Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

5年ぶりの南信例会企画

2019-06-19 23:54:58 | 民俗学

 今週末に長野県民俗の会第125回例会が開かれる。事務局を担っていた4年間は、担当委員か南信例会も企画されていたので、例会を仕組むことは1度もなかった。今回は担当委員から、南信の人たちで企画して欲しいと依頼があって、久しぶりに例会を企画した。5年ぶりということになるだろうか。同じ地域で活動されている仲間と相談したところ、「西天(西天竜)を見たらどうか」と提案があった。わたしにとっては西天はよく知ったところだが、「民俗でどう扱います!?」ということになった。まさか西天の謂れだけでは民俗にはならない。そこに何を絡めれば「民俗」になるだろうということになったのだが、たまたま仲間は西天の受益者で、地元の水利組合の役員をした経験もある。そこで、「水利組合の1年」というような視点なら「民俗」に少しは関わるだろう、ということになった。

 ということで、水利組合のことは仲間に託し、わたしは「西天」のこれまでと、「西天」に限らず天竜川右岸地域の水利の様子を外観し、その上で少し民俗的視点を取り入れて話をしようということになった。それほど参加者はないだろうし、「民俗的」ではないから見学もざっと見てもらえば「良い」くらいに考えた。午前中は見学、午後は発表、といういつものスタイルだ。そこにもうひとつ、平成26年の第190回例会で「長野県の民俗地図を作る」を企画した。その際、参加者がわたしを含めて2人だけだったことから、「いつか、また企画しよう」という話だったのだが、その企画を5年ぶりに開くことに。このことは以前にも何度となく触れてきたことだが、わたしがMicrosoft Excel(マイクロソフト・エクセル)を利用して長野県民俗地図作成システムを作ったのはエクセル2003時代のこと。当時既に新しいバージョンがいくつも出回っていたのに、会社で使い慣れていた2003を利用して作った。ところが2007からは、2003と大きな変更があって、2003で作成したものが思い通りに動かない。以前「〝長野県民俗地図〟の悩み」で触れた通りだ。その後の2010も同様だったが、2013くらいからだろうか、とりあえず動かしてみると、2003と同じような図ができるようになった。そして2016ではほぼ意図通りの作図が可能になったが、それでも完璧ではない。いまは既に2019が発表されているが、2019上では動かしたことはない。そんなあやふやなものなのだが、みなに使ってもらいたいと思い、完璧ではないが再び例会の舞台に、となったわけだ。「それでもしょうがない」と思っていた。

 ところが先日、松山市の会員から民俗地図を作る内容の例会に参加したい、という話があった。「完璧ではないんです」と説明したが、それでも良いと言われ、遠路来られるという。内心「付録」と思っていた企画だけに戸惑ったが、断るわけにもいかずに持ち物についての質問に答えた。主題の方を疎かにするわけにもいかず、とりあえず平成26年の例会後に少し訂正したバージョンで例会は対応しようと考えた。もともと、2003で作ったものが後のバージョンでちゃんと動けば、もっと使いやすいようにマクロ化する予定だったが、ほかの人が使えないのなら、と当時のまま、少し改良しただけのもの。こんなものを人前に出すのは失礼なのだが、とりあえず使えるものは使ってもらおう、あるいはこんなものができるということを知ってもらおう、という意図なので「それでもいいか」くらいの思いだった。

 ということで、いろいろ課題を抱えた、それも「こんな程度なの」と言われても仕方ないような不安な思いも抱えた例会の準備を、今している。

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