弁護士法人かごしま 上山法律事務所 TOPICS

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法科大学院は司法試験の予備校にはならないと思います。

2019-03-13 | 雑感

大学院が司法試験の予備校にはならないと思います。
予備試験を学部生の時にチャレンジしてダメだったら方針転換をすると思います。

全体の制度設計が統一的な理念のもとに考えられていないツギハギだらけの制度です。
今回の制度改正でますます法科大学院の魅力は減るでしょう。

予備試験に選択科目を乗っけても、優秀な人はパスします。
そして、裁判官、検察庁のリクルート担当者が喜ぶヒエラレルキーが確立されていきます。

法曹志望者のためではなく大人の悪だくみのための改正のように見えます。

朝日新聞の記事からです。

※引用

「大学院が司法試験の予備校になる」 在学中受験に反発


 政府は12日、法科大学院や司法試験を改革するための関連法案を閣議決定し、国会に提出した。法学部に入学してから最短で5年目に司法試験の受験資格が得られる「法曹コース」の創設や、法科大学院在学中に司法試験の受験を認めるのが主な柱で、低迷する法科大学院志願者の増加を狙う。だが、一部の法科大学院や学会からは、在学中の受験について「大学院が司法試験の予備校となる」と反発が上がっている。

「本末転倒」「時代に逆行」 司法試験改革に懸念の声
 2004年に始まった法科大学院は当初、修了者の7~8割が司法試験に合格すると想定されていた。しかし、最近は2割台が続き、志願者も減っている。特に、法科大学院が未修了でも合格すれば司法試験の受験資格を得られる「予備試験」が11年に導入されたことで減少に拍車がかかった。政府は、優秀な人材が予備試験に流れずに法科大学院に進むためには、短期間で司法試験を受験できるようにする必要があると判断した。

 現在は法学部と法科大学院で少なくとも計6年学んだうえ、大学院を修了しないと司法試験を受験できない。1年間の司法修習も加えると、法曹資格を得るまでに最短で8年弱かかる。これに対し、今回の改革で導入される法曹コースと在学中受験を組み合わせれば、最短6年で法曹資格を得ることが可能になる。山下貴司法務相は12日の会見で「受験生の負担を考え、在学中受験を前提とする司法試験の実施のあり方などについて、適切に対応していきたい」と述べた。

 ログイン前の続きだが、法科大学院や学会の反発は収まっていない。11日に都内であった法科大学院協会の臨時総会では改革案に賛成する結論に達したものの、「在学中試験は大学院を司法試験の予備校化する」「予備試験がある限り問題は解決しない」といった意見が相次いだ。

 柴山昌彦文部科学相は12日の会見で、政府の法曹養成制度改革推進会議が以前に、「予備試験が法曹制度の理念を阻害することがないよう、必要な制度的措置をとる」ことを法務省に求めたことに触れ、「さじ加減は難しいと思う。法科大学院改革に全力を尽くしたうえで、法務省での検討に必要な協力をしていきたい」と述べた。


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