弁護士法人かごしま 上山法律事務所 TOPICS

業務の中から・・報道を見て・・話題を取り上げます。

関係者の法廷での対応及び被害者の法廷後の対応

2007-12-28 | 志布志公選法違反事件・国家賠償訴訟関連
西日本新聞の記事の紹介です。

※引用
被害者「私を被告扱い」 「10回踏まされた」証言 鹿児島「踏み字」公判

 鹿児島県議選をめぐる公選法違反事件の捜査で、調べ中に親族の名前を書いた紙を踏ませた「踏み字」事件で、特別公務員暴行陵虐罪に問われた同県警元警部補、浜田隆広被告(45)=福岡市西区=の第2回公判が27日、福岡地裁(林秀文裁判長)であった。被害者の川畑幸夫さん(62)=鹿児島県志布志市=が証人として出廷し、「10回ぐらい紙を踏まされた。怒りを通り越して涙が出るような感じだった」と述べた。1月24日の次回公判で被告人質問などを行い、結審する予定。
 検察側で質問したのは川畑さんが「公判の打ち合わせで『偽証罪で逮捕する』と脅された」と指摘した室井和弘・福岡高検刑事部長。焦点の踏み字の回数や詳細な経緯には踏み込まず、質問と答えがかみ合わない場面が目立った。会見した川畑さんは「検察官は被害者の味方のはずなのに、まるで私が被告のような扱いだった」と憤った。
 川畑さんは裁判長らの質問に「浜田被告から足をつかまれ、連続して10回ぐらい踏まされた。尊敬する父親や孫の名前を踏まされ、怒りを感じた」と述べ、「焼酎を配ったことを認めるよう繰り返し怒鳴られ、机をたたかれた」とも語った。
 この後、検察側は「踏ませたのは1回だけ。(川畑さんの言い分には)納得できない部分が多々ある」などとする浜田被告の供述調書を証拠提出した。
 浜田被告は、川畑さんに親族の名前などを書いた紙を1回踏ませたとして起訴され、無罪を主張している。
■核心避け検察質問 「真相解明遠い」と憤慨
 「こっちが被告みたいだった」‐。27日、福岡地裁での「踏み字」事件の公判で、3時間を超す尋問を終えた川畑幸夫さん(62)は閉廷後、悔しさを押し殺すような表情を浮かべた。
 この日の公判は、冒頭から波乱含みだった。
 宣誓に先立ち川畑さんは、公判打ち合わせ中に「偽証罪で逮捕する」などの発言をしたとして室井和弘検事(福岡高検刑事部長)の担当交代を要求。「今や天下の悪徳検事となりました」と皮肉で返した室井検事に林秀文裁判長が「関係ないことは言わないでください」と制止するなど、異様な雰囲気に包まれた。
 検察側尋問は、川畑さんが調べを受けた2003年4月の3日間を時系列で確認。しかし川畑さんと浜田隆広被告とで主張が食い違う踏み字の回数について検察側から確認の質問がなく、川畑さんが「重要なことが検事から出ない」と挙手して訴える場面もあった。
 一方、浜田被告の弁護側は、川畑さんが建設業者にビールを渡したことや、選挙区内で戸別訪問したことなどを認めた3通の供述調書があり、「証人の法廷での証言と食い違う」と指摘。川畑さんは、いずれも「(供述した)記憶はない。ビールは全く違う趣旨で渡したもの」などと反論したが、川畑さんに選挙違反の嫌疑があるかのような質疑が続いた。
 踏み字の場面や川畑さんが受けた屈辱感などは、尋問の最後に3人の裁判官からの質問でようやく詳しく確認された。
 閉廷後の会見で川畑さんは「(検察と弁護側の)2対(自分の)1でやっている感じ。真相の解明には程遠い」と憤慨。代理人の野平康博弁護士も「事件の本質に切り込んでいない。検察は浜田被告の詳細な言い分を法廷で明らかにするなど、情状面で被告を助けている」と批判した。



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5 コメント

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小役人どもの国民に対する挑戦 (しま)
2007-12-29 15:56:51
再びお邪魔させていただきます。

>「痛快!憲法学」の引用は素晴らしいですね。憲法等の教科書よりずっと内容が腑に落ちてくる素晴らしい本だと思っています。この本は、題名(忘れましたが・・・)を変えて単行本化されていますが、「痛快!憲法学」の体裁がいいですよね。ケバくて。

失礼いたしました。
「痛快!憲法学」は現在廃刊で、「日本人のための憲法原論」http://www.interq.or.jp/sun/atsun/komuro/data/2006002.html として同じ集英社インターナショナルから単行本化されているんですよね。
たしかに北斗の拳が挿絵になっているところなんかケバいですね。小室博士らしからぬ本かもしれません?!(笑)

実は、小生は、最近の一連の冤罪事件は国家の根幹ともいえる非常に重大な問題を孕んでいると思われてしかたがないのです。
「痛快!憲法学」の姉妹編として「日本国憲法の問題点」 http://www.interq.or.jp/sun/atsun/komuro/data/2002009.html という本もあるのですが、そこに憲法の最重要条項として生命、自由、幸福追求の権利を謳った13条の規定、これこそが憲法の急所であり、なんとしても守らねばならないのだと記されています。

だから、濱田隆広にしろ室井和弘にしろ、もちろん〝警察一家〟も〝検察一味〟もこれは重大な国民に対する挑戦をしているということになるのです。
しかし乍ら、その罰のなんと軽いことか…。

現在、社保庁や防衛省の一連の不祥事が大きな問題として取り上げられていますが、それと同じ、否それ以上に大きく取り扱わなければいけない問題じゃないでしょうか。
ところが、全国紙レベルでのマスコミの扱いのなんと小さなことか…。
理由は、田宮榮一に代表される〝警察一家〟の手先がマスコミに潜りこんでいること、権力に媚びた方が何かと都合がいいことなど、いろいろと考えられますが、マスコミの堕落ぶりは困ったことで、マスコミじゃなくて〝マスゴミ〟と名乗らせた方がいいくらいです。

憲法とは国家権力(=リバイアサン)を縛るための命令であるのだから、基本的人権を謳った13条の条項がなによりも大切なのに、憲法といえば9条の規定のことしか思い浮かばない国民(自称憲法屋ほど本質がわかっていない!)であるのだとしたら、これはもう官僚である小役人どもの思う壺で、彼らがやりたい放題なのはむべなるかなと考えられます。

>この件では、私も川畑さんの告訴代理人の一人ですので、腹立たしいことはたくさんある

頑張ってください!
小生は、神奈川県在住で九州にはまだ行ったこともないのですが、陰ながら応援しています。
神奈川県警も〝不祥事の殿堂〟!ともいえる存在はもちろん有名なのですが、やはり権力の餌食になってしまった方もおられるようです。。。
http://www.independence.co.jp/police/hodogaya/

教訓:
うそつきは警察官のはじまり

〝警察一家〟なんぞ北朝鮮なみの国家犯罪組織といっても過言ではないのかもしれません。
この体たらくで、世の中が良くなったとしたらむしろ奇跡です。

最後に、権力の餌食になてしまう方がなくなることを願ってやみません。
長々と失礼いたしました。
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コメントありがとうございました。 (ueyama)
2007-12-31 09:50:38
しま様、コメントありがとうございました。
小室先生の本は、できるだけ買って目を通しています。「痛快憲法学」を初め、核心を突いた記述でとても勉強になります。しまさんのコメントを読むととても嬉しくなります。
権力の恐ろしさを国民に意識させないことが定着しすぎてしまっているのかもしれませんね。
神奈川在住の方なんですね、応援ありがとうございます。
微力であることは承知しておりますが、継続は力なりで来年も頑張ります。
嬉しいコメントありがとうございました。
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室井は極悪人 (室井は極悪人)
2017-02-28 22:48:01
室井は現在も横須賀公証役場で悪事を繰り返しています。
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Unknown (清い光)
2017-07-08 10:47:23
室井和弘の名前から、このサイトにたどり着きました。この方に詳しい弁護士さんなりを東京都で探して居るのですが、ご存じ無いでしょうか?横須賀公証役場で体験したことが、法律的にどうであるのか、確認をしたいと考えて居ります。
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コメントありがとうございました。 (ueyama)
2017-07-11 10:34:12
清い光さん、コメントありがとうございました。残念ながら適任の弁護士さんを存じ上げません。
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