最近聞いたCDではピカイチ、それも群を抜いて。
このところプログレ系の新譜もいろいろ聞いて、みんなそれぞれ
良かったけれど、このCDを聞いてしまうとやや形式や技法などに
追われすぎていて未来を模索しすぎている、と感じてしまった。
特にこれ、音は良いが展開がしょぼい。
因みにドラムは同じ人。
このアルバムの曲は漠然としているんだよね。
展開も多彩、テーマ部の抑揚や息遣いがスピーカーから飛び出し
てくる感じ。
基本Jazzですから自由に展開してゆくんだけど、それにしてもベースや
ドラムがここまで同化するかって感じ。
ベースは途中でいなくなる・・・、と言うか完全にピアノと同化して
判別できなくなる。ピアノのタッチや音階に完璧にダイナミクスを
コントロールしていてリズムの先端もぴたりと刺さっている。
8曲目のドラムは音階を付けたくなるほどフレーズがカラフルだ。
サイモン・フィリップスって滅茶苦茶ウマイと思っていたら大間違いだ。
そんなレベルではなかった。
音楽を知り尽くし・曲を完璧に把握し縦横無尽にアプローチする。
完全にピアノと対等に主張している。
この人はドラマーじゃなければ多分指揮者になっていたかも知れない。
世の中にはこんな人たちがいるんだな。