先日、NHKのBSプレミアムの「アナザーストーリーズ」で、初代タイガーマスクが特集されました。
とてもよくまとまっている良い番組だったのですが、終盤でサプライズが!
タイガーの最大のライバルだった、ダイナマイト・キッドのインタビュー映像が流されたのです。
ファンにショックを与えないようにとの配慮だったのでしょうか?
実際に映像が出てくる前に、キッドが数年前ひどい脳卒中になり、その麻痺が今でも残っていて、介護施設で暮らしていることがナレーションで紹介されました。
すっかりやせ細り、まだ57歳なのですが、老人のようなたたずまいです…
タイガー(佐山聡)からのビデオメッセージを見せられると、涙ぐんでいました。
タイガーマスクが新日本プロレスに登場したのは1981年(昭和56年)。
それまでに見たことがない、四次元殺法と表現された空中殺法は爆発的な人気を呼び、そこからプロレスブームが始まったのでした。
当時私はプロレスファン歴6年目に入ったところだったのですが、実はそれまで好きだった空中殺法には何だか軽さを感じ始め、地味でも関節技などの基本技に興味を持ち始めていた時期。
だからタイガーマスクに対しては、周囲の人気をよそに「ふん!あんなもんお子様ランチじゃねぇかよ!」と冷めた目で見ており、むしろライバルたちに心惹かれていました。
そんな私が特に好きだったのが、最高のライバルのダイナマイト・キッドだったのです。
スピード、テクニック、パワーいずれも申し分なし。
攻撃は真正面から思いっきり、相手の技もすかすことなく思いっきり受ける!
そして何より、他のどのレスラーよりも凄まじい殺気を放っていたのが魅力でした。
実況の古舘伊知郎アナウンサーは、“全身これ鋭利な刃物”と形容していましたが、それが全く誇張に聞こえない素晴らしいレスラーだったのです。
キッドは元々は小柄で細身だったのですが、ハードなトレーニング、そしてアナボリックステロイド(男性ホルモン剤)の大量摂取で、来日するたびにでかくなっていきました。
競走馬用のステロイドに手を出したこともあったそうです。
そうやって無理やり大きくした身体で、やがてヘビー級として試合するようになったのですが、ファイトスタイルを変えることはなく、ヘビー級相手にもこれまでどおりの真っ向勝負。
しかし無理を続けた結果、徐々にキッドの身体は蝕まれていき…
プロレスラーとしては早すぎる32歳で引退。
その後現役復帰したときは、別人のような姿になっていました。
当然大きな活躍をすることもないまま、リングからフェイドアウト。
それからほどなくして、脚が動かなくなり、車椅子の生活になったことが伝えられてきました。
2001年に日本でも発売された自伝では、筋肉増強のためステロイド、慢性的な痛みから逃れるため薬物やアルコールに溺れていった様子が、生々しく綴られています。
そんなキッドの近況が、10数年ぶりに伝えられたのが3年前、2013年のこと。
2月に母国イギリスで公開イベントに姿を現した際、日本の雑誌「Gスピリッツ」のインタビューに応じてくれたのです。
表情はやや虚ろで、インタビューの受け答えの内容からも、「脳に障害が出てきているのでは?」と感じさせられましたが、身体に関しては不自由な脚以外はしゃんとしているように見えました。
脳卒中になったのは、この年の11月だったようで、その後、昨年の10月にも再発しているようです…
こんなにボロボロになるまで、体を張って凄い試合をしてくれたことに感謝すると同時に、結局そんな凄い試合を求めた自分たちファンの要求が、キッドをこんな身体にしてしまったのではないか?という責任も感じ、何とも言えない気分になってしまいました。
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