虫の歌

少し屁の臭い
あなたの尻に
寄せたかかと
固いうんこを
運び出すあたしは
ふんころがし

aiko的寝癖

少し背の高い カブトムシ

ゆめ308 『泳いでいるふり』

私は泳いでいるふりをしている。
泳げないことを報告されてしまっては大変だから。
けれど、これは溺れているようなものなので、私はやがて死んでしまうだろう。
それでも悪い報告をされないように私はとにかく泳いでいるふりを続けている。

ゆめ307 『成り替わり』

私は私に命を狙われている。
私の周りには姿形は違うけれど幾人かの私がいて、私を殺して成り替わろうとしている。
そうすれば姿形が違おうと、みんなにとってはその私が本当の私になる。
今の私のことなど忘れてしまう。
だから私は偽物の私を燃やしてしまわなければならない。

ゆめ306 『インスタントカメラ』

現像された写真を受け取った。
部屋のゴミ箱に捨ててあった見覚えのないインスタントカメラを写真屋に持っていったのである。
写真には猿のような生き物の死骸が様々な角度から写されており、死骸の腐っていく様が一週間ほどのスパンで続いていた。
私は嗅いだことのないはずの屍臭を思い出す。