BOOM BOOM BEATは、もともとASIA RECORDSというSAIFAMのユーロビート部門で、SUPER EUROBEAT(以降は全て、SEBと統一)以前に日本のユーロビート市場を(ほぼ)独占していた、THAT'S EUROBEAT(これはTHAT'Sで統一)というシリーズに楽曲を供給していました。THAT'Sシリーズは44くらいまでシリーズが続き、当時は世界で類を見ないコンピレーション・シリーズでしたが、SEBの隆盛と共にその人気を落としていきました。因みにTHAT'Sの版元であったアルファレコードは倒産してしまったので、今ではおそらく、CDを手に入れることは非常に困難……かと思いますが、時々Yahoo!のオークションや、中古CDショップなどで見る事も出来ます。
THAT'S消滅(大体95年くらい)と共にBOOM BOOM BEATは、SEBの姉妹シリーズであるEUROBEAT FLASH(EBF)に楽曲提供することになり、未だSAIFAMのユーロビートは健在である、という事を見せ付けてくれました。しかし、EBF終了以降、収録環境が悪くなったことによってか、また、SAIFAMがBBBの楽曲をビクターにも提供したこときっかけとなったのか、エイベックスとSAIFAMの関係は非常に悪くなり、両者の関係は決裂。以降、ビクターの「ユーロパニック!」(以降ユロパニ)をメインとした楽曲提供を続けるようになりました。
因みに現在では、ユロパニも終焉を迎え、日本のインディーズレコード会社、FARMのみに提供していると言う感じで、収録環境が少ないので、あまり、聴く機会は無いですね。
このレーベルもTIMEと同じく、母体となるレコード会社「SAIFAM」の大きさと歴史の長さがあります。他ジャンルの楽曲にも精力的――なんですが、何故か、非常にカヴァーやリメイクが多いのが特徴です。2000年にヒットした楽曲、RANBO / MISTER MAXのリメイク的に『CONGO』という楽曲を発表したり、また、GUNFIREやCHA CHA CHA CHA等のリメイク楽曲が、結構人気を博しています。
この傾向は他ジャンルの楽曲を出すレーベルでも変わらないようで(爆)、例えばボン・ジョヴィの楽曲をカヴァーしたり、70年代ダンスの名曲などもカヴァーしたりします。
プロデューサーはマウロ・ファリーナとファクトリー・チームというプロデューサー・チームによって成り立っています。
最近の楽曲の特徴としては、ドラが硬い事と、ベースが重いということが挙げられます。哀愁よりはコミカル路線、馬鹿系よりはややシリアスかな、というところです。
次回は現代ユーロの基礎を築いたとも言える、A-BEAT Cのことについて語ってみたいと思います。