typeKIDS Report

活字書体を使う人のための勉強会

卒業制作「くきのめ」がすごい!

2016年03月28日 | typeKIDS_Tidbit
2016年3月のtypeKIDSは、メンバーでもある吉田千恵さんの卒業制作、本文用日本語書体「くきのめ」を見ようと、恵比寿ガーデンプレイスで開催されている「多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業制作展2016 声」の会場でということになりました。



吉田さんの卒業制作は、漢字、和字、記号、あわせて3185字を制作しています。まず学生が本格的な本文用書体に挑戦し、卒業制作でこれだけの字数をデザインしたことに驚かされます。その全貌は、「字典」という名の総数見本帳でうかがい知ることができます。



本文用書体なので、「組見本」が大切です。3185字を制作されているので、いろいろ組んでみることができます。各サイズ別(縦組・横組)に、それぞれ異なる文章(山村暮鳥の詩集など)で小冊子が作成されていました(本文の写真を撮るのをわすれてしまいました!)。



卒業制作展では「作品には手を触れないでください」としているものが多いのですが、むしろ手にとって読んでほしいとのこと。まさに、typeKIDSのメンバーによる「読書会」のようになったのでした。




※『もじ部 書体デザイナーに聞く デザインの背景・フォント選びと使い方のコツ』(雪朱里+グラフィック社編集部、グラフィック社、2015年12月7日)より



吉田千恵さんは「もじ部15 typeKIDS編」で副部長として参加していました。