いつでも猫といっしょ

チンチラゴールドのララと、多頭飼育崩壊からやってきたドン(黒ペルシャMix)&マリ(ソマリMix)の、たぶん楽しい毎日。

祝!のこちゃん、17歳!

2005-03-16 | のこ(老猫)


のこちゃんがめでたく17歳を迎えました!
といっても、捨てられて、拾われて、もらわれてうちに来たので、正確なお誕生日はわからないのですが。
1988年の5月に、見たところ生後2ヶ月程度の子猫だったので、この3月には17歳になったはずです。同じころ、同じくらいの小ささだった茶茶も、生きていれば一緒に17歳になれたのにな~。

猫の年を人間の年に換算するのは、正確にはどうやるのかわかりませんが、ざっくり言って、猫は最初の1年で人間でいえば20歳になり、その後猫の1年は人間の5年ときいたことがあります。何冊か、猫関係の本で読んだので、そんなもんと考えてもいいでしょう。猫は生後8~9ヶ月で発情、妊娠するので、1歳で人間の20歳というのは納得いきます。これで換算すると、17歳ののこちゃんは、人間で言ったらちょうど100歳ってことになります。そんなにいってんのかなあ。印象としては、人間でいえば85歳くらいのおばあちゃんに思われます。

のこちゃんは体格の良い猫ですが、ときどき外に出していたにもかかわらず、2歳になるまで妊娠しませんでした。なにかの機会に獣医さんにきいたら、ホルモンバランスが悪いんでしょうと言われました。2歳のときにかなちゃんを含む3匹の子猫を出産、ただちに避妊手術を受けたので妊娠・出産は一度だけ。夏の暑い時期に皮膚炎を起こして2、3回獣医さんのお世話になったことがありますが、それ以外はまったく健康で長年過ごしてきました。

来客があれば、大騒ぎしてぶーたれる神経質なかなちゃんや、部屋の隅で気にいらなそうににらんでいる偏屈な茶茶をよそ目にさっとご挨拶に出向き、外からの侵入猫がいればけんかを売って追い払い、暇があればかなちゃんをなめてやったり、茶茶に猫パンチ・エクセサイズをしてやりながら、我が家のボス猫として、悠々堂々としたものでした。

飼い主がいるところで壁やソファに爪とぎして怒られるようなマヌケなことはせず(かなと茶茶はよくやった)、飼い主の留守中にやる悪知恵もあるし、トイレのそそうで迷惑をかけたことも一度もありません。大柄なのこちゃんにはトイレが多少小さめなので、用を足した後トイレを出て、振り返ってきちんと砂をかけていました。一度だけのこちゃんがトイレ以外の家の中で(う)をしたことがありますが、それは留守中の世話を人に頼んで飼い主が1週間ほど旅行に出かけ、帰宅後のこちゃんが「汚れてるから早くトイレの掃除して」と言っているのを無視して一休みしていた間に、バスルームにいたしておりました。これは粗相というより、確信犯的抗議行動でしょう。教育のかいあって、その後飼い主も、のこちゃんがトイレに行って振り返って不満げに「ニャ~」といえば、何をおいてもすぐトイレ掃除をするようになりました。

私がまだ年若く情緒不安定なころ、「明日会社行きたくないよぉ~」などとぐずる相手をしてくれたのものこちゃんです(とても迷惑そうでしたが)。なんとなく頼りになりそうなしっかり者の役を立派に果たしてきてくれました。

そんなこんなで、飼い主たちが留守をするときは、のこちゃん、あとは頼むよ~、と声をかけるような、猫のチームリーダーでした。ついこの間、茶茶が亡くなるまでは。

茶茶がいなくなって、のこちゃんはしばらくしょんぼりしょぼくれていました。生後2ヶ月で出会い頭にけんかして以来、仲良くするでもなく共存しているような二匹に見えたのですが。食事の量も減って身体も小さくなって、ここ数ヶ月でずいぶん軽くなりました。茶茶が死んで2ヵ月半。猫時間では1年ほどが過ぎたのでしょうか。

とはいえ、いつまでもしょんぼり、がっくり、という感じでもありません。チームリーダーの肩の荷を降ろしたのか、けっこう甘えん坊になりました。以前は、独立独歩の気構えか、私は茶茶やかなみたいなお子ちゃまとは違うのよ、と思っていたのか、あまり抱っこされるのが好きではなかったのですが、今では私の膝の上に抱っこされればおとなしく身を任せてじっとしているし、旦那がソファに寝転がると、すかさずソファの背もたれに猫すわりして、なぜか後ろ足だけ背もたれからずり落として旦那の身体にのっけて満足そうにしています。

茶茶が元気なころは、毎日猫パンチをかませあっていたのですが、これも茶茶は本気、のこちゃんはオアソビ風。暇にまかせて茶茶をからかいつつ運動させてやっている感じでした。茶茶が弱ってから猫パンチはやめたのですが、これも茶茶が元気になったらまたやろうと一休みのつもりだったのでしょうか、茶茶の復帰はもうないとあきらめたのか、最近私をアソビ相手にするようになりました。こうして私がPCに向かって座っていると、のこちゃんはお隣に来て座り、猫パンチの10分の1くらいの力で、ちょんちょんと私の手をつつきます。私がキーボードから手を離してのこちゃんの頭をなでる、手を戻すとまたちょんちょん、頭をなでて手を戻すとまたちょんちょん。最近の日課です。このリズムはなんだろうと考えて、茶茶としていた毎日の猫パンチに思い至りました。

一日の睡眠時間はどんどん長くなり、動作はますますのんびりゆったり。気に入った餌だけ食べ、お天気がよければ玄関前に出て日向ぼっこし、気が向くと飼い主と遊んだり甘えたり。ヨソの猫が来ても、眼つけて威嚇するだけであとは知らん振りで日向ぼっこに戻ります。

身体は小さくなって、顔は温和になって、性格は甘えん坊のマイペースで、なんだかぬいぐるみか仏様みたいになりました。先日、窓際で、小さくなった背中を丸めて日向ぼっこしているのを見て、きんさん、ぎんさんを思い出しました。幸せなおばあちゃんは、見ている人まで幸せにしてくれます。