですが,誰もが癒されるやさしい面があるはたしかです.
「皇室」の環境(伝統)が育んだ部分もあるのでしょうか,たぶんにご本人たちのタレント性だと思います.

ああ,少し踏み込んでしまった.

今朝の産経抄(11/5)「それみろそれみろ! ブッシュ勝利!」

2004年11月05日 | skshow
原文はこちら

論理構造タイプ: 落語枕型
出現テクニック:専門家,一部の人
インプレッション:産経らしさ ◎ 構造の魅力 △ 読みごたえ △

●分析前の一言
中身は限りなく単純反復とおもっていたんだけど,実は落語枕.
しかし,枕の部分も書き捨てではなく,そっちもいいたいことなんで,
枕型にするのにはちょっと抵抗はある.

さぞやうれしいでしょうね.よみがあたって.

わたしも,我々が普段情報が入ってくるアメリカ(非常に合理的で論理的)なのって
それがすべてでないだろうなって気がしてたんです.
NHKのTVで取り上げていたオハイオとかそうなんじゃないかな.
TVの情報は増えても,皮膚感覚では,イラクなんてとおーい国のこと.
今回は選挙の得票結果に
如実にあらわれましたね.でも,こんな結果になるのは予想以上でした.

●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]話題の提供
 [論理構造]反語
 [中心人物]
 [分析]対立軸に理解を示すという反語の典型.
(「反語」という日本語がこういう説明にあっている単語かどうかはちょいと自身なし)
→第2パラグラフ
 [概要]話題の提供
 [論理構造]反語
 [中心人物]マイケルムーア
 [分析]
→第3パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]仏独
 [分析]反語ではなく,ちょっと斜に構えたシニカルな分析.
→第4パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]ケリー
 [中心人物]ケリー当選のデメリットを分析
 [分析]
→第5パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]一部のマスコミ
 [中心人物]NHKなど
 [分析]これがいいたかったとすると,今までのところは枕なんだけど.たぶん今までのところを枕として捨てる気はないとおもう.
→第6パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]一部の
 [中心人物]マスコミ
 [分析]「それみろ それみろ」ですね.


●今日のあとがき

今朝の産経抄(11/3)「わたしはわたし」

2004年11月04日 | skshow
原文はこちら

論理構造タイプ: エッセイ型
出現テクニック:落語枕 専門家
インプレッション:産経らしさ ◎ 構造の魅力 ◎ 読みごたえ ◎

●分析前の一言
ここへきて,おもしろいコラムがつづいている.
中身というより作りだけど.
今日も「といえば」で樋口一葉をずっと取り上げている.でも,最後は「憂国」なんです.
主題が,樋口一葉(枕)なのか憂国(さげ)なのかというのは構造から判断する場合
さげの前に主張の主題があればさげはおまけと考えることができる,
主張のない場合
徒然なるままにかいて,皮肉や風刺を効かせる場合と
本当にさげがいいたいことでそこまではすべて前座という場合がある.
すべてが前座なのは先日11/1のブッシュが好きというのが好例.
今日は,徒然かなっておもって読ませておいて,主張を最後に滑り込ませている.
“新しい女”なんていうのはおまけ.



●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]話題の提供
 [論理構造]
 [中心人物]お札
 [分析]
→第2パラグラフ
 [概要]話題の提供
 [論理構造]といえば
 [中心人物]
 [分析]"一番少ないのは5000円札,一葉"として,時事の話題から樋口一葉を引っ張りだしてくる.手堅い手堅い枕

→第3パラグラフ
 [概要]事例紹介
 [論理構造]専門家
 [中心人物]樋口一葉
 [分析]お酉様といえば,樋口一葉ということで,もう一つの話題提供からも樋口一葉を引き出している.
→第4パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]樋口一葉
 [分析]樋口一葉の解説をする.実は作品名から知られるような薄葉の陰にいそうなタイプではないと考察.意外性で引き込む.いったいどんなところがとおもうところへ,専門家のお墨付きの事例を連ねていく.
→第5パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]ここで,樋口一葉が政治的な発言があったという事例を紹介
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]
 [中心人物]憂国の人
 [分析]
"それを佐伯さんの現代語訳" 専門家のお墨付き,現代に紹介されるような事例ということ.
"「外交では対韓事件で~侮られている~不平等な~ねばならない」" 現代の人でもカチンとしているのが伝わりそうな相手,その単語が上手に散りばめられている.このセンテンスを引用できた
ことを今日は評価したい.
"一葉は憂国の“新しい女”だった。"
ここで,"憂国"は"対韓"と対になっているのがわかる.憂国を出すためには対韓がなければ
ならないのがわかる.まあ,対中でも対露でもいいのだが,おなじ不平等条約でも対英では
憂国にはならないんですよね.


●今日のあとがき
やっぱり今日のはよく出来ている.主張点はあんまり強くないけど,話題の書き起こしと
連携のしかた,主張するための材料の置き方が匠です.
"新しい女"はおまけですね.
あたらしい女については
森まゆみ「明治快女伝―わたしはわたしよ」 文春文庫
がおすすめです.
というわけで,今日の表題はこちらからの借用です.

今朝の産経抄(11/2)「分別と常識」

2004年11月02日 | skshow
原文はこちら

論理構造タイプ: 単純反復型
出現テクニック:「」,専門家,一部の人 事例紹介
インプレッション:産経らしさ ◎ 構造の魅力 ○ 読みごたえ ◎

●分析前の一言
これも,単純反復型の典型なので,連日となるがとりあげたい.
一貫して
"若者に両親に似た分別と常識があれば、悲劇は起こらなかったろうにと惜しまれてならないのである。"を主張している.途中に引合に出される人も使い捨てというレベルではない.
マスコミ批判がちょっとでるのが,構造的には毎度のお楽しみである.


●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]報道の紹介,筆者の主張
 [論理構造]
 [中心人物]テロリスト
 [分析]主張を整理し,今日の論点を絞りたいという意図での書き出し
→第2パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]テロリスト
 [分析]テロリストの位置づけを明確にする説明を記述
→第3パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]
 [中心人物]テロリスト
 [分析]テロリストの位置づけを前パラグラフで明確にして,だから
"国籍も不明な群盗なみの犯人とどうやって取引しようというのか"
比喩の善し悪しはともかく,推移律は成り立つ.
→第4パラグラフ
 [概要]筆者の主張 香田氏へ
 [論理構造]専門家
 [中心人物]香田氏
 [分析]こんどは被害者のスタンスへの言及.専門家の主張を借りて補強している.
→第5パラグラフ
 [概要]筆者の考察
 [論理構造]
 [中心人物]香田氏の親
 [分析]今回は「意に則した親」ということで,評価している.そもそもマスコミがいちいち
評価するもんなのかどうかというのは疑問だが,
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]"日本人人質事件の家族の反応とは、天と地ほどの差がある"
十分,脅されている状況でのコメントですよね.
でも,
テロリストを批判→本人に苦言→親に同情
→分別があれば悲劇はおきなかったというのは単純反復型の締めくくりの言葉として妥当.

というのは,一貫した惜念の思いがかけているのではないか.



●今日のあとがき
この状態で,親の立場としては,春の人たちとおなじ主張を演じることはむずかしい.
こうして,「あの子は御国のためにつくしました」なんて美談ばかりにならなければいいですね.
親がこどものために取り乱して何がわるいでしょう.

今朝の産経抄(11/1)「結局はブッシュがすきなだけ」

2004年11月01日 | skshow
原文はこちら

論理構造タイプ: 落語枕型
出現テクニック落語枕
インプレッション:産経らしさ ○ 構造の魅力 ○ 読みごたえ △

●分析前の一言
毎日掲載を挫折してわかりました.金曜には必ず掲載したほうがいいということが,
なるべく金曜にはその週の秀逸なコラムをとりあげるようにします.

で,今日は月曜日なんで^^;
この一週間意外とおとなしいコラムがつづいていて,どうしようかなという感じだったのですが,
今日は枕型というかさげというか,最終パラグラフにいいたいことがくるタイプなのでとりあげました.

いいたいのは"ブッシュ支持".とすると遺体の話はどうでもいい.まさに枕ということになる.
伝言→誤認→第二の発見→ビンラデディン→選挙
結構話が飛んでゆくのという点では興味深いコラム.


●分析結果

・第1パラグラフ
 [概要]枕
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]文字通り"枕".こどもの遊びなんかが,話の中心になるわけがなく,"伝言は間違える"ということを引きたくて,当たり障りのないはなしから入っていく
→第2パラグラフ
 [概要]報道の紹介
 [論理構造]といえば,
 [中心人物]香田氏
 [分析]伝言はあやふやといえば,今回の拉致事件. ここで第一パラグラフはお役御免
→第3パラグラフ
 [概要]ロングパラグラフ
 [論理構造]
 [中心人物]
 [分析]伝言の真相
→第4パラグラフ
 [概要]報道の紹介,
 [論理構造]プチさげ,反語
 [中心人物]香田氏
 [分析]ここで,哀悼の意を表しているのかとおもえば,"自己責任"論である.
"非道卑劣なテロリストの蛮行には憤りを抑え切れないが、":反語 一旦逆の立場へ理解を示す.
"無謀な日本の若者の行動にも悲しみとやり切れなさを覚えずにいられない。"これも悲しいという言葉が理解をしようとする姿勢を示している.
"気の毒だがこれこそ自己責任ではないか。"でも,いいたいことはこれ.

で,その通り自己責任ですとなったらどうするんでしょうか.プチさげにしているのは
"自己責任" というのはいいのですが,だからどうなんだというのは全然ここでは触れずに
かきっぱなしなわけです.
なぜなら,今日の主題からすると自己責任なんて寄り道だから.

→第5パラグラフ
 [概要]報道の紹介,筆者の考察
 [論理構造]といえば
 [中心人物]
 [分析]イラクといえばビンラディン
→第6パラグラフ
 [概要]筆者の主張
 [論理構造]
 [中心人物]ブッシュ
 [分析]
"対テロ戦略への信頼と期待ではケリー陣営よりブッシュ陣営が上である。"
今日いいたかったのこの一文だけ,そのために伝承も香田さんもビンラディンも"消費"されてしまったんですね.



●今日のあとがき
わたしが,分析を試みようと思い立った典型的なコラム.
香田さんの遺族がこのコラムみてたのしいかいな.引合に出されて消費された人の
立場を考えて文章を書いてほしいなっていうのが,私の原点なんで,その意味では
今日はまさにそんなコラムでした.
逆に長々と自己責任の分析をしないのはかえってよかったかもしれませんけどね

香田さんのご冥福をお祈りします.