子供の治療って難しい

ただでさえ怖い思いをしているのに、わざわざ「痛い」とか「苦しい」とか言ったらかわいそうだと言って「大丈夫だよ、すぐ終わるから」「痛くないよ」と言う人もいる。

でも、幼少の頃は虚弱で病院通いの多かった私は、経験上、そんなこと言われたって怖いのは少しも変わらないことを知っている。
嘘だとすぐわかることを平気で言う大人は信用できないから、余計に怖かった。


直接身体に触れる処置を安全に行うには何よりも信頼関係が大事で、繰り返し行われる処置についてはそれについての「理解と納得」が必要である。

だから私は嘘は言わない。
痛いものは痛い、辛いものは辛い。
そんなことあたりまえ。

でも、どのぐらいの時間我慢したらいいのかは伝えるようにしている。
子供でもちゃんと治療の手順を説明するし、今何をしているのかも伝える。
痛みの程度は人によって違うから、大げさに言っておく。
なぜって？
最初に怖い思いをしていたら、逆に治療中に”な～～～んだ、こんなもんか”って思えることが多いからだ。
この最初にたいしたことないじゃんって思えることは結構重要だ。
だってね、その後に繰り返される治療が怖くなくなるから。

「大したことないじゃん！」って言われたら、「すごいね～～！、さすが○○ちゃん、強いね～。がんばったね～」って誉めることにしている。
だって、本当に凄いことだから。
そして、そんな風に自信が持てると次は楽。

ま、人はそれぞれだからあまり怖がりな子には多くは語らないが、子供は大人と違って純粋だから余計なことを想像して恐怖を増強させたりはしない。
よほどのお馬鹿さんでなければ大丈夫（だいたい、馬鹿なのは親の方なのだが（爆））


大人？
大人の場合は、もっと難しい。
そう単純にはいかない。
最後まで騙して欲しい人もいるし、些細な嘘も嫌な人もいる。
嘘を言わなくても最後まで疑っている人もいるし、はなから信用する気がない人も・・・。
ついでに小さな恐怖をわざわざ増幅してパニックになったりもする。

でも、大人が相手でも私は仕事に関しては嘘は言わなことにしているのだ。
自分のやっていることに自信が持てなくなっちゃうから。
ま、嘘は言わなくても、本当のことも言わないんだけど・・・（爆）

だいたい、恐怖も不信感も自分で何とかすればいいんだよ。
大人なんだっから（爆）