Knockin' on heaven's door

NFLとNBAとその他諸々

「晩鐘(上)(下)」乃南アサ

2016-07-31 18:43:08 | 読書
いわずと知れた売れっ子作家さんで、
直木賞作家でもあり。

舞台は、長崎と東京。
「風紋」の後日談(7年後くらい)です。

「風紋」は、学生の頃読んで、
とても衝撃を受けた1冊でした。
分厚いハードカバーを、ほとんど寝ずに
2日で読んだモンでした。

とんでもなくドロドロしたお話ですが、
「晩鐘」も負けず劣らずドロドロでした。

どこを読んでも遣り切れなさがあり、
全体的に暗いお話です。

でも、読み始めると
途中では止められない感じ。

それでも、普通に幸せに暮らして欲しかったと
作中の家族には感情移入できたりで・・・。

そこまで不幸せの渦に巻き込まれないと、
お話としては成立しないんでしょうかね。

作風ではあるんでしょうが、
明るい話も読んでみたいです。

「決めないことに決めた」銀色夏生

2016-07-31 18:31:23 | 読書
昔は何度か読んだことがありますが、
久しぶりにと買った1冊。

シリーズ16冊目のエッセイだったと、
途中で気づきました。
中途半端なトコロから、
読み始めたモンです。

お話は、作者の私生活。

なんと言いますか、
成功者は幸せに悠々自適なモンだと
勝手に思ってました。

どちらかというと、隠しておきたいことなんでしょうが、
よくもまぁ赤裸々に書いているもんだと。

で、色々問題山積なのに、
作者は深刻さがほぼ無いモンなんだとも。

なんだか、幸せはお金では買えないんでしょうが、
お金があれば、そこまで不幸にはならないもんだと・・・。

ま、でも、家族は仲良く暮らしていくのが
きっといいんでしょうね。

とても簡単なコトなんですが、
とても難しいコトだということも、
身をもって実感していたり・・・。

当たり前なことや、
簡単なことを、
当たり前に簡単に出来れば、
きっと・・・。

「癒し屋キリコの約束」森沢明夫

2016-07-31 18:11:22 | 読書
始めましての作家さんで、
タイトル買いってやつでした。
映画化された原作も何冊かあるんだとか。
知らないお話ばかりでしたが・・・。

舞台は、とある町の純喫茶「昭和堂」。
主人公の雇われバイト店長と、
オーナーの霧子と常連さんで、
喫茶店の裏家業「癒し屋」のお仕事を、
なんだかんだとこなしていくお話。

どこがと言うと難しいですが、
とても面白かった記憶だけは
残っています。

電車で読んでいましたが、
涙腺が危なかった記憶も・・・。

お涙頂戴的な箇所が随所にありますが、
ことごとくやられた感じでした。

どのお話が好きだったか見直してみましたが、
ほとんど好きだったと・・・。

別の作品も読んでみようと、
思える1冊でした。

「アルキメデスは手を汚さない」

2016-07-31 17:56:33 | 読書
始めましての作家さんで、
1973年に刊行されたお話だとか。
読んでいて、古い感じはしましたが
後になって納得。
知っていれば、きっと読んでなかったでしょう。

舞台は、大阪。
女子高生が中絶手術失敗で死亡し、
その真相を巡って、
なんだかんだと転がっていくお話。

そんなに悪くは無かったようでしたが、
ほぼ記憶に残っていないお話。
古い本なので、平の文章が
合わなかった気がします。

ラストの終わり方だけは、
結構好きでした。
「それでもアルキメデスは、
手を汚さなかったと言えるだろうか。」

とても重い文章です。

これだけでも、読んだ価値があったのかもと
思える1冊でした。

「聯愁殺」西澤保彦

2016-07-31 17:33:54 | 読書
何冊か読んでいる作家さんで、
おかしな設定が印象的ではないかと。

それほど好きではないんですが、
見つければ買ってしまうって程度かも。

舞台は、とある洋館。
連続無差別殺人事件の唯一の生き残りが主人公で、
狙われた理由と犯人を推理するため、
推理集団の面々と館に集合。
で、延々あーだこーだと推理していくお話。

一言で言ってしまうと、
好きでは無かったです。
苦手な分類の、展開でした。

きっとオチも付かないんだろうとも
思ってましたが、
きれいなオチをつけてました。

このオチなら、続編書いてもらえれば、
そっちの方が好みかも。
ってなくらいの、1冊でした。

「満月ケチャップライス」朱川湊人

2016-07-31 17:20:54 | 読書
何冊か読んではいましたが、
直木賞作家ってコトは、
たった今知りました・・・。
ホラー小説の作家さんだと思ってましたが・・・。

舞台は、東京。
兄妹と母子家庭の家に、
朝起きると母の知り合いが居て、
そこに居ついて生活していく中で、
超能力少年だった過去とかが発覚したりで、
なんだかんだと転がっていくお話。

最近こんなホーム小説を、小路幸也で
散々読んでいたので、
どうなんだろうと思ってましたが、
全然こっちの方が面白かったです。

きっと、ハッピーエンドにも出来るのに、
あんな終わり方に敢えてしたんでしょうが、
感情移入してしまったときでは、
ハッピーエンドが希望でした・・・。

直木賞って、凄いんだなと
改めて思ってみたり。

そんな1冊でした。

「ダイイング・アイ」東野圭吾

2016-07-31 16:49:45 | 読書
いわずと知れた売れっ子作家さんで、
なのに本数が安定しているところは、
職人っぽくて。
印税で悠々自適に暮らせるんでしょうが、
このモチベーションはなんなんですかね・・・。

舞台は、東京。
バーの雇われ店長の主人公が、
ある日、客に襲われて、
古い記憶を失うことに。
で、襲った犯人が自殺していて、
古い記憶を追いかけて、
なんやかんやと転がっていくお話。

読み始めは微妙なで出しと思ってましたが、
まぁたらふくな伏線を回収するのに、
お話が広がること・・・。
タイトルからも、この展開は全く想像つかず、
意外に楽しめた1冊でした。

これだけ至る所に伏線があれば、
2回読んでも面白いのとか、
思ってみたりはしましたが、
それはまたいずれってコトで。

「天才ハッカー安部響子と五分間の相棒」一田和樹

2016-07-31 16:31:59 | 読書
始めましての作家さんで、
サイバー小説を中心に書いているらしいです。
元社長でツイッターでも
数多くの作品を発表しているとか・・・。
ま、羨ましい経歴ですな。

舞台は、東京。
身に覚えの無いカード決済に気づき、
ファイスブックには自分の成りすましが。
ってトコロから、犯人を暴き、
ハッカー集団に協力した主人公が、
なんやかんやと活躍するお話。

お話としては、面白いものでした。
ジャンル的のも好きな部類で、
追う警察側のえげつなさとかも。

ほぼSNSとは縁遠い生活をしているものの、
入浸りの人は読んでおいた方が
いいのかもと思う内容です。

元そういう世界で社長やってた人が
書いたと思うと、
内容にはそれなりの信憑性って物が
出ている気がします。

きっと、平和ボケしている日本では、
知らないうちに色々起こっているのではとか、
想像もしてしまう1冊でした。

「さよならの代わりに」貫井徳郎

2016-07-31 16:20:12 | 読書
ほぼ外れ無しの、貫井徳朗作品。

舞台は、東京。
とある駆け出し中の劇団員の前に、
未来から来たという少女が現れ、
殺人阻止になんやかんやと
転がっていくお話。

この作家さんの割には、
明るい感じのお話でした。
全然、読みやすかったです。
作風の幅の広さを、感じてみたり。

ただ、何回読んでも
タイムトラベルの理屈が
理解できず・・・。

この手のお話は、書き尽くされた感もある中、
書いているわけですから、
他の作品と違ったものにする必要は
あるんでしょうが・・・。

ま、それでも面白く読めたことも、事実です。
不思議な感覚と、切ない感じは
読後残りました。

さすがと思った、1冊でした。