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金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

繕いがまたたくさん その1

2016-12-12 09:31:17 | 陶器の繕い例
丹波立杭焼の最古の登り窯の作品の窯出しが日曜日にあった関係で、またたくさんの繕いです。

2点持ち帰ったうちの1点は展示用作品に選ばれましたが、底に亀裂が入っていました。
乾燥段階から亀裂が入っていたと関係者にお聞きしましたが、その後の亀裂はそんなに拡大しなかったのが幸いです。

これがその作品です。


底はこんな状態でした。



大急ぎで修復です。
先ずはアラルダイトをトーチで温めたトラブル部分に注入です。
このあと、アラルダイトと地の粉を混ぜたものを埋めていきます。


こんな風に充填完了です。
乾燥後、水漏れの有無の確認をしました。
すると底は修復できたのですが、底近くのサイドにまだひび割れが2か所あって水漏れです。
それをまたアラルダイトで充填です。


赤呂色漆で修復部分を色合わせして、完了です。

写真を撮りなおして。
明日、丹波立杭焼のボランティア団体である陶芸文化プロデューサーの今回の登り窯の取り組みの反省会が明日予定されていますので、この作品を展示作品の保管場所に持ち込めます。なんとか間に合いました。



大変な繕い・土鍋の蓋

2016-12-12 08:51:19 | 陶器の繕い例
記事がしばらくアップできていませんでした。
まとめて。

2か月以上前ですが、妻の知人から土鍋の蓋の繕いを依頼されました。
写真のように大破していますが、愛着のあるもので何とかしてほしいとのことでした。


私は繕いを楽しんでやっていますので、何でも経験だと引き受けました。

接着剤を使っていたので、先ずはそれを取り除くために煮沸処理です。


一度に接着は無理ですので、2回に分けて。


これが2度目です。


破片の接着を終えた後は、2か所ある欠損部分の復元です。
これはなかなか厄介でした。
何回もアラルダイトと砥の粉を混ぜたものを継ぎ足して。
固まって、また継ぎ足してです。
湿布薬のプラスチック板が、くっつかないのでとても有効です。


たくさん盛り上げができた後、グラインダーやミニルーターを使っての整形です。
こんな風に欠損部分が復元できました。
すごい経験です。
普通は呼び継ぎという手法を使うのですが、土鍋の蓋の部品なんてありませんので。


そして、もう一度最後の形の修正を加えて。


成形終了です。


このあと、漆で色合わせですが、土鍋ですので、「新うるし」ではなく、本漆がいいですね。
黒っぽい部分は「赤ロイロ漆」で。


白っぽい部分は「白漆」で。


そして、漆を乾燥させて。
「赤ロイロ漆」はかなり黒くなりますね。
この艶を出さない手法もありますが、土鍋蓋ですのでそこまで丁寧な仕上げは不要でしょうね。


そして、「白漆」は茶色っぽくなって。
使っているうちになじんでくるでしょうね。
1か月以上かけて、のんびりと試みた繕いです。
また、一ついい体験ができましたね。
妻は、「すごい、すごい!」と大喜び。
知人に早速渡すそうです。
費用は手間だけですので、とても安くして。