Knockin' on heaven's door

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深町秋生「果てしなき渇き」

2015-12-17 22:20:56 | 読書
初めて手に取る作家さんで、
「このミス」大賞作品。
'14には、映画化もされていたそうな。
最近では、メフィスト賞より
こっちの賞の方が、手に取る率が
高くなっている気も、
しないわけではないです。
「直木賞」とか「芥川賞」は、
ほとんど読んだ記憶が無いです・・・。
「直木賞」作品ぐらいは、
来年には手を伸ばしたいとか、
来年の話をするあたり、
すっかり年末なんだと、
変なところで実感を。

舞台は、埼玉。
主人公は元刑事で、偶然殺人事件に出くわし、
直後に別れた奥さんから、娘が帰ってこないと電話、
部屋には、ドラックが残っていて、
警察には頼らずに、じたばたしていく、
ってな感じのお話。

こうあっさり書いてしまうと、
部屋にドラッグが無ければ、
警察に連絡して、物語はあっさり完結ってな
コトなんでしょうね。
たしかに、ドラッグか絡んでいるから
やけに入り組んだお話へと
転がっていくんですが。

合間合間に入る、いじめられ男君の独白が、
それなりにえげつなかったり、
ってことは、しっかり記憶に残ってましたね。
最近は、天使面した悪魔っこってのは、
流行なのかなって思ったり、
近頃の悪ガキってのは、
こういうモンなのかなって思ったりで、
それはそれで、憂鬱になったり。

なかなかの自業自得っぷりで、
感情移入をする先はどこにも無い、
破滅的なお話って感じでしたね。

それでも、大オチはかなりの意外さ。
ドロドロ加減のままで、
見事にひっくり返してまとめたって感じ。
個人的には、とても納得の
エピローグでした。

他の作品も、読んでみてもいいかもって思える
そんな1冊でした。



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