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エイプリルの七面鳥

いい映画だったなぁ。ほんと。
親と子の断絶。
サンクス・ギビングに家族が集まって七面鳥をみんなで食べるなんて、なんでこんな面倒なことをするんだろうって、たくさんの料理と格闘しているエイプリルの姿を見ていると思うのだけど、めんどくせー習慣だなぁって思うわけだけど、映画を見終わった感想としては、なるほど、こういう面倒な習慣ってこういうことのためにあるのかもしれないって思えました。
ウチの実家は4人兄弟で両親を入れると6人、その中にこんな「問題児」扱いされている人がいるわけじゃないけど、家族が100個あれば100個それぞれにこういう気まずい関係や微妙な雰囲気が存在しているんじゃないか。
本音を言えてしまう関係だからこそ残酷なセリフが次々に口を出てくる。
全員を制御できていない父親。
あんな奥さんだったら制御のしようがない。
すぐに癇癪を起す母親。エイプリルはおそらくごく普通の子だったんじゃないかと思う。
少し手がかかる程度の普通の子。
初めての子育てで、子育て初心者だった母親にとってはエイプリルのやること全てがトラブルに思えた、ただそれだけなんじゃないか。
僕は4人兄弟の3番目で次男だから、下の子たちがなんとなく母親がなにに対してイライラしているのかを察して、うまーく母親の怒りの地雷を踏まないように踏まないように、姉が踏んだ地雷をうまくよけて生活するっていうのはとてもよくわかるのだ。
結果、一番上の子は問題児として扱われて育ち、下の子たちは「いい子」として扱われて育つっていうのはすごくよくわかる。ありがちだ。
特に、一番上の子って、次の子が生まれるまではずっと両親が自分だけのものっていう世界で育っているから、下の子が産まれただけでもう、かなりちがう環境に適応しなければならないわけで。そのストレスでまた両親から見ると問題行動に見える行動をおこすんだよなぁ。

一番の問題はこの母親だ。
だけど、問題があるのはエイプリルってことになっている。少なくともこの家族の中では。残酷だよなぁ。
結局、家の中は母親が仕切ることになるから、母親から見て悪い子は他の家族からも悪い子ってことにされてしまうのだ。
父親は常に公平に行動しようとは努めているけど、他の人間にまで公平な行動をさせることはできていない。でも、きっとあの母親が中心にいて動いている家庭の中ではこれが限界だろう。
ましてや、病気という、もう誰も母親を非難できない事態になっているわけだから。
母親がかなりのひどいことをやっても、この母親は「病気でかわいそうだから」誰からも非難されない。
でも、エイプリルは、こんな母親でも大好きなのだ、きっと。

アパートの住民達が面白いなぁ。
こんなことなければヘタすると一生挨拶さえしなかった人達。

最後にあのレストランのトイレであの親子に会えてよかった。
奇跡。
母親はきっと内心気付いていたんだろうなぁ。
皿が割れたり、キッチンが火事になったり、そういうことは実は半分以上自分の責任だったんだってことを。
でもきっとこの母親はどなりつけてきたんだろう、エイプリルを。
小さい子に、落としたら割れるようなところで皿やグラスを渡したら、その皿やグラスが割れても、悪いのはその子ではなく渡した大人のほうなのだから。
小学校低学年の子に、もっと小さい子2人の世話をまかせて留守番させて、そこで何か起こっても、それは留守番させた大人が悪いわけだからさ。

いい映画でした。本当に。
どうやらこれが最後になってしまうみたいだから。

全然話と関係ないけど、エイプリルのファッション、好きですね。

おしまい。







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第9地区

すごーく楽しみにしてました。
ま、僕の数少ない情報源では、もう絶賛級でしたからね。

カニと修三でしたね。まさに。まさに
と、タマフルを聴いていない人にはさっぱりわからないことを言ってみたり。

エイリアン達の中に入っていって人間側と対峙するというストーリーなので、たしかにアバターを見たときにこれと比べてしまうっていうのはわかる。
エイリアンの造形も、マシンの造形も、やはりこっちの映画のほうが素晴らしい。
ユーザインタフェースのデザインも、かなりカッコよかった。

ETを見たときに、最初グロテスクだったあの造形がしだいに普通に見えるようになってきて、そしていつのまにかETに感情移入できてしまった、あの映画を見ているうちに自分の中でおこった感情の変化、あれと同じような感じを観客に感じさせるためには、エイリアンの造形はすごくグロテスクにしておくべきだってことだろう。
人間側から見て、「このカニが!」(映画の中では本当はエビと呼ばれていますけど)と下等な生物と思わせるためにも、地球上の下等生物に造形が似ているっていうのは効いてくる。

人間側が、「下等な生物」って思い込んでいるところがキモだ。
本当は人間よりもずっと高度な科学技術を持つエイリアン達なのだから。
見た目で下等って思い込んでこんでしまっている人間達の愚かさが際立つ。

場所が南アフリカってことで、どうしてもアパルトヘイトを思い起こしてしまうわけだが。
監督はそういう意図をこめたのかな?
白人側が黒人を「自分達よりも下等な生物」と思い込んでいた、そういうことを。

ま、とにかく、普通に、どうしようもなく巻き込まれていき生き残るためにあたりまえの行動をする一人の人間を描いたアクション映画として、大変面白かった。

アバターが、なんとなく「あれ?俺って、あっちの世界のほうが俺が俺として生きていける。俺にとって楽しい世界はあっちなんじゃないか?」って段々と思ってあっちの世界に行くのに比べて、この第9地区は、もうとにかく生きるためには、殺されないためにはこれをやるしかねー、って感じでガンガン進んでいく、それが見事。アバターが、俺ならどうするかなぁ?って感じなのに比べると、第9地区は、俺ならどうするかなぁ?なんて見ている最中に考えてる暇なんてないし。

エンディングは切ないなぁ。
続きは作られるのかなぁ。3年。約束したんだからさ。

と、子供達の世話をしながら切れ切れのタイミングで書いたので、切れ切れの感想でした。




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キャデラック・レコード

チェス・レコードの歴史。
マディ・ウォータース、リトル・ウォルター、ハウリング・ウルフ、エタ・ジェイムス、チャック・ベリー。
ほぼ無一文の農民だったマディ・ウォータースやリトル・ウォルターを、ぴかぴかのキャデラックに乗れる大スターにしてあげたっていうのに、搾取しているって思われちゃうなんて、悲しいものだ。
まぁ、チェスは商売がうまいようでいて、全然ヘタなんだよなぁ。
そもそも冷徹なビジネスマンだったら、あんなに気前よくぽんとキャデラックをあげたりしないもんなぁ。

CD持ってるのはマディ・ウォータースだけだけど、そうか、こんな歴史があったのか。
マディ・ウォータースについても、もっと泥臭い世界にいたんだと勘違いしてた。
こんなピカピカの色男だったなんて。

ロンドンツアーの話はいいよなぁ。
ビートルズもストーンズも、彼らの音楽を盗んだだけじゃなく、ちゃんと自分たちのファンに紹介していたからこそだよな。
ビートルズがカバーした黒人音楽だけ集めたCDとか、ストーンズがカバーした黒人音楽を集めたCDって、そういえば昔売ってたけど、今でもあるだろうか。

とにかく、今のポピュラーミュージックの一番ルーツ、根っこの部分にある音楽、それを作りだした人達の話だ。彼らがいなければロックなんてものは無かったはずだから。
名前を聞いたことさえない人でも、音楽好きならば見ておくとよいかもしれない。
ただ、細かいエピソードがどれだけ史実に忠実に作られているのかはわからないけども。



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マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと

すごい共感。
いや、犬は飼ったことないけど、そこじゃなくて。
結婚して、子供が生まれて、産まれたばかりの赤ん坊の世話は本当に大変で、ま、妻にとって大変だってことだけど(夜泣きの声で僕は全く起きなかった。この映画のまんまだ)、泣き笑い、喧嘩もたくさんして、生活の全てが子育て中心になって、子供を育てる環境を考えて家を探し、そういう中でいろんなことをあきらめて、あいかわらず楽しそうに遊んでいる友人を横目で見つつ、仕事に120%注ぎ込むことができている同僚を横目で見つつ、でも、これを得ることができたんだからそれで十分じゃないかって、そういう部分に共感。
マーリーが犬としては本当に大変な犬で、でも主人公の妻は言うのだ、「赤ちゃんの世話がマーリーよりも大変だなんて思ってもみなかった」と。
友人が結婚し子供が生まれ、なんだか最近あいつ付き合い悪ぃなぁ、なんて思ったら、そのあいつの家ではこんな状態になってるって思うと正解だ。
主人公の人生と対比するように出てくる、独身で女好きで仕事もバリバリこなす友人の存在がこの映画のキモだ。
僕らはこうやって大人になっていく。父親になっていく。家族を守る存在になっていく。
これがかつて夢見た未来かって聞かれれば、もちろんNOだけど、若い頃の野望や夢よりも、この家族との生活は、ああ、なんて素晴らしいのだろう、と。

すごくよく出来た映画だと思う。



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狼の死刑宣告

復讐が復讐を呼び、復讐の連鎖におちいってしまう。

あの立体駐車場の撮影は本当にうまいなぁ。
たしかに外に開かれた構造だから、外側に縦方向に移動できるカメラを設置するとああいう風に追う側と追われる側の両方を撮影できるんだなぁ。なるほどなぁ。工夫だね、工夫。

自分の息子を殺しに来た男にあんなこと言うとか、とにかく後半はちょっと「マンガみたい」な展開ではあるんだけど、そのマンガ的な展開も、逆にあの名セリフ「お前、まるで俺達みたいだぜ。」(正確なセリフは覚えていません) につながっているよなぁ。
あそこで、たまたま同じソファに座るなんてうますぎる展開も、マンガ的な展開を受け入れた観客には自然に感じられる。

自分でバリカンで髪の毛切るから後頭部だけは髪が残ってるっていうのも、なるほど。

うーん、とにかく男のための男の映画ってところだろうか。

とにかく、ガソリンはちょっと減ったぐらいで入れておくべきだな。
何が始まっちまうか分かったもんじゃないよ。こわいこわい。
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サンシャイン・クリーニング

エイミー・アダムス。
地味な作品だけど、色んなことが詰まってる。
アメリカの高校のチアリーダーって、ほんと栄光という言葉そのもののような存在なんだろうなぁ。
チアリーダーで、アメフトのスタープレイヤーとつきあってて。
最高の高校生活。
それと現在の状況との対比っていうのは、きっと、アメリカの高校で生活したことがある人じゃないとわからないんだろう。色んな映画でチアリーダーとアメフトのスタープレイヤーっていうのがいかに憧れの存在なのかっていうのを見てきたけど、きっと映画でちょっと見ただけの僕なんかがちっともわからないぐらいのものなんだろうなぁ。
だからこそ、こういう映画で効果的な人物設定として使われるんだろう。
とにかく、高校時代は学校のヒロインだったのに、今は同級生たちはみんなお金持ちの奥様になっていて、自分は清掃の仕事で日々食いつないでいるっていうのは、これはかなりきつい。
人はどうして、こう、過去にとらわれて生きてしまうのだろうなぁ。
きのうまでの自分なんて気にせずに、きのうまでの人間関係なんて気にせずに、今やりたいこと、今やらなければならないことだけを見つめて、そこに集中して生きられたらどれだけ楽だろう。
そういう意味では地方出身で今東京で生活している人って楽なんだろうなぁって、たまに思う。
しっかし、あのベイビーシャワーは行かないほうが良かったんじゃないか、ほんと。
ま、しょうがないか。

エイミー・アダムスが、普段の役柄の印象のせいか、どうしてもかつて高校のチアリーダーだったというようには見えないってのが、唯一の難点かなぁ。
いや、これはエイミー・アダムスというよりは、なーんか、高校でチアリーダーだった女性って、あんなに真面目な感じじゃないんじゃないかっていう思い込みのせいかもしれないが。

最後がいい。
お父さん、あんた、またかよ!? と思わせておいて。
字幕では抜けていたけど、車の横のマークには間違いなくfamilyの文字が。
色んなことがまだ解決してはいないけど、頑張れ。



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フォー・クリスマス

ヴィンス・ヴォーンとリース・ウィザー スプーン。

ヴィンス・ヴォーンって好きなんだよなぁ。
どの映画からだろう?
ウェディング・クラッシャーズあたりからだっただろうか。
とにかく好き。

for なのかと思ってたけど、fourだった。
この2人の両親が両方とも離婚してるので、たった1日で全然ちがう4つのクリスマスを無理やり体験させられるっていう話だった。

異性と付き合うときに、いったいどこまで自分について相手に話すかっていうのは、かなり根本的な問いかけだろう。
それぞれ、あんまり言いたくない過去があり、その部分は隠して、というか、別に隠していたわけじゃなく、もうずっと昔に克服した過去だったりするから何もわざわざ記憶の中から嫌な過去を引っ張りだしてきて、今いい関係にある相手にそれを話さなくてもいいだろうということだ。

結婚という「形」を重視するか、一緒に住んでればそれでいいじゃないかと思うか、また、子供を持ちたいのかどうか、この2人はそこのところを「契約」のような感じで、出会った時点では共通していた生活スタイルにこだわり過ぎているのが、こういうすれ違いが生じる元凶だな。
人間の考えなんて、いつ変わるかわからないんだから、「今はこう思ってる。けど、いつ変わるかわからない。」って
互いに言ってれば、こんな喧嘩もしないで済んだんじゃないかなぁ。

ただ、この二人の場合は、両親が常に喧嘩している家で育ったというのが、強烈な反面教師みたいな形になっていたからしょうがないのか。

やっぱりなかなか面白かったです。
こういうなんでもない男と女の気持ちのすれちがいみたいな話が、やっぱり一番感情移入できると思うんだけど、なんでもないコメディってなかなか日本では映画にならないんだろうなぁ。
この映画だって、当然ながら日本では劇場公開はされてないだろうし。

われわれのいつもの生活の中にこそ、われわれが感情移入できるドラマがある。
当たり前のことだけど、そんな当たり前の日常の中のドラマを1800円も出して見るほど、みんな余裕がないのかな。


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幸せのセラピー

この邦題…。
原題は「Meet Bill」ですが。
アーロン・エッカートが「幸せのレシピ」に出てたから? その「幸せのレシピ」も原題は「No Reservations」なんだよなぁ。。
幸せのレシピのほうは、まだ映画の内容とタイトルがちぐはぐじゃなかったと思うんだけど、この映画の場合、「幸せのセラピー」ってタイトルと全然ちがうと思うんだけどなぁ。
ジェシカ・アルバと2人でにっこり笑ったジャケットだけど、ジェシカ・アルバは脇役じゃねーか!

すっごい金持ちの娘と逆玉結婚した男が、高校生の男の子と一緒に自分自身を取り戻すまでのお話ってところかな。
けどなぁ、自分の妻が他の男とエッチしている映像を見たあとに、「がんばって彼女を取り戻すんだ!」って思えるかなぁ?
この話は、いろんなところがリアリティーが無い感じなんだよなぁ。
超金持ち娘との逆玉結婚という設定のせいじゃなく、やっぱりストーリーがリアリティーがないんだよなぁ。主人公の行動とかに。あの体毛を剃る行為はなぜ???

最後も、うーん、結局それまでの自分の生活すべてを否定しただけって感じがしちゃったしなぁ。
奥さんはけっこういい人だったって感じになってるんだけど、すべてが軽く、すべてが薄いので、どこにも感情移入できない。

あのメタボ腹をスクリーンにさらしたアーロン・エッカートはすごいと思ったけども。

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亀は意外と速く泳ぐ

上野樹里主演。三木聡監督。
蒼井優が出てる映画で、まだ見てなくて、評価が良さそうなのを選んだらコレだった。

けど、なぁ。。。
これって面白いかなぁ?
クセのある役者ばっかりを集めて、「普通」「普通」「平凡」「平凡」「ソコソコ」「ソコソコ」って言うけどさ、この人達、主人公のスズメもそうだけど、全然普通の生活していないじゃないですか。
きっと美術スタッフ(ソコソコの美大卒の女子)のセンスなんだろうけどさ、部屋の壁の色をあんな色に塗りたくって、あの時点で「普通」じゃないよ、この人。
くだれねー笑えない小ネタばっかりちりばめて。
面白くないんですけど、そういうの。

なんなのかなぁ、要するに「映画」って感じがしないんだよなぁ。
深夜枠の独特なノリで作られたドラマ、ぐらいの感じでしょ、これ。

これはいったいなんなんだろう?
これがけっこう高評価、かぁ。。。
こういうのみんな好きなんだね、へー、あっそ、って気分。
好みは好みだから別にいいんだけど、好きになれませんよ。

クセのある役者そろえて、クセのある演技させて、ヘンテコな衣装とか、ヘンテコな小道具の数々、ぬるい現実味ゼロの話の中に、ハゲだのホモだのくだらないネタ、かりんとうを一晩洗面器いっぱいの水につけておくと…なんていう映画には全く関係ないどうしようもない小ネタをちりばめておけば、そうすればいい映画になるとでも思ってるのか?

蒼井優を女優として認めている身からすると、蒼井優の無駄づかいって気がしました。
そして、見ている俺自身の人生の無駄づかいっていうか。

ま、今後もう三木聡作品は見ません。

こうやって毒を吐くと、三木聡作品好きな人からは憎悪されそうだし。
でも見たらきっとまた毒を吐くだろうし。
だって、思ったままの感想書かないんだったらブログなんてやってる意味ないわけだから。

とにかく、こんなのは映画として認めねーぞ、俺は!
つまんねーんだよ!
そして、現実はこんなにゆるくねーんだよ!
くだらねーもん作りやがって。けっ!

おしまい。





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くもりときどきミートボール

なかなか良くできたCGアニメ映画でした。

おとぎ話っていうか、空から雨のかわりに色んな食べ物がいっぱい降ってきたらいいなぁっていう子供の頃の夢を実際に映像化した感じ。
リアリティーのないツルツルしたCGだからこそ映像化できたって思うし、アバターみたいな「ほぼ実写」方向ではないCGって、こういう実写っぽいと気持ちが悪い映像とか、実写っぽいと逆にリアルに感じられなくなる映像を作るのには一番いいんだろうなぁ。

空からハンバーガーが降ってきて道端にころがるとか、アイスクリームとか、実写(に見えるぐらいリアルなCG)だったら、やっぱり気持ち悪いだろうし、においとか、その後の残飯化して腐っていく様子なんかを想像してしまいそうだから。
あの残飯の山が雪崩をおこしてくる映像なんて、本当なら半分ぐらい腐ってるだろうし、実写だと見られない映像だろうし。

やっぱり大人になって映画を作るような人って、高校時代はナード扱いされていた人が多いんだろうなぁ。
なんかそういう高校時代ナードだった人達の怨念が詰まっているような気もしたなぁ、かなり。
ヒロインまでそうなんだもんなぁ。
でもさぁ、外見は変えていいと思うんだよね。めがねをコンタクトにするとか、ヘアスタイルをシンプルなポニーテールから流行りのヘアスタイルにするとか、そういうのは別に悪いことじゃないと思うんだけどなぁ。
まじめに気象について勉強したりしなくなっちゃったりする、そういう、物事に対する姿勢を変えてしまうのは良くない変化だと思うけどさ。
だから、なんか、この映画の主張はちょっとなぁ…、って感じではありました。

伏線はよく回収されていて、それは見事だったな。
かつてのダメだった発明の数々とか。

結局、釣具屋さんはダメになっちゃったのかなぁ。
それはちょっと結論としては残念だったかも。
屋根の防水施工用スプレーを売る親子になったってこと?

ま、見ている間は「うわー」って楽しめました。
でも、アイスクリームの上でころがりまわるとか、楽しそうっていうより、ベタベタしそうって思いながら見ていたのもたしかかな。
そういう意味では、やっぱりこの世界観に「楽しそう!」って単純に乗れなかったんだろうなぁ、きっと、僕は。



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アンヴィル

やっと見た。
ずっと見たかったけど、結局DVDになるまで見られなかった。
まず、最初に、メタルって僕は好きじゃない音楽です。ごめんなさい。

でも、そこのところは置いておきましょう。置いておいていい作りにちゃんとなってる。

とにかくずーっと好きな音楽をやり続けて51歳にまでなってもやり続けている男2人の話だ。
その姿を描いている映画であって、彼らがやっている音楽を描いているわけではない。
だからこそ、メタルを好きじゃない僕が見ても楽しめる映画にちゃんとなっているのだ。

日本人にとっては、なんだかとっても嬉しい映画だ。
彼らの全盛期がボン・ジョビと一緒のステージ。日本での80年代なかばのこと。
そして、このエンディング。
そうでしょう、日本のファンって、すぐに見捨てちゃったり、すぐに他のバンドに目移りしちゃったり、そんな軽いテキトーな姿勢で音楽を聴いてるわけじゃないんですよ。
日本のファンって、ずーっとちゃんとファンだからね。

70年代とか80年代に活躍したレゲエ界のおっちゃんとか、ラップ界のおっちゃんとか、きっと日本に連れてきてコンサートやれば、きっと東京と大阪ではかなりの客を集められるイベントになるはず。
60年代のR&Bとか、70年代のロックステディーとかダブとか、こんなに必死にレコードやCDを掘って掘って聴いているのは日本人ぐらいなんじゃないっすかねぇ。

というわけで、みんな日本にやって来い!
俺達はずっとあんたらのこと好きでい続けるぜ。

おしまい。

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消されたヘッドライン

ラッセル・クロウとレイチェル・マクアダムス、そしてベン・アフレック。

「それぞれの空に」を見たばっかりなので、レイチェル・マクアダムスが続くなぁって気分。
この役者さん好きです。
ラッセル・クロウは、ブクブク太って、髪の毛ぼさぼさで、いかにもいそうな記者を演じている。悪くない。
ベン・アフレックは、実際の歳はどうだか知らないけど、僕の感覚だと、ラッセル・クロウと大学時代のルームメイトっていうのは、違和感ありますね。
ベン・アフレックのほうが下って感じするんだけどな。

ずーっと、結構面白いのに。
頑固で強引でマイペースなベテラン記者と、新人女性記者の2人が、巨悪を追い詰めるって感じで、ワクワクと。

ずーっと面白かったのになぁ。

なんで最後、あんな展開にしちゃうかなぁ。
なんだよ、あのくだらないどんでん返しは。
いらないよ。あんなの、いらない。

あのどんでん返しを入れたほうが映画として面白くなると思ったのだろうか?
無いほうが100倍いいよなぁ。

もったいなーい。

モッタイナーイ。

モターイナーイデース。

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そんな彼なら捨てちゃえば

ジェニファー・アニストン、ドリュー・バリモア、ジェニファー・コネリー、スカーレット・ヨハンソン。
すごいよね。このうちのどの一人でも、主役が張れる女優なんだから。
そして、ベン・アフレック。

これだけ揃えておいて、一番フィーチャーされているのは、ジジ役のジニファー・グッドウィンっていう女優さんかもしれない。

ま、ドリュー・バリモアは役者としてっていうよりも、プロデューサーとしてこの映画に関わっている感じ。
だから、まぁ、ちょい役ぐらいの感じで出てくるだけだ。

うーん、要するに、女子どうしの、意味の無いなぐさめあいっていうか、そういうのは、実は全然男の本音と合ってないですよ、っていう、まあそれだけの話なんだけど。

高校時代に、夏休み明けに、どう考えても「大失敗」っていう感じのパーマをかけてきた女子がいたんだけど、女子どもは「すごくかわいいよ~♪」なんてほめまくりなんだけど、男子の気持ちは「きのう火事?」って感じだったわけですよ。

そういうくだらないなぐさめあいは止めたらいいんじゃない?ってその時から思ったけども。
パーマみたいなものなら、なぐさめも良いことかもしれないけどさ、男女関係についてのそれって、本人にとってむしろ不幸な結果を招くことになりかねないわけだからなぁ。

ま、とにかく、これだけのビッグネームが勢揃いですからね、なんかそれだけで見ていて楽しいわけですよ。

映画のテーマとして、男の行動を勝手に良い方に解釈したらダメですよ、っていうことをずーっと言っておいて、その割には映画の結末はちゃんと女子の甘~い夢をかなえる形でしめくくって、なかなかいい気分で見終わることができる形になっていて、「結局それかよ!」と突っ込みたくなりつつも、まぁ、いいんじゃないですかねぇ。

一番冒頭の、幼少期に「男の子がいじわるするのは好きだから」って刷り込まれているのが原因だ、っていう話は笑いました。なるほどね。

ジェニファー・アニストン、ドリュー・バリモア、ジェニファー・コネリー、スカーレット・ヨハンソン、この4人のことをちゃんと知っている人ならば、単に「豪華な映画だぜ」って思えるので、内容はともかく楽しめると思いますよ。
得した気分っていうか。


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湖のほとりで

イタリアの映画。

ミステリー? サスペンス?
そもそも、あまり好きじゃない分野なので、ミステリーとサスペンスのちがいがわからん。
とにかくそもそも嫌いなのだ。

で、この映画も。なーんか面白くなかった。

結局犯人は一人なので、それ以外の人達は、映画の作り手が"いかにもあやしい感じに"わざと観客に見せることになる。それがこういう映画の常套手段。
被害者(?)の父親も、マリオも、足の悪いマリオの父親も、ホッケーチームのコーチも、わざわざあやしい感じに観客に見せてるだけじゃねーか。

犯人がわかったときの、その、映画の作り手に対して感じる「あざとい」印象が嫌なのだ。
なんでもないタダの人を全員あやしい感じに見せて、いったい誰が犯人だろう?って観客に思わせて、最後に「この人でしたー!」と発表する。
じゃ、犯人以外の人達のあのいやーなあやしい感じは一体なんだったんだよ、って気になるのだ。

で、こういう映画で唯一面白かったって思えるのは、明かされる真相がすごく深い内容だったって時だけだと思うんだよなぁ。
この映画は、真相がたいしたことなかった。だからダメ。

抵抗した形跡が無い、とか、そういう条件にそもそも当てはまってるのかなぁ、あの真相で?

ま、とにかく、ダメでした。僕にとっては。

おしまい。

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それぞれの空に

ティム・ロビンス、レイチェル・マクアダムス、マイケル・ペーニャ。

ロード・ムービー。
こんなロード・ムービーは初めてだ。
面白い。
この3人、とても良い。
3人ともいいなぁ。

イラクから戻ってきた陸軍兵士3人(男2人と女1人)と、現代アメリカ社会とのリアルな交わり。
3人の中にしだいに友情が芽生えていくさまが良い。
自然だし、それに、やっぱり彼らの感じる違和感はきっと、同じ経験を同じ場所でしてきた者にしかわからない。
怒りや憤りがこみ上げてくるけど、それを共感してくれるのは一緒に行動している残りの2人しかいない。
決して国全体が賛成しているわけじゃない戦争に従事している兵士が祖国が受ける仕打ちってやっぱりつらいよなぁ。
そのつらさがちゃんとわかるのはやっぱりこの仲間だけ。

最後がいい。
観客はこの3人のそれぞれの事情を2時間近く見てきたわけだけど、この3人だけじゃない、あの飛行機に乗り込んでいくずらっと並んだ兵士たち全員がそれぞれにそれぞれの事情を抱えて、いつ死ぬかわからないイラクという戦場に向かうのだ。

兵士一人ひとりに個別の事情があるってこと。

といっても、とてもユーモアあふれる楽しい映画で。

うん、面白かった。


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