消える言葉

ある人の文章が好きで、幸いその人はちょっとしたエッセイみたいなものをネットにも発表しているから、ときどき読みにいくんだけど、読むたびに「ああ、この人の文章はいいなあ、うまいなあ」と思う。うまいといっても修辞的に、とか技術的に、というのとはちょっと違うんだけど。

実は、最初にこの人のエッセイを読んだときには大して心にひびかなかった。なんだか当たり前のことを大事そうに言われているような気がして、「ふうん」という感じで読んでいたと思う。それがあるとき、自分がいつもなんとなくモヤモヤと感じていたことを、すごくわかりやすく書いていて、しかも結構本人にとっては格好の悪いようなことまでが正直に書かれていて、その文章にものすごく共感した。

それで気がついたんだけど、この人の文章はいつだって「当たり前」のことなんか書いていなくて、あまりに文章がわかりやすくて、共感しやすくて、まるで読んでいるうちに「自分でもそう思っていた」っていう風に思い込んでしまうくらい自然なので、読み終わったときには「そうだよね、僕もそう思っていたんだ」とか「そんなの当たり前だよね」って感じてしまうんだ。

相手の気持ちや思いが、いつのまにか自分のことであるように感じてしまうような、そういう文章ってすごいよね。文章そのものは自己主張しなくて、地面にしみ込む水みたいにすっと消えてしまう。でもしみこんだ部分はまるで最初から僕の一部だったみたいに吸収されていて、しらないうちに僕をちょっとずつ変化させてしまうんだ。

どんなに良い言葉でも、正しい意見でも、相手を無理やりねじふせるようなやり方じゃあ、その場では従えることができても、内面から相手を変えることは難しいと思う。一見水や空気みたいに、誰もその大切さに気づかないでいられるような存在が、結局一番人に影響を与えているのかもしれないなあ。もちろん強烈なカリスマ性があって、その人の文章が多くの人々をひっぱっていくようなタイプも、すごい才能だと思うけどね。

肩凝り

一応、就職活動らしきものもはじめているんだけど、今日はなんだかちょっと疲れたなあ。少し前に企業の合同イベントみたいなのがあって、そのときは「服装自由」ってなっていたから、素直に私服で・・・といっても自分なりに失礼のない程度の服装だったつもりだけど・・・行ってみたらほとんどの学生はきっちりスーツ着用だったので、自分の極楽トンボぶりを再認識してしまった。

今日の説明会は1社だけでちゃんと事前に申し込みをするやつだから、もちろんスーツでいったんだけど、なんとなく自分だけ浮いているような気がしないでもない。多分気のせい、ってことにしておこうと思うけど。

帰ってきたら妙に身体が固まっているような感じがして、やっぱり結構緊張していたみたいだ。説明会はとても熱心に対応してもらったし、行ってよかったけど、学業とこれを両方やっていくのはなかなか大変だよね。まあ同じ事をやっている学生は山ほどいるんだから泣き言もいえないけど。

・・・あと今日のイラストはぜんぜん本文と関係ないけど、さすがにスーツの学生なんかもう描きたくないから勘弁してね。というわけでアデュー。

そういえば

そうだ、年賀状のことをすっかり忘れていた。

僕は年賀状を書くのを結構楽しみにしているから、例年ならもうとっくに葉書を買って、今年はどんな図柄にしてみようかななんて考えているところなんだけど。去年なんかはやけに気合が入ってしまって、友達それぞれの似顔絵を描いて、しかもそれが全部あわせるとパズルみたいに一枚の絵になる、なんていう仕掛けまでやったのになあ。今年はとてもそんな余裕がないや。

あ、でも来年は戌年だからおはぎの写真を撮ってくればいいことに今気がついた。なんだか「わが子自慢」みたいでちょっと気恥ずかしいものがあるけどね。

師走の街

やあ、今夜も冷えるね。

今日はいろいろと用事があって、普段はあまり行かない都心の街まで出かけたんだけど、紙袋を抱えながら文字通りあちこち走り回ってしまった。まったく、師走とはよく言ったものだよね。

この季節はどこもかしこも綺麗にクリスマスの飾りつけがされていて、夕方になれば電飾が輝き始めるし、ショーウインドウも見ているだけでワクワクしてくるようなディスプレイで一杯だ。そんなわけで、予定していたわけじゃなかったんだけど、いくつかクリスマスのプレゼントも購入してしまった。

たいした値段じゃなくても、贈り物を買う時ってとても幸せな気持ちになる。誰かに何かを贈りたい、と思って、それができる状態にあるっていうことは、なんて贅沢なことだろうね。そう思ったら、なんだかちょっと切ないような気持ちになっちゃったよ。

交代

ボンソワール、ちょっと昨日の書き方が悪くて心配させちゃってごめんね。ここ数日なんだかバタバタして、寝不足だったりしたこともあって休んじゃったんだけど風邪をひいたりはしていないよ。

さて、金曜は路上観察部のミーティングと飲み会だった。実は今年から、幹部の交代を3月から12月に繰り上げようってことになって、その話が主だったんだけど。年々就職活動の時期がはやまっているから、という理由で皆で話し合って決めたんだけど、学生生活が短くなっちゃうようで、ちょっとばかりさびしい気もする。

幹部は今の2年生に移行するわけだけど、誰が何をするかは本人たちに決めてもらうことになるから、冬休み明けに発表してもらうまでは僕らが最後のつとめをすることになる。まあ、うちの部の活動なんて大したことじゃないけど、いざ終わりとなるといろいろと思うこともあるね。

そんなわけで、その話だけで解散という気分ではなかったので、結局そのまま皆で飲み会ということになったわけ。いつもより少し飲みすぎちゃったかもしれないけど、こういう時はしょうがないよね。

今日は

ごめん、今日はちょっとダウン。おやすみします・・・。
コメントのお返事も週末にまとめますね。

無性に

この時間だとボンソワールでいいのかどうか迷うけど、昨日の徹夜がたたって帰宅後はすぐに寝ちゃって、起きたら今だったのでしょうがないね。

さて昨日は朝方まで起きていたら阪田君からメールをもらった。それを読んでいたら無性に話しがしたくなってしまって、授業が終わってから理学部の棟まで彼を探しに行ったんだ。同じ大学でも、学科が違えば結構会わない日も多いからね。

いつもの溜まり場にいる阪田君を首尾よく見つけたら、今度は無性にラーメンが食べたくなった。寒かったせいもあるし、久しぶりにあの店にいってみたいな、と思ったせいもある。

僕と阪田君が行くラーメン屋さんは、偶然みつけた店だけど、本当になんの変哲もない店だ。ただし、もし今が昭和の時代だったら、だけど。お店の中はなんだか一昔前のテレビドラマのセットみたいに、赤いビニール張りの椅子とか、安っぽい模様のついた金属の脚のテーブルとか、達磨とか、旧型テレビとか、が当たり前のように置いてある。これが都心のほうにあれば、「レトロさがお洒落だよね」ってことになるんだろうけど、僕らの学校の近くでは単に古い店だ。

出てくるラーメンも醤油味のスープに、ナルトと海苔とシナチクと葱、薄いチャーシューが一切れ、こだわりというよりは単にそういうものだから、という感じで乗っている、ごくごく普通のラーメンだ。

だけどどういうわけかこの店は僕らのツボにはまってしまって、ときどき食べに来たりする。特別おいしいとか珍しいって味でもないかもしれないけど、今日みたいに寒い日は、温かいのを待たずに食べられる、っていうだけでもごちそうだよね。

それで僕と阪田君は、ろくに会話らしい会話もせずにカウンターで醤油ラーメンを食べたんだけど、なんだかもうそれだけで、ほかの事はどうでもよくなっちゃったよ。

ファッションバトン

以前企画に参加させてもらったカマイタチさんのところで、ファッションバトンの指名を受けていたよ。まさか自分の名前が出てくるとは思わなかったのでびっくりしてコーヒーを飲みこんじゃった。あ、飲み込むのは別にいいのか。

僕が答えていいものかどうか甚だ疑問ではあるけれど、折角なのでやってみるね。


　　　■最近のお気に入りコーディネートをどうぞ。

　　　 ハイネックのカットソー、コーデュロイのジャケット、パンツと革靴。
　　　これでも足りないときはコートとマフラー。この季節は防寒重視で。

　　　■好きなブランドを３つ厳選して下さい。

　　　　特にないです。

　　　■よく読むファッション雑誌は何ですか?

　　　　特にないです。

　　　■買い物は、どこの町に行く事が多いですか?

　　　　吉祥寺とか新宿あたり。あと地元の古着屋とか。

　　　■買い物は一人で行く派?それとも友達と行く派?

　　　　うーん、割と一人で行くかなあ。
　　　　友達の買い物についていって、自分も買っちゃうときもあるけど。

　　　■今まで買った中で、一番高価なお洋服(または小物)は?

　　　　やっぱりコートかな？かなり着倒しています。

　　　■最近買ったお気に入りアイテムを紹介してください。

　　　　これは内緒。

　　　■好きな色の組み合わせは?

　　　　白、ベージュ、茶、黒、緑、青ぐらいしか持ち服のバリエーションが
　　　　ないような気が・・・。

　　　■おしゃれに目覚めたのは、何歳のとき?

　　　　僕が思うおしゃれでいいんですか？
　　　　だったら5歳くらい。

　　　■振り返りたくない過去の自分の服装を告白してください。

　　　　振り返りたくないものはそっとしておいてやってください。

　　　■好きな異性のファッションは?

　　　　これは難しいなあ。
　　　　割と普遍的な服っていうか、長すぎたり短すぎたり
　　　　派手すぎたり地味すぎたりしない服。ようは10年たって写真をみても
　　　　そんなにははずかしくない服。
　　　　（といった時点でファッション=流行に反しているような気もするね。）
　　　　でも、何よりやっぱり本人に似合っているっていうのが大事だよね。
　　　　その人らしいのが一番かも。　　
　　　　　　　
　　　■お疲れ様でした。おしゃれさんにこのバトンを回して下さい。
　 もしやってみたい方がいらしたら、ぜひお申し出下さい。
　　　　　（てそれじゃバトンの意味がないのか・・・）

　　　　　ほびいさんがバトンを受け取ってくれました。楽しみです。

苦手

今日は授業が終わってから、卒論の事で相談しようと思って某教授のところに行ってきた。ゼミでお世話になっているから、担当になってもらえることはほぼ間違いないと思うけど、正式には頼んでいなかったし、なんだかんだで人気のある人だからね。

行ってみると、ちょうど別の学生と話をしているところだったので、扉の外で順番待ちをしていたら、そこへ伊集院君がやってきた。通り過ぎるかと思ったら僕のところにとまるので、何か用？と尋ねたら、僕と同じく教授に卒論の話をしに来たという理由だったので軽いショックを受けた。

いや、別に彼とは同じ学科だし驚くにはあたらない。でも伊集院君は3年になってから転科してきたんだし、いやもちろん、だからダメっていう理由なんかないけど・・・。

一瞬の間に僕は悶々としてしまって、思わず「先生人気があるからね・・・僕もまだ正式にＯＫもらっていないし」と牽制めいた言葉を呟いてしまった。すると彼はひるんだ様子もなく、「でも僕のテーマじゃ先生にしか頼めないもの」と言う。

はああ、やっぱり僕は彼が苦手なんだ。なんでこういつでも自信満々ていうか、世の中が自分の思い通りにいって当たり前みたいな態度でいられるんだろう。というよりも、そういう彼を目の前にすると、自分の小さなこだわりなんかを思いっきり否定されちゃうみたいで、またそういうことを流せない自分に気がついちゃうから苦手なんだ。薄々は気づいていたけど、はっきりと自覚しちゃった。ちょっとばかり自己嫌悪。

そうこうしているうちに前の人の話が終わったので、部屋に入ろうとする僕に、伊集院君は「担当になってもらえるといいね」と呟いた。

ああもう、本当に、彼とはどうつきあっていっていいのかわからないや。

ありがとう

絵チャットに来てくださった皆、本当にありがとうございました。
予想以上に大勢の方に来ていただいたので、ちゃんとお相手できず失礼してしまった方もいらして申し訳なく思っています。できたらこれに懲りずにまた来てくださいね。

昨日一昨日のコメントにまだお返事できていないんですが、後ほどちゃんと書きますのでちょっと待っててください。

では、おやすみなさい・・・。