夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

日間賀島に行ってきました

2007-06-08 | diary

 先日、知多半島の先っぽにある日間賀(ひまか)島に行って来ました。GWの後で海水浴の前ってことで、空いてるだろうから、新鮮な魚介類を食べてのんびりできるかなってことです。暇なのか?と訊かれれば……シャレですか?と答えておきましょうw。



 あいにく行った日は雨がけっこう降っていました。名古屋から名鉄の特急で行きますが、せっかくの先頭車両のいちばん前の席が取れたのにこんな感じです。だからってこともないんですが、早くも缶チューハイを飲んでますねw。中部国際空港に行く線と別れると半島を南下しているはずですが、左右どっちを見ても海は見えません。終点で船が出る河和(こうわ)という駅に着いても見えません。どうでもいいですが、島にしても駅にしても地名って読み方がむずかしいですね。駅から傘をさして港まで行きます。なんとなくトボトボって感じになって、港も人気が少なく、風に散らかる雨を見ながら30分ほど船を待っているとわびしさが漂います。でも、東京でやたら人が多いのに飽き飽きしてるから、そういうのって嫌いじゃないです。それはいいんですが、高速船というのに乗ったら早いのはいいんですが、揺れる揺れる。波を超えるたびに下からゴンゴン突き上げてきます。情けないようですが、私はあまり乗り物酔いに強い方じゃないんでこれはやばいかも、でもほんの20分くらい耐えられなくてどうすると気合を入れっぱなしでした。

 で、まあなんとかかんとか島に近づくともう予約した宿が見えています。地図に書かれた距離からするともうちょっと港から離れているように思えたので、これは予想以上に小さな島なんだなって思いました。少し土産物屋を冷やかしてから旅館に行きます。まだ2時くらいでチェックインには早いんですが、荷物だけでも預かってもらおうかなって思ったら誰もいません。しばらくぼんやり待っているとここの人だか、近所の人だかあいまいな感じの女性が外から入ってきて、向こうもこっちが予約客なのか、変な人なのか判断に迷っているような顔をします。「予約した……」ということで事なきを得ました。

 チェックインは3時だと言うし、ここにいても仕方ないので雨が降り続いていますが、散歩することにしました。とは言え、この島で観光振興を考えている人には申し訳ありませんが、いわゆる名所・旧跡なんてものは何もありません。だから、何も見なくてもいいし、何を見てもいいってことです。どこの観光地でもガイドブックやサイトには無理してるなあって思うほどあれこれ見どころの紹介が書いてあります。この島もお寺だか神社だかいくつかはあるみたいですが、見とかなきゃって強迫観念に囚われる心配が全くないものです。……まあ、私は元々名所旧跡ってよほどのものでなければどうでもいいって感じなんですが。



 はい。これは漁船ですね。この島はタコとふぐで有名なんですが、そういうのを漁るんでしょう。もうちょっと大きいレーダーのついたのもありました。なんの変哲もありません。ひねりもありません。



 路地です。島だから住宅が密集して、車が通れるような道は少ないです。人通りも少ないんで、いいんでしょう。ますます意味のない写真です。



 海です。向こうに見えるのは知多半島でしょう。島でいちばん標高の高そうなところから撮っていますが、海抜20メートルくらいじゃないかなって思います。この辺りに小中学校や役場の出張所などが固まっています。



 コンビニです。こんなチェーン聞いたことないとか、コンビニふう酒屋(看板にもコンビニエント・リカーショップと内気に書いてあります)じゃないかといったご意見もあるでしょうが、私は店の隅々まで品揃えや陳列レイアウトなどを観察し、内容的にコンビニ度80%と判定しましたw。20%減点した理由は、レジの前にお徳用の野菜の袋詰めが平積みされていたことと冷凍肉がやや投げやりに自然解凍を待っているところが山間部のマーケットのようだったからです。……夜何時までやっているかがとても気がかりです。



 タコのマンホールの蓋です。最近はこういうデザインを施したものをあちこちの自治体で見ることができます。水仙をあしらっていますが、この島の属する南知多町の花なんですね。
 コンビニからもう少し歩くと資料館がありました。無料ですが、確かにおカネを取るようなものではなく、女性がサスペンス・ドラマの再放送かなんかを観ていました。漁具などの展示物の前に段ボールが何個も置いてあって、これは特産品ではないはずだがと思いました。……そういう悪口はおいといて、古墳があってその頃から人が住んでいると知ってちょっと驚きました。昔の人間って土地なんかいくらでもありそうなのによくもまあ不便なところにわざわざ住むもんだと思うことがよくあります。今の人間が便利なところばかりに住もうとしているからなのかもしれませんが。



 もう一つの名物のふぐです。これはタコに比べるとずっと少なかったです。後で宿の人に「見つけましたよ」と言うと「ああ、あそこね」と場所が頭に入っているようでした。ふぐは3月までなんで食べれませんでした。
 あんまりそういう気もなかったんですが、もう島の半分以上を歩いてしまったようです。旅館に戻っていい時間ですが、もう一つコンビニ(?)があるはずなのに見つかりません。狭く曲がりくねった道を上ったり、下りたりしても見当たりません。だいいちあっちに行こうと思っても行けないんですね。ちょっとトレドやプラハのような古い石造りの街をさまよったのを思い出しました。……結局、郵便局のおじさんに訊きました。
「この辺にコンビニありませんか?」
「コンビニ……ふむ。あなたのおっしゃってるコンビニとはどういうものですか?」
「いえ、地図に載ってたんで」
 やや不思議な会話をして、教えてもらったとおりに行くと、ありました。



 看板だけですから、内部のイメージはつかめないかもしれませんが、早い話が昔のよろずやです。わっ、こんなものまだ作られてたの?!という品々がむわっと陳列されていて、否応なくフラッシュバックに襲われます。「インド人もびっくり」といった昭和のCMのフレーズやジングル(社名や商品名にメロディをつけたもの)が頭を駆け巡ります。郵便局の人がコンビニの概念を問うた理由もわかります。昭和を懐かしむのは今や手ズレがしたような感じですが、ここは別に懐かしんでそうなったんじゃなくて、建物を建て替えて「デイリーコンビニエンス」というどこかで聞いたようなネーミングにしたにもかかわらず、よろずやの遺伝子が残ってたんでしょう。……したがって、コンビ二度は40%と判定しました。甘く判定してですがw。しかし、オリエンタルカレーやゼライスが現役だったとはなあ。
 さて、そんな物好きと言うか、端的に言ってあほな散歩から帰って、ロビーでコーヒーを飲んでいるとテレビでは「水戸黄門」をやっていました。なんだか仮病を使って学校をサボったのを思い出します。ご老公は佐野浅夫さんでしたから、昭和ではなかったんですが。で、部屋に行ってからお風呂に入りました。大浴場は建物の最上階にあって、もちろん温泉ではありませんが、眺めがよくけっこう広くて気持ちがよかったです。何より誰もいないし、入って来なかったのがいい感じです。



 風呂上りに4階の部屋から撮ったものです。明日が自転車のロードレースが開かれるんでRed Bullというスポーツドリンクのターフが張られたり準備がされているようですが、かえってさみしく感じさせるものがあるかもしれません。夕ご飯までコンビニwで買ってきた缶入りの水割りを飲んで過ごします。この旅行ではまるで点滴のようにお酒ばかり飲みました。



 ようやく旅の目的の魚介類のごちそうです。タコや伊勢えびのお刺身がおいしかったんですが、向こう側に見えるしゃこの塩茹でが丸ごとでてきたのがおもしろかったです。ハサミを使って尻尾近くの脇をV字に落とし、腹側の殻を脚ごと剥いでいくんですが、宿のおねえさんだときれいにできるのに私がやると身まで持っていかれちゃって無残な有様でした。



 部屋に戻ってからも長々と飲み続け、ちょうどこの手ブレした写真のようになってから寝ました。いつの間にか雨が上がって、月がきれいに見えました。部屋の中に月の光が入ってきてくれるとよけい遠くにあることが思い知らされるようで、なかなか寝付けませんでした。



 次の朝、寝不足+二日酔いでしたけど、かなり早く起きました。すっかり晴れ上がっていたので、またまた散歩します。 


 
 堤防の上であじの開きを干しています。右の奥の囲いの中には……



 イルカがいるんですね。堤防から海を覗き込むとくらげがたくさんいて、落っこちると刺されて大変かなって思いました。海月ってどこからどこまでがくらげなのか、海なのかわかんなくて、確かに昼間の月のような感じがあります。



 単なる岩礁のようですが、鼠島という名前があるようです。昨日はコンビニを求めて島の真ん中の方を上って行ったんで、今朝は海を眺めながらぐるっと一周してみます。まずは西港から東港に向かうので、太陽に向かって歩くことになります。どちらの港にも交互に1時間に1本の高速船が着きます。つまり同じ港には2時間に1本です。



 天気がいいと海も穏やかです。港を外れるとご覧のとおり昨日以上になんにもありません。本土だとこうはいかないわけで、とてもいいことです。20分くらいしか離れていないのに離島って感じがします。



 東港にあったモザイクです。やっぱりタコです。後で見たら西港にもありました。



 ずんずん歩いて島の北側に出ます。こっちは漁船の港になっています。大漁旗が干してありました。なんだかいい加減な感じですが、風で丸まっちゃったんで、絵柄が悪いからきれいにしようというよこしまな考えはありません。



 さて、のんびりぷらぷら一周しても1時間半はかかりませんでした。この島の地理も、潮のせいでガーガーいいながら走る軽自動車にも慣れました。朝ご飯には昨日の伊勢えびと味噌汁の中で再会しました。朝風呂にも入って、いよいよやることがなくなったんで帰ることにします。チェックアウトして、また少し土産物屋を冷やかしているとおせんべいの実演をしていました。一度だけしか焼いていないのでふにゃっとやわらかく、エビの殻がじゃりじゃりとします。強い磯の香りがしますが、この島だとありふれているのでありがたみは感じませんでした。
 帰りの高速船は行きとうって変わってあまり揺れず、静かな海を突き進んで行きました。 
 

   

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なんかいろんなものがあるサイトです。



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4 コメント

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綺麗なところですね。 (カリナ†)
2007-06-09 12:15:56
綺麗なところですね。
それに、タコやふぐの絵がかわいいです

ひまか…ですか。
素敵な紀行文を読ませていただきました(笑)

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違いますよお… (ぽけっと)
2007-06-10 22:32:33
インド人もびっくり!はメタルインドカレ~♪でマースカレーは「マンゴだよ、」…で始まって「チャツネもついてるよ」のセリフで終わるCMソングですよお。

あえて何もないところに、はるばる行くってぜいたくですよね、いい感じ…
島の写真も篠田正浩の映画の世界みたいで郷愁誘って、いい感じ…
ちょっと飲み過ぎのようですが。
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カリナさんへ (夢のもつれ)
2007-06-11 16:48:20
きれいでのんびりできるところですね

撮った写真に文をはさんだだけで、紀行文ってほどのものじゃないんですが
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ぽけっとさんへ (夢のもつれ)
2007-06-11 16:52:37
メタル印度カレーとかマースカレーとかってすごいの覚えてますね。でも、正解はS&Bみたいです。
http://www.sbsoken.com/siryo/curry-qa/text/curryhistory1.htm
http://www.medal-foods.com/
http://www.oriental-curry.co.jp/index.html

がっちり買いまショウと思えばよかった

もっといいところはあるんですよって島の人は言われちゃうような気もしますが、関心の向きどころが変なのかもしれません。……きっと飲みすぎのせいでしょうw。
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