Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

不毛なる情報

2014-09-03 23:13:43 | つぶやき

 先日のことである。毎朝確認するわけではないが、電車が遅れているかどうかをインターネットで確認した。するとJR東海のホームページ上に在来線について電車が遅れているという情報が掲載されていた。「飯田線」のことである。とはいっても飯田線の遅れの情報の多くは、豊橋を中心とした県外のもの。ところがこの日は次のような情報が掲載されていた。「06時00分現在 車両に不具合が発生したため、上り線の一部の列車に運休や遅れが発生しています。【運休列車】上り普通列車天竜峡行き(伊那松島駅 5時58分発、天竜峡駅 8時52分着)」というもの。まさに通勤に利用している電車である。ところがこうした電車の遅れは、登録してあってインターネット上のメールと、携帯のメールで受け取れるようにしている。いつもはそのメールで遅れに気づくことが多い。ところがメールでの情報が入っていない。駅まで10分余かかることから、駅に行ってから電車が遅れているのに気がつく嫌だからこんな情報が流れれば電車通勤をあきらめることにしている。この日、ホームページ上での情報は確認したが、メール情報が入らなかったため、「怪しい」とは思ったが、ここで賭けをすることもないので安全を見込んで車で会社に向かうことにした。それでもこういう時の経験値を記憶しておきたいと、駅近くを回ってみた。ちょうどいつもなら電車のやってくる時間だったわけであるが、見事にはまってしまったわけである。ようはこの日に限ってはホームページなど確認しない方が正しかったというわけである。ほぼ時間通り電車が駅に入るところだった。ただしいつもの2両編成ではなく、3両編成。おそらくホームページ上で運休とされていた電車は事実運休したのだろうが、代わりに前後のどこかの車両を使って始発ではない駅から運行されていたに違いない。そういえば同じような経験を何年か前にしている。JR東海のホームページとはいえ、電車の運行に対する情報はタイムリーでないことは常なのだ。よく裏切られるのは、雨が降った際の運休情報。なかなか現実的な情報はホームページ上にも、メールでも確認できない。これほど情報網が整っているにもかかわらず、有効情報は手に届かないのである。

 同じような問題にこのごろよく耳にする災害情報がある。近ごろ報道番組でも取り組んでいたが、国土交通省にツイッターのつぶやきを利用できないかという動きがあるという。ようはつぶやきの中にあるキーワードで危険度を把握しようというのだ。東日本大震災の際にもつぶやきの方がリアルタイムの情報が流れていたという話があったが、こんな話を聞くと、やはり情報が少ないという現実が突きつけられていると感じる。加えて前段の電車情報のように、果たして本当に情報通りと信頼してよいものかどうかという疑問にぶつかる。人が勝手につぶやいているものから情報の精度を上げようなどという発想に深い怪しさを抱く。お役人も趣味で仕事をしていないか、と問いただしたくなる。この世の中にはたくさんの公務員がいるのに、なぜこうも情報不足なのか。情報を流す側、そしてたくさんそれをあやつれる側の不毛な理解度によるものなのか。


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