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誤認逮捕 その29 再審結審

2007-08-23 | 誤認逮捕
朝日新聞の記事の紹介です。

※引用
富山の冤罪男性、検察が「無罪」求刑 10月判決

 02年に強姦(ごうかん)と強姦未遂の2事件で逮捕され、約2年1カ月服役した後に無実とわかった富山県内の男性(40)の第3回再審公判が22日、富山地裁高岡支部(藤田敏裁判長)であった。検察側は論告で「提出した各証拠により、被告人の無罪は明らか。無罪を下すことが相当だ」と男性の無罪を求めた。判決公判は10月10日に開かれる。
 弁護側は最終弁論で、男性が02年当時、県警の取調官らから具体的な犯行状況を「自白」させられたり、被害者宅の見取り図などの作製を誘導・強要されたりしたことなどを主張し、男性の「自白」に依存した02年の判決の破棄を求めた。
 男性は最高検が最近相次いで発覚した冤罪事件の問題点と再発防止策をまとめた報告書にふれ、「口だけでなく実行に移してほしい」と述べた。
 再審では、検察側は男性のアリバイを証明しうる電話の通話記録や2事件を自供した被告=公判中=の有罪を示す証拠などを提出した。
 弁護側は2度、02年当時の男性の供述の任意性・信用性を否定するため県警の取調官の証人尋問を求めたが、藤田裁判長は「再審は被告人の有罪無罪の判断を下す場所で、必要性がない」として認めなかった。
 男性は公判後に記者会見し、実名を公表する考えを明らかにした。男性は富山県の柳原浩さん。理由について「今日でほぼ無罪判決をもらったという感じがした」という。


最高検の報告書が本気であるなら、検察側から取調官の証人尋問を求めても良かったのではなかろうか。少なくとも、今後予想される国家賠償訴訟では、周辺事情として検察側も主尋問を行ったらよいように思う。


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