ハリソンさんはカノ紳士 ーフランス通過編 ー(後半)

今は昔の18世紀欧州が舞台の歴史大河ロマン。

26-15 疾風怒濤(シュトルム・ウント・ドラング)の人

2023年01月02日 | 第26話 婿になった修道士


 
 18世紀の前半は理性や知性が
重んじられていました。

 後半になると「感情の発見や
開放、感受性の賛美」が芸術の世界に始まり、
人々の心の世界を現代の人にも通じる、
理解されやすいものへと変えて行きました。

 簡単に言うとしたら、
この物語の頃に「エモい時代」へと変化しつつありました。

「あの頃の人は何かっていうと
本の中でも現実でもメソメソ、ワーワーと
泣いたり叫んだり感動したりしていた

と後の時代の人からは
笑いを誘う事もあったようですがー。

 とはいえ、
ウィリーさんの感情表現の振り幅、
聖母マリア様でも讃える
かのような大げさな讃え方。

 ハリソンさんは
あまりのストレートさに小っ恥ずかしくなり、
どうしたもんかと戸惑い、
防寒ガウンで今度はフード付チュニック姿の
修道士の物真似を始めてしまいました。

 そして、侯爵閣下は
完全アウェイ感に陥った余り
「この建物内の人達は何なんだ!
みんなどうかしてるんじゃないのか?」
と呆れています。


🍁 続きは1月6日(金)