夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

ジャパン・レクイエム:Requiem Japonica(51)

2005-11-21 | tale
 9月15日当日は、暑さは残るものの良い天気だった。アパートの近くの集会所を借りて、白いテーブルクロスを掛けた会議机の上に骨箱と写真を置いて祭壇ふうにし、ちょっとした酒とつまみを出した。宇八は特にあいさつするわけでもなく、ビールを片手に、「じゃ、始めましょうか」と言って、グラスをちょっと差し上げただけだった。教会でもなく、僧侶を呼ぶわけでもなく、儀式性というものを欠いているから、達子と光子が密か . . . 本文を読む