ハリソンさんはカノ紳士 ーフランス通過編 ー(後半)

今は昔の18世紀欧州が舞台の歴史大河ロマン。

25-4 未練タラタラの相手がいながら、他の女性の取り巻きもしてたって事ですよね?!

2021年12月17日 | 第25話 貴族になれない私達



 「ヴァレット」 valet と言う言葉ですが、
元は中世騎士の従者の事で、 
重い甲冑の着け外しを手伝ったり、
転んだり落馬したりすれば
自分一人で起き上がる事もできない主人を
助けるのが主たる役目でした。

 その後、飛び道具の発明や職業軍人の出現によって、
騎士が用済みとなると意味が変わって行きます。
18世紀のこの物語の頃には
「貴人の身の回りの世話をする人」の意味で
使われていました。

 そして現代では
「競馬の騎手のサポートを仕事にしてる人」
の意味になっているようです。
若い女性が多い職種らしく、
「バレット」で検索すると
「あの騎手のバレットがかわいい」
「この騎手のバレットが美人だ」
等と出て来ます。😅

 2コマ目の女性がマリアンヌ・ブルトン嬢で、
前半第9話5ページ目での事です。

 取り巻きの若い男性達は貴族では無いのでしょうが、
そこそこ裕福な家の坊ちゃん達で、
貴族とは地続きの官僚(対英関係の)に
なりたいのかもしれませんし、
流行りの英文学を原語で読みたいからと
英語の会に参加していただけかもしれません。
そうにしても、マルセルとは生まれも育ちも
違う人達なのでした。

 そして、時代の先端を行くカフェで働く
マドモアゼル・ブルトンには、
そういう男性達に囲まれているのが
嬉しくて仕方無かったり、
プレシューズ precieuse(才女気取り)な所も
有る人なのでした。
絶世の美女だと自惚れてる節もあります。

 そんな彼女に、
マルセルは一目惚れしてしまっていたのでした。

🍁 マルセル優勢かと思いきや、
エクトル氏の反撃で一気にピンチへ!
続きは12月20日/月曜日