ゆめ461 『観覧車』 2014年05月10日 20時39分51秒 | だれかのゆめのにっき 観覧車には私と黒い布の塊が乗っていた。 ゴンドラの連結部分がギシギシと軋む。 対面に座った布の塊が「楽しいですね」とボソボソ言った。 今日はやけに観覧車の回転が遅い。
ゆめ457 『尻尾を返して』 2014年05月10日 20時34分27秒 | だれかのゆめのにっき ありったけのお金を鞄に詰め込んで事務所へ向かう。 これで私の尻尾を返してくださいと言うが、 所長は小馬鹿にした顔で首を横に振った。 鞄の中に入っていたのは、紙幣大に几帳面に切り揃えられた、 たくさんの新聞紙の束だった。
ゆめ456 『言うことが聞けないの』 2013年11月26日 02時34分47秒 | だれかのゆめのにっき 「ほら、好き嫌いしないで。ちゃんと飲み込みなさい」 「……」 「なぁにその顔は? お母さんの言うことが聞けないの?」 「……」 「なんとか言いなさい!」 「……」 「ああもう! また変な虫連れてきたりして!」 「……」 「臭いわねぇ! あんた臭いのよ! お風呂に入りなさい! 床までドロドロじゃないの!」 「……」
ゆめ455 『蝋人形』 2013年11月26日 02時34分04秒 | だれかのゆめのにっき 川上から出来損ないの蝋人形が流れてくる。 それを作っているのは、戦争で片腕をなくしてしまった私の父だ。 私は自分の弟妹たちを積み上げて家を建てる。
ゆめ454 『呪い』 2013年11月26日 02時32分51秒 | だれかのゆめのにっき 「お前さあ、傷もないのに血が出るのはそれ、呪いだよ呪い」 「呪い?」 「そうだよ、何度も繰り返し同じ夢を見ることはない?」 「そういえば最近同じ夢ばかり見る。女が……」 「やっぱり。間違いない」 「でも誰がそんな怖いこと……呪いだなんて」 「気づいてないの?」 「えっ」 「お前だよ」
ゆめ453 『プッチン』 2013年11月22日 10時29分00秒 | だれかのゆめのにっき 「絶対開けちゃダメだよ」と言われていたおばあちゃんの箪笥を開けたら、そこにはプッチンプリンのプッチンの部分が引き出しいっぱいに入っていた。
ゆめ452 『ロシアンルーレット』 2013年11月22日 10時28分08秒 | だれかのゆめのにっき テーブルを囲んだ六人のうち、既に半分が頭から血を流して死んでいる。 「俺の番だ」と言って隣の黒人が引き金を引くと、銃声と共に脳がはじけた。 ロシアンルーレットは続く。 私は黒人の手から拳銃を外して、自分のこめかみにあてがった。 生き残りたくない。