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udon-cha

ぽーるとダシヨの往復書簡

Shallow Trick

2012-03-22 23:12:00 | ノンジャンル
ぽーるへ

はっぴーてぃる
一年以上かけて作ってくれてたんだね。
アクションもイメージするととても魅力的だし
屋久杉でできてるというのもなんだかウレシ。
僕があれこれ言うのは気が引けたけど
あれこれ聞かせてもらえてよかった。
ますます大切にします。ありがとう
嫁はこないだ棚から落としてたけど(笑)

そしたら俺も自分に対して記録を残す意味でも
作ったルアーのこと書かせてもらいます。

語ると長くなるけどカンベしてよ~

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~



長さは100mm
重さはほぼ3/4oz
素材は吉野産の檜

削りはじめるとき最初の気持ちは
"ハトリーズのウィゾの大きいやつを作りたい"
自分では使ったことないけど
あの「ギュイーン」という動きが頭に焼き付いてた。
けど何も見ずに削ってたし
形のイメージも固まってたわけでないから
ナイフで角材を削りながらちょっとずつ姿を変える木片が
なんとかそれらしい形にならないかと調整しながらやったら
こんなのが出来あがりました。

途中から目指すアクションも変わって。
ヘッドで水を掴むように、アゴのカーブは急なラインに。
掴んだ水が抜けやすいようにお尻は細く。
「グッときて、スコッとすべる」みたいな。
意味不明か?

削り終えて、やすりがけして
8mmのスチールウエイトをそれらしいところに埋めて
バルサで蓋をして
フロントとリアにカップリグ用の穴をあけて
(木工用ドリルを雑巾で掴んで手で回す)
ここで仮組みしてアクションチェック、というところだけど
今回は完成するまで動かさなかった。
動かして気に入らなかったら色を塗る気もなくなるから・・・
とにかく、まず完成させること、が最優先。
大学の時に作りかけのルアーばかり溜めてたことの反省
何事もようやりきらん自分を反省して。



お腹はカップリグ。
Lリグが好きだけど、ネジの形とかメッキの質感とか
気に入るものはなかなかない。
2ピースリグは嫌いではないけど
フックの自由度が高くて、ローリングマークがつく。
ローリングマークは好きだけど
自分のルアーは塗装強度と防水性に不安があるからバツ。
というわけでカップリグ

しかし試しにリグを組んでみると
ヒートンの輪っかが大きくてカップに埋まらない・・・
これは、細軸のヒートンを加工して
輪っかをティアドロップ状に変形することで解決。



塗装はカシューの筆塗り。
白を何回か塗ってからの着色。
この色は市販の「小豆色」そのままだけど
名前よりも赤に近い感じ。
仕上げはコンパウンドで研磨。
ぴかぴかになった表面が見えてきたときの嬉しさといったらもう・・・

エアブラシを使わない
このアナログな塗装法のおかげで
設備ゼロのうちでもハンドメイドルアーが作れた。
強度は ? だけど
販売するわけでないから自己責任、自己満足。

さて、困ったのが目玉。
数年前から何となく想い描いていた表情は
「小さめの三層アイを前寄りに、怪しく」
でも市販の三層アイは気に入るものがない。
だから最初はタックオンアイにしようと思ってたけど
これもしっくりこない。
そこで・・・
"白目に黒目を描いた二層の目玉に、
カシューのクリアを塗り重ねたらいつか三層アイになるんじゃ?"
思いついた時はハッピー♪
手間がかかることも含めて愛おしいオリジナルアイ。

しかしカシューの塗膜はそんな厚みがあるはずもなく
いつまでたってもクリアの層はできない。

方向転換して、ご覧の目玉になりました。



マチ針にカシューの「透」「白(少し黄色を混ぜて)」「青」
を塗り重ねた三層アイ
白と青は爪楊枝を使って書いてます。
楊枝使いは羽鳥さんの主張に反するけれど
思いは込めてるからお許し下さい。

目玉周りがガビガビなのは、塗装後にアイホールを空けて
塗装や木が部分的に欠けたりしたせい。
ずっと自分に焦るなと言い聞かせて作ってきたけど
最後は衝動を抑えきれず
綺麗に修復するよりも、ルアーの完成を急ぎました。

深夜にリグ組を終えたときの喜びは忘れられない。


ご指摘のラインアイの位置だけど
やっぱりふつうはもっと下にあるもの?
でもデザイン的にはぜったいトップに持ってきたいのよね・・・
(試しに下向きにしてスイムテストしたら
ずっと良く泳ぐようになりました。変えないけど)

さてさて肝心のアクションは。
まだお風呂でしか試してないから何とも言えない
「グッときて、スコッ」でないことは確か(でないんか~い)

今年の初釣りは4/1に決定。
また使ってみての報告させてください。

英語のApril Foolは「4月1日にだまされた人」のこと
仏語ではPoisson d'avril(プワソン・ダヴリル、四月の魚)
って言うんだって。
そんな日に、自分で作った疑似餌でバス釣りをする
なんだか面白いと思わない?
こちらはだます気まんまんでプラグまでこしらえてるのに
頭のてっぺんからつま先まで
すでにすっかりだまされちゃってるような感覚があるのは
気のせいか?
むかし猿さんという釣り人がいて
自分のハンドメイドプラグを
"Shallow Trick"(浅はかなくわだて)
と呼んでいたことを思い出しました。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

「思い入れの強いフィールドの話」
答えないままですまんけど
ひとつどうしても聞いてみたいことが。唐突ですが

ときどき釣りをしない人から
「食べもしない魚を釣って何がおもしろいの?」
と聞かれることない?
俺はちょくちょくあるけど、いつもうまく言えない。
分かる人が分かればいい、というのも一つのスタンスだけど
ここはひとつ
ちょっとでも納得してもらえるような応えをしてみたい。

ぽーるならなんて応える?

ダシヨ









どういたしまして。

2012-03-14 23:09:00 | ノンジャンル

2012.3.7 16:59 近所の野池


ダシヨへ


まだまだ寒いね。
水が冷たいよ。
でも。
浅場にギルっぽい小魚が居たりして、
少しずつ春を感じてる今日この頃。
今月中には初バス報告できそうな気がする。

さて…。



そのルアー なにっ!?
カッコええじゃん。

ガチっとしたデザインに
艶っぽいフォルム。
見慣れたカタチに納まらない様に、
ラインアイの位置やグラスアイで個性を味付けてる感じ?
グラスアイを自作してる様子も窺えるし。
う~ん。
正面から見てみたい。とても動かしたい。

難しいところを攻めるね。
ぜひ解説とか込めてる想いを聞かせてちょうだい。



我がのも簡単に説明を。
感じたまま受けとめてもらうのが一番やけど、
自分に対して記録を残す意味でも書かさせて。

ルアーをつくるきっかけは、もちろんダシヨの結婚。
自分の好きなモノってことで“ハイテール”を大きくしようと。
(そん時なんだかめちゃはまってたけど、小さいのが物足りなくて)
ネーミングは『Happy tale:幸せな物語?』2010/8/6 に思いついてる。

家の近くにホームセンター的材木屋があって、
端材を漁ってたら屋久島の杉が木目きれいだったので。
削って水浮かべたら、浮力少ないし、重心ずれてた。
あれっ?
あっけなく放棄。となったけど、
少しして方向転換。

ちゃんと立てるのを作りたかったけど、
フック位置やサイズを変えたりしてたら、
たまに立てるバランスになったので、まぁええか。とね。

基本は寝てて、首ふり時にテールでスプラッシュ。
たまに立って、ゆらゆらふわり。と余韻で食わせるみたいな。

とてもブラックバスの懐に甘えてる。そんなルアーです。

そこから完成までが長くて(一年以上)、
ベランダに干しっぱなしで時々思い出したように
カシューをペタペタ。

ラスト1ヶ月で、どうにかカタチになったかな?
ブランドネームも箱もフックカバーも2週間くらいで閃いた。
どれもこれもパクリやけど、祝いたい気持ちはマジメです。

モノづくりの楽しさと苦労を感じられて、
ルアービルダーの凄さが1mmくらいは理解できたかなと。
なので、きっかけをくれてありがとう。


さてさて。

「色んな釣り場が好きやと思うけど、その中でも
特に思い入れが強いフィールドはどんなところ?」

たぶん。この時考えていたのは、
旧吉野川って釣り場があって、
その中でも上流のあのワンドの奥。
季節・天気・水色や水位、前日までの状況も含めて。
「こんな時のこんな所」って超具体的なイメージがあれば、
聞かせて欲しかったんかな。

もしくは、好きなフィールド。
例えば旧吉野川について自由に語って欲しかったんかな。

自分で自分がよく分からないけど、
シーズンオフを前に想像を描きたてる文を期待しての無茶ぶりだと思う。。。



ぽーる

ありがとう

2012-03-01 20:38:00 | ノンジャンル
ポールへ

・ よいお年を
・ あけましておめでとう
・ 寒い日が続くねぇ
・ 梅花香るころ、春が近づいて来ました

光陰矢の如し。
季節が過ぎるのは本当に早い(ものぐさなだけ)
たいへんご無沙汰しておりました。

そんななか、
先日は節目となる式に来てくれてありがとう。

じつは式をあげる前は「早く終わらんかなぁ」なんて思ってたけど
(お越し頂いていながら申し訳ない)
みんなからお祝いの言葉をかけてもらって
本当に嬉しくて、心からありがたかった。

そしてとても心温まるプレゼントをありがとう。


Poul Star "はっぴーてぃる"  75mm / 1oz class
color RHG(cashew togidashi finish)
with  handmade hook cover and box (!)


これで釣ったらたまらないけど、
ロストを考えると色んな意味で恐ろしくて、さすがに投げられない。
幸せな思い出のシンボルとして大事に家に飾っておきます。
ありがとう。
ありがとう。



さて、季節柄もあって
さすがに釣りには行けてないけれど
去年の暮れころから僕もルアー作りにはまってる。
角材から削って、ウエイト入れて、カシューで色塗って・・・
もう2ヵ月以上経つけど、ひとつも出来あがらず。
だからポールがすごく手間をかけてお祝いを作ってくれたのも
想像できます。

こちらは早く完成させたい気持ちを何とか抑えつつ
それなりに納得できるものを目指して作ってます。
でも、少しづつモノを作り上げる作業ってとても楽しい♪
仕事から帰ってきて
ルアーを作るちょっとの時間がいいリフレッシュになってる。
今までなんども挫折してきたルアー作りだけど
さて今回は完成させられるだろか?
また報告します。

ところで、だいぶ前の質問・・・
「色んな釣り場が好きやと思うけど、その中でも
特に思い入れが強いフィールドはどんなところ?」

ん~・・・・・・難しい!
もうちょっと話す方向をくれたら、答えられるかも。
個別に挙げれば"旧吉野川"
種類としたら"川"
になるけど、「どんなところ?」と聞かれると、悩む。
(ちなみに"旧吉野川"での釣りはお世話になりっぱなしで
最高に楽しいのだけど
一方で自分のホームグラウンドが欲しいというのも
ここ数年の課題だったりする。)
まだこの質問がポールのなかで生きていたら
ちょっとヒントを下さい。

暖かくなってきて
水辺の雰囲気が魅力的に見えてきた今日この頃。
はやくバスが見たい、な